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〈金融スクープ〉高すぎる公的年金の運用利回り リスク資産への運用拡大はもろ刃の剣(ZAKZAK)
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/427.html
投稿者 かさっこ地蔵 日時 2014 年 3 月 19 日 12:05:42: AtMSjtXKW4rJY
 

http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140318/ecn1403181758002-n1.htm
2014.03.19


 ようやく厚生労働省で公的年金の財政検証が始まった。6日に開催された社会保障審議会の専門委員会では、公的年金の運用利回りについてたたき台となる複数のシナリオが示され、6月を目途に意見集約される予定となっている。

 しかし、中心となる標準シナリオ(高成長のあと低成長に)の想定利回りは年4・2%と高い水準で、市場では早くもその実現性について疑問視する声が上がっている。

 「厚生労働省の事務方は大変苦労していたようですね」

 国会の厚生労働委員会関係者は、こう財政検証の舞台裏を打ち明ける。国民年金や厚生年金などの公的年金について、政府はその財政の健全性について5年ごとに検証し、運用利回りなどを改定することが義務付けられている。

 2014年度がその5年目にあたるのだが、「アベノミクスの進展を踏まえ経済環境の前提をどう置くか、厚生労働省は悩んだようだ」(先の厚労委関係者)と言う。日銀の異次元緩和を背景に株価が上昇しており、足下の公的年金の運用利回りも大きく改善しているが、この状況がどこまで続くのか、中長期の運用を基本とする公的年金へどう反映させるか難題だったというわけだ。

 公的年金の名目運用利回りは、名目長期金利(実質長期金利と物価上昇率)と分散投資効果の和で求められるが、財政検証の参考値とされる内閣府が1月20日に公表した「中長期の経済財政に関する試算」では、日銀の政策目標である2%の物価上昇率が継続し、名目成長率は3・6%と高い水準が見込まれていた。

 この試算をベースにすると公的年金の名目運用利回りは4%をかなり超える水準とならざるを得なかった。

 一方、5年前の前回(09年度)の財政検証では、名目運用利回りは4・1%、さらにその前の前々回(04年度)の財政検証では3・2%の名目運用利回りが設定されていた。しかし、実際の運用利回りは、06〜12年度で年平均1・5%と目標を大きく下回る結果となっている。

 今回の財政検証では高成長シナリオで6・0%、最も悲観的な低成長シナリオで3・0%の名目運用利回りが設定されているが、「低成長シナリオでさえ実現は容易なことではない」(先の厚労委関係者)というのが大勢の見方だ。

 裏を返せば、この高い運用利回りの設定は「100年安心」をうたった公的年金制度を維持するために必要な運用利回りを逆算して導き出した苦肉の策ともいえる。

 そして、この高い運用目標は、実際に公的年金の運用を担う年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF)のポートフォリオ(運用資産の構成)に影響を及ぼすことになる。

 GPIFの基本ポートフォリオについては、株式の運用割合が引き上げられるほか、有識者会議ではインフラファンドやプライベート・エクイティ(非公開株式)、不動産などリスク度の高い資産への投資を専門にする小規模な運用組織として「ベビーファンド」を創設する方向が示されている。

 公的年金のリスク資産への運用が拡大されるわけだが、それは同時に公的年金が市場の価格変動リスクにより大きくさらされることを意味する。

 もろ刃の剣となるだろう。

 ■森岡英樹(もりおか・ひでき) 1957年、福岡県出身。早大卒。経済紙記者、埼玉県芸術文化振興財団常務理事などを経て2004年4月、金融ジャーナリストとして独立。


 

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コメント
 
01. 2014年3月19日 12:32:28 : nJF6kGWndY
こういう高齢既得権者優遇の誤魔化しと破綻&改革先延ばしは、氷山の一角で、いつものことではある

http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N2LWIL6JIJUW01.html
GPIF運用目標は政策判断、将来世代にツケも-日本総研・西沢氏 (1)

  3月18日(ブルームバーグ):世界最大の年金基金、年金積立金管理運用独立行政法人(GPIF )の新たな運用目標は高い利回りを求める「政策判断」が背後にあり、楽観的な経済見通しは結果的に将来世代にツケを払わせる恐れがある−。年金制度の持続可能性の検証に向けた報告書を先週まとめた委員の1人、日本総合研究所の西沢和彦上席主任研究員は安倍晋三内閣は「株価対策の道具とみている印象」を受けると語った。

年金財政の経済前提と積立金運用を議論する社会保障審議会の専門委員会(委員長:吉野直行慶応大学教授)は10日、GPIFに2015年度から課す運用利回り目標を「賃金上昇率を1.7ポイント上回る」水準と決めた。経済前提8通りのうち5つでは、長期的な経済成長の原動力となる全要素生産性(TFP)の伸びが足元の0.5%から23年度にかけてバブル期前後並みの1.8%まで上昇すると想定。いずれも女性や高齢者の労働参加が顕著に進むと見込んでいる。

