http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/387.html
Tweet |
所得税に2億円の上限を設けても金持ち優遇にはならないという自民党の理屈
http://bylines.news.yahoo.co.jp/ogasawaraseiji/20140316-00033606/
2014年3月16日 11時45分 小笠原 誠治 | 経済コラムニスト
それにしても、もうバカバカしすぎて開いた口が塞がりません。
何について私が憤慨しているのかと言えば‥
「政府・自民検討 所得税、納税に2億円上限 金融・投資企業呼び込み」(産経新聞)
どういうことかと言えば、アジアで活動する企業を日本に呼び込むため、所得税に最高納税額を設けてはどうかとの案があるのだとか。つまり、どんなに収入が多くても納税額の上限を2億円にすることによって、アジアのお金持ちたちを日本におびき寄せる作戦なのだとか。
どれだけ政府が海外の企業を日本に誘致しようとしても彼らが乗ってこないのは、日本が他の国に比べて所得税が高いことが原因だと考えているようなのです。
はっきりと言いましょう。
日本の所得税が高いことが海外企業が日本に進出しない最大の原因でないのです。何故そう言えるかと言えば、今から20年以上も前、つまり日本がバブルの頃、多くの海外企業の日本進出ラッシュが起きていた訳ですが、あの頃の日本の所得税は今よりももっと高かったからなのです。
所得税が高くても、日本に進出しようと考えた海外の企業が多かった。何故なのか? それは、日本の可能性に賭けていたからなのです。日本に進出すれば、必ず儲かると考えた。だから、日本に進出しただけなのです。
では、何故今、日本に進出してこようとしないのか?
少子高齢化が進む日本に魅力を感じることが少なくなっているからです。つまり、縮小する一方のマーケットにどうして魅力を感じることがあるのか、と。
さらに言えば、もうどうしようもない位の政治家の経済への介入。
儲かっている企業は賃金を上げろと、あからさまに政治家から指示される国。それが日本。政府の方針に逆らうのであれば、後ほど経済産業省の方からお沙汰があるから待っていろと言われる日本。
そんな日本にどうして海外の経営者が魅力を感じるというのでしょうか?
誤解のないように言っておきますが、私は、所得税を引き下げて金持ちを日本に呼び込もうとする作戦がバカバカしいと言いたいのでないのです。そのような戦略を支持することはできませんが、効力もなくバカバカしいとまでは言いません。
私がバカバカしいというのは、そのような所得税の上限を設定する案に対して、自民党が、金持ち優遇ではないと言っていることなのです。
これが金持ち優遇でなくて、何が金持ち優遇になるのか?
どう考えたって、お金持ち優遇に決まっているではないですか?
そうでしょう?
私としては、自民党が、「お金持ち優遇の政策も、経済の活性化のためには時として有効なのだ」とでも釈明するのだったらまだ分かるのです。
しかし、そうではなく、自民党は、所得税の上限を2億円にしても金持ち優遇にはならないだ、なんて。
何故自民党はそんなことを言うのでしょうか?
産経によれば、日本の場合、大企業でも数億円の報酬を得ている人はごく僅かだから、だから「広範な金持ち優遇」にはならないのだとか。つまり、優遇されるお金持ちの数が限られているので、「広範な」金持ち優遇措置ではない、と。
自民党に言いたい。自民党は壊れたのですか、と。
それに、海外の金持ちは、日本が金持ちを優遇すると聞くから、少しは魅力を感じるのであって、自民党が金持ち優遇ではないと言った瞬間に、そんな政策は意味をなさなくなってしまうのではないでしょうか。
以上
関連記事
政府・自民検討所得税、納税に2億円上限 金融・投資企業呼び込み(産経新聞)
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/383.html
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。