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http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140313/ecn1403131201001-n1.htm
2014.03.13
【北京=河崎真澄】中国経済の先行きに対する不透明感が市場で一段と強まっている。中国債券市場で7日起きた初の社債デフォルト(債務不履行)と、前年同月比で18.1%減少した8日発表の2月の中国輸出統計の影響が広がった。銅を担保にした資金調達が減るとの思惑から上海先物取引所で週明けから銅相場が続落し、12日は株式市場の上海総合指数も反落した。
13日閉幕の全国人民代表大会(全人代=国会)で採択される経済改革案も「既得権益層など中国内の抵抗勢力の政治パワーで“骨抜き”にされる」(市場関係者)との懸念も強まっている。丸紅経済研究所の鈴木貴元シニア・エコノミストは「中長期的な改革の方向性は間違っていない」とみるが、昨年の全人代後に一気に高まった李克強首相の経済政策「リコノミクス」への期待は、短期的な成果を求めがちな市場の間では急速にしぼみ始めている。
中国初の債券デフォルトは、リスク意識の甘さからモラルハザード(倫理の欠如)を起こしている中国の投資家への「警告」にはなったが、市場では連鎖デフォルトによる混乱や「影の銀行(シャドーバンキング)」関連の金融商品への飛び火を警戒している。
また、輸出低迷は人件費の高騰や人民元高による中国製品の国際競争力の低下を裏付けた。李首相が全人代の「政府活動報告」で訴えた消費拡大はまだ効果を上げていない。成長エンジンだった公共事業などの投資が抑制され輸出も伸びないとなると、「経済成長率で政府目標7.5%を達成するのは困難」(北京のエコノミスト)な情勢だ。
外需も内需も伸び悩む中で、デフォルト問題へのコントロールがきかなくなれば、中国は成長減速のみならず、“成長失速”の黄信号すら点灯しかねない。
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