TFPが2024年度以降に1.0%と1983年からリーマンショック直後の09年までの平均に落ち着くことを前提としたケースでは、厚生年金と国民年金の積立金128.6兆円を抱えるGPIFの名目運用利回り目標は事実上4.2%と、09年2月の水準を0.1ポイント上回る。西沢氏は14日のインタビューで、低い経済成長のケースを「もっと厚く検討すべきだった」と振り返った。厚生労働省は日本再興戦略が成功してTFPが高まる選択肢を外すのは「安倍内閣に弓を弾くことになる」と判断したのだろうとも述べた。

政府の有識者会議の提言に加え、安倍首相もGPIFのリスク資産拡大に期待を表明し、内閣府が楽観的な中長期試算を公表する中、西沢氏は、GPIFの運用目標を「前回より低くする選択肢は政治的になかった。身動きが取れない状態だった」と説明。「本来は厚労相などが年金財政の検証は外部圧力を気にせずやれと言うべきだったが、完全に政治マターになってしまった感がある」と語った。

市場が材料視

専門委は6日の会合では、経済前提に対する西沢氏からの異論などを受け、結論を持ち越した経緯がある。西沢氏は「GPIFの運用目標は経済的に理論的に導かれた結論というより政策判断だ。リスク資産での運用拡大を求める圧力もあり、それが市場で材料視される中での判断」だったと指摘。「本来は、そうした外部の声とは一線を画して議論されるべきだ」と話した。

安倍内閣と黒田東彦日本銀行総裁が2%の物価目標を掲げる中、GPIFは昨年6月に資産構成比率を規定する基本ポートフォリオを06年度の同法人設立から初めて変更した。11月には政府有識者会議(座長:伊藤隆敏東大大学院教授)が国内債偏重の見直しなどを求める報告書を公表。厚労省は先週、5年に1度の公的年金制度の財政検証に向け、GPIFにあらかじめ「国内債券中心の運用」を求めない方針を示した。

賃金下落で、かさ上げ

厚労省の森参事官は14日の講演で、年金積立金の運用実績はGPIFの前身に当たる年金資金運用基金として自主運用を始めた01年度以降、名目賃金上昇率を平均2.76ポイント上回っていると指摘。現在の運用目標(α)である同1.6ポイントを超えて、年金財政の安定化に貢献していると評価した。

西沢氏はこれまでのαを上回る好成績は「名目運用利回りから差し引く賃金上昇率がマイナスだったことが寄与し、かさ上げされてきた」と指摘。「賃金が今後上がっていくと、プラスの賃金上昇率をさらに1.7ポイント上回るαを確保できるか」と疑問を呈した。

官邸に「絶妙の数値」

安倍首相は1月にスイスの世界経済フォーラム年次総会(ダボス会議)で基調講演し「GPIFはポートフォリオの見直しを始め、フォワード・ルッキングな改革を行う」と訴えた。三谷隆博理事長はダボスでのインタビューで、インフレ率の高まりを背景に日本国債の値上がり余地が非常に限られる中、保有する国債が満期を迎えたら内外株式や外債への投資を検討すると語った。

伊藤教授は先月のインタビューで、GPIFは日銀が2%の物価目標を達成するため巨額の国債を買い入れているうちに国債を2年程度で早く減らし、運用資産の半分を内外の株式に投じるべきだと主張。資産配分を見直せば、海外の主要年金並みに「10年程度の平均で4−5%のリターンは可能ではないか」と述べた。4日の講演では、GPIF改革は株価押し上げ策ではなく「被保険者のため」だと語った。

西沢氏は、年金財政の運用利回りは「低い前提を置くのが健全だ。市場の見方とはちょっと違うようだ」と指摘。「低い利回りを置くと年金財政は厳しく見え、足元で改革を進めなくてはならなくなる」が、「高利回りを前提にすればバラ色に見え、改革の機運が後退する上、結果が下回ると将来世代にツケを回すことになる」と説明。仮に高い運用利回りを達成できた場合には「将来世代の負担軽減に充てるべきだ」とも話した。

報告書

専門委の報告書では、GPIFに課するαは5年前より0.1ポイント上がったが、事実上の名目運用利回り目標から1.2%の物価上昇率を差し引くと3.0%と、現在より0.1ポイント低い。西沢氏は「上げたとも下げたとも見える絶妙の数値だ。官邸からの圧力には上げたとアピールできるが、物価との見合いでは上げていない」と分析。「厚労省は本心ではリスクを取った運用の拡大をしたくないのだろう。年金積立金の運用としては健全な発想だ」と語った。
毎月勤労統計によると、現金給与総額 はリーマンショック翌年から12年まで下落基調で、昨年は横ばい。残業代や一時金を除いた所定内給与 は直近の1月に前年比0.1%と1年10カ月ぶりに増えた。連合が14日発表した春闘の第1回回答集計では、491組合の経営側から得た回答額はベースアップ分を含めて月額6491円、賃上げ率は2.16%に上った。

