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2014年04月07日
日本の「嫌韓族」に最も嫌われている男に“孫正義”という男がいる。勿論、彼の出自が韓国であることに由来するわけだが、既に、日本に帰化しているのだから、出自がどうのこうのと言い募ること自体が馬鹿げている。しかし、「嫌韓族」にとっては、日本の富をかすめ取っていく在日の一人のように思えるのだろう。筆者も、韓国が好きか嫌いかと問われれば、「好きな国ではない」と答える(笑)。しかし、韓国と云う国と韓国人を一緒くたにするのはフェアーだとは思わない。あいつは“統一教会の回し者だ”とか“在日韓国人政党・民主党と蜜月だった”とか、滅茶苦茶な言説を恥じらいなく垂れ流す「嫌韓族」の方が余程、嫌いである(笑)。
ガセネタの宝庫ブログと噂される“ *TAGAKI *IKEN氏 ”が朝日新聞やブルームバーグの記事を引用しながら、株式投資家に不安を与えている、と論じ、国内外の子会社を、最終的に統合しようとしているのではないか、と不安だと言う。不安であれば、即刻株式を売却することは自由なので、何時いかなる状況でも、ソフトバンクと縁切り出来るのだから、不安と云う逃げられない状況における語彙は誤解を招くだけである。また、日本のメインバンクが巨額融資を拒絶したような内容を披歴し、統一教会のメインバンク・バンカメから融資を仰ぐ状況だ、と云うのも真っ赤なウソである。
日米欧のメディアが報じる孫正義象の中には、日米欧の既存企業群の権益が大きく関わっているので、公正公平な解説記事を見つけるのは容易ではない。孫正義の脅威に晒されている、既存の企業群にとって、革命児は忌避すべき存在なのは、いずこも同じである。孫が日本のドンキホーテであるかどうか判らないが、彼は想像以上に、自己実現の経緯についてカミングアウトな語り口で暴露している。出自から、コンプレックスに至るまでカミングアウト出来ると云うことは、現在の自分に大きな自信と誇りを持っている証左だともいえる。以下は幾分皮肉を含んだWSJの孫人物像の解説記事だ。
≪ ソフトバンクの孫社長は日本のドンキホーテ
【東京】孫正義氏は、決して物事を中途半端な妥協に終わらせることはしない人物だ。
孫氏は現在55歳。インターネット起業家でありソフトバンクの社長を務める。ソフトバンクを少なくとも300年間存続する構想を描いていると述べ、2010年には、自分の後継者になりたい人を募集し、4000人がこれに応募した(彼はまだ後継者を選んでいない)。
孫氏はかつて、通信を監督する総務省が同社の求める規制上の問題に対応しないならば、ガソリンをかぶって火をつけると脅したことがある。また1年前には、福島第1原子力発電所でのメルトダウン(炉心溶融)事故とその影響を憂慮し、取締役会でソフトバンクを退いてエネルギー問題に専念したいと言い出して周囲を驚かせた。
孫氏は今年3月開催された代替エネルギーに関する会議で、その取締役会のもようについて、怒号が飛び交う中で、机を叩き、『止めないでくれ、出て行く(辞任する)』と叫んだと出席者たちに語っている。最終的に取締役会は同氏を思いとどまらせた。
ソフトバンクが米携帯電話会社スプリント・ネクステルの買収を実現したら、変わり身の早い孫氏は今度は気宇壮大な目標に向けて突き進むかもしれない。ソフトバンクは30年後に営業利益1兆円(約128億ドル)、時価総額200兆円(約2兆6000億ドル)という世界のトップテンの企業にするという目標だ。
それこそ、日本西部(九州)の貧しい韓国系の家庭に生まれた孫氏にとって、立身出世物語の結末だ。孫氏は、米誌フォーブズの世界長者番付で、日本では資 産総額72億ドル(約5600億円)で2位。1位の柳井正氏(ユニクロを展開するファストリテイリング会長兼社長)に次ぐ金持ちだ。
孫氏は30年後の目標を提示した2010年のプレゼンテーションで、子どもの頃を振り返って、どうしたら日本で事業を起こせるか学ぼうとし、必要なこと は何でもしようと思っていた、家族を金銭的に養えるようにするためだと述べた。そして、この小さな国を出て米国に渡ることにしたと語っている。
