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金融のプロが教える、乗ってはいけない儲け話?危険な投資信託、金融機関へ訴訟ラッシュ?
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140409-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 4月9日(水)2時50分配信
「週刊新潮」(新潮社/4月10日号)が『金融プロは絶対に乗らない7つの「儲け話」』という特集を組んでいる。「ベースアップ2700円のトヨタ自動車とまでは言わないが、アベノミクスの恩恵を多少なりとも実感したサラリーマン諸氏は少なくないかもしれない。ようやく手にした虎の子をどう死守するか。金融のプロが絶対に乗らない7つの『儲け話』をご紹介しよう」という内容だ。
7つの儲け話とは、以下のトピックだ。
・「毎月お得な気分でも『毎月分配型投信』は70%が元本割れ!」
実は、高齢者に人気の毎月分配型投資信託の運用実績上位50本を見ると、70%以上は運用が行き詰まり、元本割れしているという。
・「銀行窓口で勧められる『フラジャイル5』で大火傷する日」
"高利回り"だと、銀行が買わせたがる新興国"フラジャイル5"(トルコ、インド、インドネシア、ブラジル、南アフリカ共和国)は先行き不透明だ。
・「これまでは通貨の優等生だった『豪ドル』に危機が迫る理由」
経済成長鈍化懸念の中国とリンクしているオーストラリア通貨「豪ドル」がそろそろ危ない!?
・「証券会社が大宣伝『NISA』に損を取り戻せない落とし穴」
「利益に対して非課税」という鳴り物入りで始まったNISA(少額投資非課税制度)だが、損失が出た場合には他の証券口座と損益通算できないデメリットに要注意!
・「マレーシア『イスカンダル計画』で2600万円の部屋は買いか?」
マレーシアの大規模開発計画「イスカンダル計画」で次々と建てられる高級マンションに日本人投資家も注目。ただし、投資目的の外国人富裕層ばかりが物件を購入しており、早晩、ゴーストタウン化しそうだ。
・「ウクライナから冷戦でも『有事の金』に待ったが掛かった!」
古来よりインフレや戦争など「有事には金を買え」とされるが、ウクライナ危機の影響は限定的で、今は"買ってはいけない"とクギをさしている。
・「『うちの屋根で太陽光発電』投資は10年経っても儲からない」
屋根に据えたソーラーパネルがお金を稼いでくれるハズが、買い取り価格の見直しでウマミがなくなった太陽光発電。
この中で、今回、注目したいのは、分配型投資信託にまつわるトピックだ。
●分配型投資信託の不透明なリスク
分配型投資信託といえば、月に1度の配当金をうたい、2000年ごろから銀行や証券会社が団塊の世代をターゲットに販売に力を入れた金融商品だ。
「2000年に約8000億円だった投資残高は、07年には30兆円を超えるまでに膨れ上がったのである。老後を支える金融商品と言えそうだが、『今、すぐにでも解約すべきです』」と専門家は警鐘を鳴らすのだ。
というのも、年利6%をうたって、毎月配当金を出しているところでも、高利回りの新興国などへの運用がうまくいかず、運用収益が上がらない。毎月分配型投資信託の運用実績上位50本の70%以上が元本割れという状態だ。運用収益が上がらない場合は、元本の一部を取り崩して配当金に回しているケースもある(特別分配金もしくは元本払戻金という)。
「毎月、分配金をもらって喜んでいても、実は元本が減り続けており、解約時に最初の投資額が1円も戻ってこない危険性も低くありません」というのだ。
この自分の足(元本)を分配金として配当してしまうタコ足配当的なシステムは、一般の投資家にもわかりにくい。ファイナンシャルプランナーの試験でも、通常の配当金(普通分配金)か特別分配金かを、ケースごとに答えさせる問題が出されるほどなのだ。
3月17日には、東京地裁で金融業界を震撼させる判決も出ている。
2010年から2年間で毎月分配型の投資信託を合計3000万円購入した客が、分配金に関する販売時の説明不足で損をしたと主張し、みずほ銀行側に賠償を求めた訴訟で、東京地裁は17日までに「説明義務違反があった」と認定し、解約で生じた計約137万円のマイナスに、原告側の不注意による5割の過失相殺を適用し、約68万円の損失を認定。販売したみずほ銀行と資料を作成したみずほ投信投資顧問に賠償を命じたのだ。
ほかの金融機関も似たような販売方法だったために、投資信託で損をこうむった投資家からの訴訟ラッシュが始まるのではないかと戦々恐々としているという。上記の判決を受けて、みずほ銀行側は控訴したというから、今後に注目だ。
松井克明/CFP
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