総務省と国立社会保障・人口問題研究所の推計によると、日本の総人口は08年に1億2808万4000人と最高を記録したが、東京五輪を開催する20年には1億2410万人に減る。15−64歳の生産年齢人口の割合は59.2%に下がる半面、65歳以上は29.1%に高まるという。

西沢氏は、年金財政の持続可能性に懸念が生じれば「支給開始年齢の引き上げなど、痛みを伴う制度改革が必要になる」と指摘。一方、給付を削減すれば、年金財政は安定しても高齢者の貧困が増える恐れもあるため「社会的弱者にも配慮し、社会保障制度を設計し直すべきだ」と語った。

社会保障審議会の年金部会(部会長:神野直彦東大名誉教授)は12日の会合で、専門委からの報告書に基づき財政検証の作業に入ると了承。度山徹年金課長は「数カ月」後に検証結果を報告すると説明した。西沢氏は、年金財政の検証作業では「政治的な圧力がかからないよう、中立な環境を整備することが極めて重要な課題だ」と話した。

記事に関する記者への問い合わせ先:東京 野沢茂樹 snozawa1@bloomberg.net;東京 Anna Kitanaka akitanaka@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Garfield Reynolds greynolds1@bloomberg.net崎浜秀磨, 青木 勝
更新日時: 2014/03/18 12:39 JST


02. 2014年5月29日 16:20:26 : 0bVBhIvRS2
GPIFは要らない?公的年金運用見直し議論のまやかし〜国内外の事例から代替案を考察
http://biz-journal.jp/2014/04/post_4637.html

03. 2014年5月29日 16:33:15 : 0bVBhIvRS2
追加

筆者はこう結論付けてます。

●GPIFは中抜きできる

 結論をいえば、市場運用ほど国が行う事業として不適切なものはない。サラリーマンの公的年金を運用するGPIFだけの議論もうさんくさい。なぜなら、公務員の共済年金では積極運用の話が出ないことと辻褄が合わない。

2ページもお読みください


04. 2014年5月29日 16:51:36 : 0bVBhIvRS2
連投すまんこってす。

・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

これから「厚生年金」はどうなるのか


岩瀬 達哉さん

ジャーナリスト

https://jinjibu.jp/article/detl/keyperson/28/

==一部転載==

―― 国民が納めたお金からの「中抜き流用」みたいなことを官僚がしている――それを長い間、国民が気づかずにいた。


そういうことです。

だいたい日本の年金制度というのは複雑すぎて、全体像が見えにくいでしょう。

私も取材を始めた頃は、いろいろな記事や厚生労働省の資料をいくら読み込んでも全体的なイメージがつかめずに、

何が何だかわからなかった。年金官僚にすれば、そのほうが都合いいんですよ。

理解不能の制度にしておけば、自分たちに都合のいい運営・管理が可能になりますから。

でも私は、あるときに気がついたんです。

日本の年金問題は財政の視点でばかり議論されている、給付と負担の関係だけに論点が固定されていると。

たとえば「現在およそ4人の現役で1人の高齢者を支えているのが、2025年に2人で1人、2050年には1.5人で1人を支えることになります。

……年金制度を守っていくためには若い世代と高齢者世代が痛みを分かち合うことが求められています」

などと年金官僚は繰り返し説くことで、年金とは給付と負担、つまり財政問題だということにしてきたと思うんですね。

(「1.5人で1人」という数値も、厚生年金だけの2050年の負担労働人口比率は実は「1.8人で1人」である)。

財政問題じゃない。年金とは「信頼性」の問題なんですよ。

年金に信頼性がないとお金は集まらないし、信頼性があって初めて財政の問題になる。

そして信頼性を維持するためには制度に透明性が必要になってくるんですね。

日本の年金制度はそこが全くクリアされていない。


―― 日本の年金制度が始まったのは1941年と言われています。

そう。戦時中のことです。国民年金のモデルはイギリス、厚生年金はドイツの労働者年金保険法にならってつくられた。

当時の日本政府は国民福祉の制度というよりも、戦費調達の資金集めの制度として年金を考えていました。

スタート時点から掛け金の「中抜き流用」を前提にしていた、と言っても過言ではないでしょう。

それが年金の根っこになって、今も続いている。

『厚生年金保険制度回顧録』という本を読むと、厚生省年金局年金課長などを務めた花澤武夫氏がこんなことを言っています。

「この法律ができるということになった時、すぐに考えたのは、この膨大な資金の運用ですね。

何十兆円もあるから、一流の銀行だってかなわない。

これを厚生年金保険基金とか財団というものを作って(中略)そうすると厚生省の連中がOBになった時の勤め口に困らない。

何千人だって大丈夫だ」 「将来みんなに支払う時に金が払えなくなったら賦課式にしてしまえばいいのだから、それまでの間にせっせと使ってしまえ」

=============================

国民のために始めた制度ではなかったなんて、、。


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