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営業マン、もはや不要?マーケティングとSNSの進化で、営業に変革期
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140323-00010002-bjournal-bus_all
Business Journal 3月23日(日)7時40分配信
「週刊ダイヤモンド」(ダイヤモンド社/3月22日号)は『速効!「営業」学 一流講師陣の集中講義』という特集を組んでいる。
「春−−人事異動と新入社員を迎え入れる季節である。日本の企業社会では、文系出身の新卒の7割以上が、まずは営業職に配属されるといわれる。学生たちにとって営業は必ずしも人気の職種ではないが、顧客と商品それぞれと直接対峙することで培った経験は、その後どんな職種に進もうが、必ず有益な素養となる。何より、商品やサービスが成熟化し、差別化が難しくなればなるほど、売り上げは営業の優劣にかかってくる。企業にとって『営業力』は競争力の源泉だ。
にもかかわらず、日本に『営業学』を教える大学はない。大学には、若者たちが社会で活躍するために身につけるべきありとあらゆる専門分野がそろっているというのに、営業マンとして必要な知識を学び、スキルをトレーニングする場がないのである。
本誌は、営業を学問として捉え、体系化することを提言したい。そんな思いから本特集では、東西一流の講師陣にそれぞれの専門分野から誌上講義をしてもらった」という特集だ。
まず、「営業学概論」として、ビジネス・ブレークスルー大学学長、大前研一氏が営業学について考える。(特集記事『今こそ必要な営業のプロ 「サイバー営業力」を磨け』)。
営業とは何かを次のように定義する。
「これまで企業はマスメディアに広告を打って、顧客に商品やサービスを知らしめてきた。これがマーケティングの領域です。その後に、お客と接触して『購買』という行動を誘発するのが、営業の仕事です」
そして大前氏は「日本企業は世界中で物を売りまくりましたが、今や、日本企業の存在感は弱まるばかりです。このような国内外での困難な状況を打破するためには『売る力』、いや『買ってもらう魅力』が不可欠です。それでいて現状では満たされていない"ミッシングピース"、それこそが営業だ」と喝破する。
その一方で、「今まではドブ板を踏んで夜討ち朝駆けにいそしむ営業マンの姿が美徳とされてきましたが、これからは"腰から下"で勝負する営業マンが必要なくなる可能性があります。このように、営業マンにとっては大きな変革期にあるだけに、間違った勉強と誤った期待をしないことが重要だ」と、ソーシャルメディアの普及による営業の変化に注意をすべきだという。
●重要なのはマーケティング
続いて「マーケティング論」では、"近代マーケティングの父"と評されるノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院教授、フィリップ・コトラー氏が登場。「マーケティングの目的は、セールスの必要をなくすことだ」というマネジメント研究の第一人者であるピーター・ドラッカーの考えを紹介した上で、「トップ営業マンというのは単にものを売ろうとはしていません。顧客との関係づくりがうまく、人の話をよく聞き、とてもよく勉強し、自分の仕事によって顧客にどんな価値を提供できるかということを、とても大事にしながら仕事をしています」と語る(特集記事『優れたマーケティングは営業の必要をなくす』)。
また、海外の多くのビジネススクールにもマーケティングのコースはあるが、営業のコースはほとんどない。コトラー教授のいるノースウェスタン大学ケロッグ経営大学院は例外的に営業と営業マネジメントのコースがあるのだという。
その後の流れとして、大学院レベルの営業マネジメントが紹介されているのかと思いきや、本誌ではいきなり各論に突入する。
・日本一のマーケッター・神田昌典氏『営業革新論 アマゾン、楽天から学ぶ 成約率を高める"技"』
・齋藤孝・明治大学教授『コミュニケーション論 30秒で打ち解ける雑談力 質問力、要約力の極意』
・『伝え方が9割』(ダイヤモンド社)の著書もあるコピーライター・佐々木圭一氏『表現学演習 言葉を強める5つの方法 感情30%増のメール術』
・メンタリスト・DaiGo氏『営業心理学 心を読んで人を動かす 誰でもできるメンタリズム!』
このようにダイヤモンド社のドル箱である実用書レベルの内容になっている。
●営業学は不要?
週刊ダイヤモンドは「日本に『営業学』を教える大学はない。大学には、若者たちが社会で活躍するために身につけるべきありとあらゆる専門分野がそろっているというのに、営業マンとして必要な知識を学び、スキルをトレーニングする場がない」というが、そもそも営業のナレッジ(知)の共有は、企業内で行われてきたものではなかったか。
リストラによる人材の流動化で営業力が手薄となっているために、営業を大学が教えるとなれば、企業のアウトソーシング、コストカット主義にほかならない。経済学的な視点では、営業とは、企業のそれぞれのナレッジであり、大学の営業学部開設は企業のコストカットが行きつく先だ。
また、経営学的に見れば、ドラッカーは「優れたマーケティングの前には営業は不要」としており、大前氏も「今後のソーシャルメディアの普及を前に、これまでの営業は価値がなくなってしまう恐れもある」と語っている。
つまり、経済学的・経営学的見地で考えてみれば、営業学を大学で学ぶ必要性はないのだ。
たとえ営業学部があったとしても、
「(第一印象が大事なので)人に会う前10秒間ジャンプで身体を温めよう」(齋藤孝氏)
「メールの語尾には『!』をつけよう!」(佐々木圭一氏)
「(相手の警戒心を見るために)名刺交換の際に、わざとグッと近づいてみよう」(DaiGo氏)
など、この程度の講義では、さすがの学生たちも「授業料を返せ」と言いたくなるのではないだろうか。
松井克明/CFP
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