孫氏のような成功物語は、日本では珍しい。日本の企業幹部は控えめなタイプが多い。また少数民族は長年、財界の上層部から排除されてきたからだ。
孫氏はまた、佐賀県の鉄道に近い不法に占有した土地に建てられた掘っ立て小屋で育ったことを明らかにしている。朝鮮からの移民である祖母が幼い孫氏をリヤカーに乗せてあやしていたこと、そのリヤカーは豚の餌にする近所の食堂の残飯を集めるのにも使われたものだったことも語っている。
孫氏は10代になると、韓国系の血筋を恥じて祖母を嫌うようになったという。孫氏は「おばあちゃんはキムチ、キムチはイコール韓国だった」と述べ、「息を潜めるように隠れるように日本名で生きていた。それがコンプレックスになっていた」と語っている。
孫氏は日本を飛び出し、カリフォルニア大学バークレー校で勉強した。そこで、彼は後のシリコンバレーで革新技術がふつふつとわき起こっているのを目のあ たりにした。その後、日本に戻り、1981年、ソフトウエア販売会社ソフトバンクを創設し、マイクロソフトを日本市場に紹介する手助けをした。1990年 代末までに孫氏は既に非常に裕福になり、東京に大邸宅を購入した。その地下には、コンピューターで四季の変化を演出できるゴルフ練習施設まで備えていると いう。
孫氏の成功の原動力は、その人間的魅力と意思力の組み合わせだ、とライバルや同僚たちは言う。孫氏はスケールの大きな話が好きで、しばしばクレージーと批判されるリスクにも挑んだ。
同氏は2000年代初めの自らの試みについて「ドンキホーテだった」と述べたことがある。それは日本にブロードバンドを導入する事業だ。ソフトバンクは 当時苦境に陥っていたにもかかわらず、100万人のユーザーにサービスを提供できる装置に資金を投入した。孫氏は2003年のウォール・ストリート・ ジャーナルとのインタビューで「これをやろうと言い出したのがわたしの友人だったら、やめた方がいいと忠告していただろう」と述べている。
しかし孫氏と働いたことのある人々は、そうした決意の固さが、孫氏を頑固で容赦のない厳しいリーダーにしていると言う。何かが難行している時、孫氏は担 当者に連日のように電話して彼らの動きを細かく監視する。それでも改善が見られない場合、担当者の職場に姿を現すこともある。2000年代初め、データ転 送基準をめぐる争いで、孫氏はこの問題に関わる業界団体の会長に電話し、毎日この問題を提起した。会長はとうとう病気になり、辞任したという。 ≫(WSJ)
実は筆者は孫氏と20年近く前に数回会っている。当時のソフトバンクと云う会社は、マイクロソフト等のソフトとPC周辺機器を販売する勢いのある若い会社程度だった。筆者は、そのSBからソフトや周辺機器を購入している立場にあったので、若禿のオチビさんだが弁舌爽やかにして、低調でありながら堂々とした自信を滲ませていた。しかし、ここまで夢を追い続ける稀有な経営者になるとは思いも及ばなかった。筆者は、その後棲む業界を変えたので、それからの孫氏のことは、ニュースだけで知ることになった。
ひとつ記憶に残っているのは、筆者が在籍していた会社のⅯ君が、突然退職し、ソフトバンクに入社したことだ。当時、当方が在籍した企業の方が規模的にも、安定度でも、SBの上であった。Ⅿ君はかなりの夢想家であり、風呂敷がデカすぎて人事面で手余す人物だった。しかし、Ⅿ君はSBで驚くほどの出世街道を驀進している(笑)。まぁ、そんな縁があるので、孫正義氏のことは、何となく気になる存在だった。その同氏が、日本を騒がすだけではなく、資本主義の総本山アメリカに討ち入ったと云うのだから、コラムに取り上げないわけにはいかない。
ソフトバンクの戦略や孫正義氏について、多くのことを検証するには、到底ひとつのコラムで事足りる筈もないので、何度かに分けて書くことになる。どのように孫氏を分析するのも自由だが、既存の枠組みに挑戦している彼の行動言論は、世界的に注目に値する。高水準の知性と野性味が備わった人物であり、且つ在日であることは、色眼鏡で見がちになるが、極力フェアな目線で、孫正義を観察、分析しようと思う。本日は、最後にSBの周到な財務戦略について、簡略だが明確な姿を伝えている日経の根本舞記者の記事を紹介して、本日分のコラムとする。
≪ ソフトバンク、巨額買収の裏に周到な財務戦略(真相深層)
