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2月28日、謝罪会見に姿を見せたカルプレスCEO〔PHOTO〕gettyimages
へんてこりんな「ビットコイン社長」私生活もやっぱりヘンだった IQ190なのに、500億円がパー
http://gendai.ismedia.jp/articles/-/38702
2014年03月19日(水) 週刊現代 :現代ビジネス
■野心家のアニメオタク
「モウシワケアリ……エエト、ナンダッケ……ゴザイマシタ?」
たどたどしいながらも日本語で謝罪会見をし、メディアの注目の的となったマウントゴックス社のマルク・カルプレスCEO(28歳)。いかにも不健康な感じの太りかた、取材陣のフラッシュを浴びながらも不敵な表情を崩さない様子、そしてあくまで最低限の状況説明しかしないふてぶてしい態度……すべてがビットコインという存在の怪しさを体現するようだった。
数年前から、ウェブ上の仮想通貨として注目を集めていたビットコイン。現在、全世界で約1250万枚(約8000億円に相当)のビットコインが流通しており、東京・渋谷に本社を持つマウントゴックス(従業員数10名)は最大手の取引所として知られていた。
ところが、今年2月初旬に突然、ビットコインの換金や現金の引き出しが停止された。同月28日、マウントゴックスは東京地裁に民事再生法の適用を申請し、破綻に追い込まれた。同社の説明によると、システムがハッキング被害にあい、保有していた85万ビットコイン(約500億円)が消失してしまったという。同社の口座にコインを預けていて、被害にあった日本人は憤りながらこう語る。
「ビットコインが日本でも話題になり始めた2013年の初頭に、5万円ほど買ってみたんです。すると、あれよあれよという間に価格が暴騰し、一時期は50万円の価値になりました。少し下がった40万円くらいのときに売り抜けましたが、マウントゴックスの口座に現金を預けっぱなしにしていて、引き出せなくなりました。利益で家族とハワイ旅行でもしようと思っていたんですが……」
被害者数は世界で12万人以上と見積もられており、なかには数千万円の資産を失ったという人もいる。
渦中のカルプレス氏はフランス出身のプログラマー。フランス在住時の彼のことをよく知る人物は語る。
「14歳にしてIT関連の会社を起こしたとか、オフィスをNYのツインタワーに開いたといった派手な『武勇伝』が豊富な男でした。実際、抜群に頭の切れる男で、インターネットの技術的な知識に関しては誰にも負けないという自負があったようです。彼を雇ったことのあるIT会社の社長は、『あいつのIQは190もある』と語っていました」
生まれは高級ワインの産地で知られるブルゴーニュ地方の中心地ディジョン郊外。幼い頃から公教育のシステムに馴染めず、自分の好きなことしか勉強しなかったという。フランス紙のインタビューに応じたカルプレス氏の母親は語る。
「小さいころから早熟な子供でしたが、学校の勉強は嫌いで、ほとんど何もしていませんでしたね。スポーツからお料理までなんでもやらせてみましたが、コンピュータの面白さに目覚めると、他のことはまったく目に入らなくなりました」
彼は義務教育も終えないうちに、天才プログラマーとして頭角を現した。それと同時に目覚めたのが日本のアニメ、漫画などのサブカルチャーだった。
「フランスの日本アニメ同好会のようなところにも出入りしていました。特にハマっていたのは、萌え系というか、ロリコン趣味の強い作品でした。部屋に行くと女の子のフィギュアがたくさん並んでいましたよ」(彼の知人のフランス人)
まさに典型的なオタクだが、人一倍、野心が強い面もあったという。
「彼は学校の教育システムからドロップアウトした異端児ですが、野心家で上昇志向がとても強かった。自分一人の技術力だけで巨大な組織を荒らすことに快感を覚える、ハッカーのような気質も持ち合わせていました。社会常識とは、まったく無縁の男なのです。以前、雇われていたパリのウェブサイト運営会社から『顧客情報を盗んだ』として訴えられたこともありましたが、裁判所の出頭命令を無視して、さっさと日本へ旅立ったそうです」(前出のフランス人知人)
'09年に拠点を東京に移し、以前から憧れていた「大和撫子」と結婚、子供ももうけた。ビットコインの事業も波に乗り、目黒区にある家賃150万円、広さ300m2弱の高級タワーマンションに暮らす人生は順風満帆に見えた―そこへ今回の盗難騒動である。
■反省の色なし
個性的なキャラクターのためか、カルプレス氏がコイン消失の真相を隠しているのではないかという疑念も生まれている。
「数百億円という巨額の損失を生んでいるのに、マウントゴックスは最低限の情報公開しかしていません。ビットコインの実体はインターネット上の情報のやりとりですから、今回の盗難騒ぎにしても、なんらかの取引記録がのこっているはず。それすら公開しないマウントゴックスに対して、被害者のみならず、他のビットコインのユーザーたちからも非難の声が上がっています」(ビットコインに詳しい作家・コンサルタントの大石哲之氏)
被害者たちのあいだでは、マウントゴックスの情報公開が遅れている理由について「社員による内部の犯行ではないか?」「経営の行き詰まりを責任転嫁するための狂言ではないか?」といった、憶測が飛び交っている。
そんななかでとりわけ真実味を帯びているのが、「FBIの依頼で日本の捜査機関が動き、すべてのデータを押収されている」という説だ。
ビットコインは支払いの際の匿名性が高いため、マネーロンダリングや犯罪の温床と言われてきた。武器や麻薬を違法販売し「闇のアマゾン」と呼ばれたサイト「シルクロード」でも、ビットコインが決済手段になっていた(同サイトは昨年10月に閉鎖)。
マウントゴックスの取引に犯罪組織との関わりがあり、米当局が真相解明のためにデータを洗っている可能性があるのだ。
記者会見後のカルプレス氏は表舞台に姿を現していないものの、「まったく反省の色は見えない」という。
「彼は自分のプログラミング技術に絶対の自信を持っていたのでシステムが破られ、ハッキングされたことに大きな悔しさを感じているみたいでした。
その一方で、被害者たちに対する謝罪の気持ちはさらさらないようです。つい最近も、彼からメールがありましたが、『ヤッホー、オレは生きてるよー』という軽いノリでした。自身もかなりのコインを保有していたはずですが、自分の資金はさっさと第三国へ逃がしているのではないでしょうか」(在仏のカルプレス氏の知人)
今後の捜査次第では、ビットコイン関係者の逮捕もありうるという状況だが、オタク社長はそんなことを気にも留めず、家でアニメでも見ているのだろうか。
「週刊現代」2014年3月22日号より
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