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余りに遅いWTO裁定。
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2014/03/27 06:27 日々雑感
2011年、レアメタル(希少金属)の輸出規制をめぐる通商紛争で、中国は8月31日、世界貿易機関(WTO)の紛争処理小委員会(パネル)の報告書を不服として、紛争処理機関に上訴した。その裁定が今年3月26日に下され、中国の輸出規制はWTO違反とされた。
この紛争は中国が世界の97%を占めるレアメタルの産出国としてレアメタルを使った製品製造を中国内で行うように輸出国に強く求めて規制を行ったものだ。日本ではレアメタルの82%を中国からの輸入に頼っていた。しかし中国からの求めに応じて製品製造プラントを中国内へ移すことは製造技術流出の可能性が高いとして昭和電工などが中国の要請に応じないことを決めたために中国が輸出規制を行ったものだった。
それは日本に対してだけではなく、欧米に対しても中国はレアアースを使った製品製造ノウハウを中国内へ移転することとレアアースの売り渡しを取引材料としたもので、中国も加盟するWTOは自由貿易に反するとの裁定を下した。
これにより中国のレアアース輸出量規制による世界各国に対する技術移転圧力は「不当」だとされたことになる。これまでも中国は進出企業の製造技術やソフトのブラックボックスを開示するように様々な圧力をかけていたが、そうした動き全般に大きな影響を与えるだろう。
しかし中国のWTO協定を無視するかのような動きは自由貿易により多大な国益を得て来たにも拘らず、自由貿易を破壊する輸出規制により相手を困らせて更に譲歩を引き出そうとするのは身勝手な行為だというしかない。世界の自由貿易社会の一員になった以上は裁定を待つまでもなく、自由貿易世界のルールに従うべきだ。
同じことはロシアにもいえるだろう。シベリア天然ガスを安価に欧州やロシア周辺諸国に売り込み、それらの諸国のエネルギー消費でロシアの天然ガスが一定の割合に達するや政治的取引に利用して来るという姑息さだ。今回のクリミア半島のロシア併合に対して欧州諸国の制裁の腰が引けているのはエネルギー供給の30%を占めるロシアの天然ガスのバルブをロシアに閉められてはかなわないとの思いからだ。
日本でも安価なロシアの天然ガスを購入すべきとして、ロシアとの経済協力を促進すべきと経済界から政府に強い働きかけがあるようだが、果たして日本の安全保障上や外交上の見地からして問題はないだろうか。日本がドップリとロシアの天然ガスに依存したら北方四島返還要求どころか、国際社会でロシアのポチにされかねないのではないだろうか。
中国との取引が中国の巨大消費市場を日本経済に取り込むためだと正当化して友好関係を演じて来たが、それがいかに浅はかな考えだったか日本国民は気付いているだろう。中国に経済援助を行い中国に莫大な投資を行い中国に2万数千社も企業進出して、それで日本と中国の関係は深まり日中関係は好転しているだろうか。
事態は反対だ。中国が経済発展して国力をつければつけるほど、日本に対して粗暴な振る舞いを隠さなくなり、反日行動を露わにしている。日本が「良かれ」と思って中国に行ってきた各種支援は全くの無駄だったどころか、反対に日本の安全を脅かし国益を棄損する行為だったのだ。
中国や韓国やロシアとの付き合い方は一考すべきだ。日本の常識が通用しない国々だという認識を持たなければならない。そうしたことを十分に考慮した上で、今後は対処していくべきだ。日本は充分に高い授業料をそれらの国々に支払ってきた。それでも学習しないとしたら日本は底抜けに愚かな国だというしかないだろう。
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