米携帯電話3位スプリントに続き、4位のTモバイルUS買収にも踏み出すソフトバンク。巨額のM&A(合併・買収)を重ねるごとに債務は膨らみ続ける。これを無謀と危ぶむ声もある。しかし、その資金づくりをみると大胆かつ周到な財務戦略が浮かび上がる。
■「驚くべき」低金利
「レバレッジ経営で収益を最大化する」。買収のたびにソフトバンクはそう説明してきた。レバレッジは日本語でテコ。人が自力で持ち上げられるのは数十キログラムでも、テコを使えば何トンでも動かせる。自前の資金で足りないなら、銀行などから借りたカネをテコに大きな事業を狙う。レバレッジ経営について孫正義社長は「手が届かなければはしごを使えばいい」とも語る。
買収したスプリントは売上高が円換算で約3兆円。自身と匹敵する規模だ。ソフトバンクの自己資本は約1兆円(2012年9月末)しかなかったが、倍の1兆9800億円を外部から借り、同社を飲み込んだ。
テコとなる資金はもちろん銀行が出す。金額の大きさだけでなく、融資にかかる金利の低さが今回、注目を集めた。9月に銀行と同意した利率は年1.4%。「海外からみれば驚くべき低さだろう」(財務部)。いかに説得したのか。
ここでもう1つ、キーワードが出てくる。キャッシュフロー。将来に渡って出入りするおカネの流れだ。
「通信事業はインフラビジネス。利用者から安定した収入が入る」(後藤芳光財務部長)。一度契約すれば、電気や水道と似て毎月の通信料が得られる。特に米国は、契約者の月間利用額が高い。しかも人口が増え、国内総生産(GDP)が伸び続ける国だ。将来までキャッシュフローを見通しやすく、銀行に示す返済計画には、不確実さの少ない計算式を並べられる。
スプリント買収を見たヘッジファンドの運用責任者は「一種の利ざや取引だ」と直感した。超低金利の続く日本で資金を借り、米国で安定した事業に振り向ければ、それだけで確実に利ざやを抜けると映るのだ。
重いものを動かすには長いテコがいる。ただ身の丈といかにバランスするか。純有利子負債が、事業の稼ぎであるEBITDA(利払い前・税引き前・償却前利益)の何倍かをみると、ボーダフォン買収時は6倍強だった。今回は3倍強。「前回よりも安全圏で財務負担を制御できている」(同社幹部)。そして次の標的はTモバイル。さらに2兆円を借り増す計画だ。
■営業する財務
信用格付けは多少低くても、貸し手が許せばテコはずっと借りられる。「営業する財務」が奔走し、大きな資金をより安く、いつでも借りられるよう金融機関を回る。個人向け社債など多様な調達方法でも日本で先陣を切ってきた。
キャッシュ戦略ではもう1つ特徴がある。手元に潤沢な現金を積み上げておくのだ。余計なものはできる限り抱えない。証券化で将来の回線利用料収入や割賦債権まで現金化してきた。
実際、13年3月期までの3年間をみると、ソフトバンクは総資産の2割を現預金に置いている。これに対し、KDDIは2〜4%、NTTドコモも1割前後だ。不測の事態が起きても、しのげる現金があると外部に見せる意味がある。
また、片方で通信事業という見積もりの確かなキャッシュフローを基盤にしつつ、もう片方で別の流れを狙うのも同社流だ。数年先に大化けするかもしれない事業に種をまく。育つキャッシュフローだ。
00年にいち早く中国の電子商取引大手アリババ集団に出資。今やアリババ株の価値は数兆円といわれる。保有するヤフー株を貸すことで、1000億円を調達する荒技も見せた。
日本企業の自己資本比率は約40%。健全だが財務のテコは短く、大きなもうけは出にくい。平均の自己資本利益率(ROE)は8%台だ。これに対し、最大限にテコを使うソフトバンクは11%の自己資本比率で、前期のROEは20%超だ。
もちろん、過大なテコに頼る経営はもろさをはらむ。レバレッジの逆回転が危機を増幅したのがリーマン・ショックだ。Tモバイル買収に動けば、総額12兆円規模の負債を背負う。
果敢な挑戦を株式市場は評価し、今年1年でソフトバンクの時価総額は3倍の11兆円になった。財テクならぬ「財テコ」で突き進む姿は、低収益から抜けられない多くの企業への問いかけになる。 ≫(日経新聞電子版:根本舞)
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