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消費税が8%に値上げされた。メディア報道を見ていると、値上げ前の買いだめの様子ばかり。消費税が逆進性を持つ高額所得者を優遇する差別税制であることや、税金の無駄遣いなどに切り込んだ報道はほとんど目につかなかった。メディア関係者は社会的にも恵まれた階層が多い。消費税増税でしわ寄せを受けるのは、生活保護受給者や年金生活者など社会的弱者である。
収入は減らされ、物価は上がる。生活が今よりも厳しくなるのは確実である。消費税増税前の駆け込み需要はあったが、すでに買い控えが始まっており、安倍政権や財務省が目論む歳費の拡大は先行き不透明だ。
安倍政権もその可能性は理解しているらしく、特別予算や補正予算を組んで景気の落ち込みを見越した国策を打ち出している。1997年の増税では、消費が落ち込み、歳費も増えず、経済成長率も落ち込んだ。この時の総理は橋本龍太郎だったが、失政で支持率も落ち込み、結局総理を退陣する破目となった。
武器輸出三原則の解禁などタカ派の国策には積極的な安倍政権だが、内政や外交においては稚拙さが目立つ。安倍総理が狙うデフレ脱却やアベノミクスが失敗すれば、安倍政権は短命に終わる可能性もある。安倍総理の肝いりで始まった日銀・黒田東彦総裁による74兆円のお札の増刷も、結局70兆円が金融機関に眠ったままであるという事実も発覚した。相変わらず強気な発言を繰り返す黒田総裁だが、大幅な金融緩和策に早くも暗雲が立ち込めている。
大規模な金融緩和策も国民目線でいえば、安倍総理の長期政権は「NO!」である。憲法を変えずに実質的に平和憲法を捨てる改憲解釈による集団的自衛権の確立や、戦前・戦中の非常事態法を思わせる特定秘密保護法も反民主主義的な稀代の悪法である。
沖縄に対しては辺野古新基地建設の為に経済特区に指定したり、カジノ誘致にも優遇を図ろうとしている。もはや、死に体だったはずの仲井真弘多は、政府の特別優遇に気をよくして、年末に予定される沖縄県知事選に出馬の姿勢も見せている。沖縄県民の怒りなど目に入らないようで、まさに裸の王様状態。県知事ご乱心である。
自民党県連代表に就任した西銘恒三郎自民党議員や島尻安伊子参議院議員らも普天間の県外移設を投げ捨ててからは、露骨なまでに安倍政権にすり寄っている。西銘氏に至っては、普天間基地の県外移設など論議もしたくないという本音まで吐露している。県民への公約を破った沖縄選出議員たちの居直り強盗みたいな言説には驚くばかりである。
最近、面白い新刊が出た。「戦後史の正体」を書いた元外務省の国際情報局長を務めた孫埼享氏の「小説・外務省」(現代書館)のノンフィクション・ノベルだ。副題には「尖閣問題の正体」とあるように、沖縄県民にとってはおススメの一冊だ。もう一冊、沖縄タイムス「尖閣」取材班が書いた「波よ鎮まれ」(旬報社)だ、これも副題に「尖閣への視座」とあるように、沖縄と台湾の漁民の声を集めたもので、尖閣問題のありようを根源から問いなおす貴重な本に仕上がっている。
幻視行日記20140405
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