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アメリカでの破滅的なバブルの始まり。
いよいよアメリカで破滅的な大きなバブルが始まったようだ。デフレの最終コーナーのゴングが打ち鳴らされたのである。
それはアメリカのQE3という金融緩和が縮小されるという2千13年末のアナウンスが発端になっている。世界の資金がアメリカに集まり始めたのである。
それは、リーマンショック後の大幅な金融緩和が生んだ人工的な金あまりが原因である。サブプライム問題に端を発したアメリカの資産デフレに対する致命的な政策の失敗が、再びアメリカの金融バブルの崩壊をもたらすことになる。
本来、サブプライムなどの崩壊による大規模な資産価格の低下により生じたデフレに対し、消費者側への購買力の増強策を講じなければならないのだ。しかるにそれをなさず、金融緩和による生産者優遇策を取ってしまったのである。
その結果、資金が一向に消費者側に向かわず、低金利のため海外へ流出したのであった。
アメリカの過剰な低金利が、資金を世界にばらまき、新興国を始め、主要な国で金融資産が値上がりしたが、今逆に資金がアメリカに戻り始めたのである。
その結果、アメリカ以外の国の金融資産の価格が低減し、アメリカの金融資産が値上がりする。
余計なお金が新興国などの株価を支え、そして今、その引き上げが、金融資産などを減じて、デフレを生じさせているのである。
これは日本の低金利過剰金融緩和と、円安政策が、円キャリーを生じさせ、その反転が、アイスランドなどを破綻させたのと同じ構図である。
しかし今回は、自らばらまいた資金が再びアメリカに全世界から集まることになる。そのピークは2千15年半ばから16年始めにかけてであろうか。
そしてまたそのバブルが弾けることになる。バブルが弾けるごとに、資金が実体市場から減少する。その繰り返しによって、世界の資金が減少し続ける。世界のデフレがさらに深まっていくのである。
金融緩和はデフレを促進するものであり、解消するものではない。低金利による金融緩和は、資金を企業に回すものである。消費者側に回すものではない。
個人預金の金利の低下は、個人の担保力を弱め、消費者の購買力を弱める。銀行は減少した担保に応じた資金を貸し付けるに過ぎない。
現在の金融緩和は、個人消費を補う方向には進んでいないのだ。それどころか本来バブルの責任を取らなければならない銀行が、得するようになっている。
低金利は、企業に商機を与えるが、そのほとんどは金融資産に向かい、実体経済の拡大を目指す投資はほとんど無い。
アメリカのQE3の縮小が決まったことを合図に、大きなバブルが始まり、今までも十分にバブルが形成されていたが、今度は弾けるバブルになるだろう。
アメリカでの大きなバブルの2度目の崩壊は、世界の資金が一挙に著しく減少することを意味する。金融資産の大半が借金に変わるのである。
それにより実体市場から一気に資金が流出し、デフレスパイラルに入る。世界経済が金欠と、購買力不足から一挙に縮小していく。恐ろしい現状となるであろう。
1929年や、サブプライム問題をはるかに越えた規模の崩壊を人類は経験することになる。
それはまさしく資本主義経済の試練であり、対応の仕方によっては終焉になるだろう。
今回の崩壊による対策が、再び同じような金融緩和策を取るのであるなら、また同じように新興国に資金が流出し、金融資産価格が上昇する。
そしてまたアメリカの金利引き上げにより、資金をアメリカに集中させることになる。この繰り返しが、確実に自由主儀経済を縮小停滞させるのである。
日本は既に同じことを何度も繰り返している。アメリカは大丈夫だろうか。
1990年のバブル崩壊後の日本政府が取った間違ったデフレ対策を、アメリカが模倣した結果が今の現状なのだ。
アメリカの1929年の大恐慌に始まる、デフレは、
第2次世界大戦の勃発という偶然によって、乗り切ることができた。
アメリカの不良在庫が、戦争で破壊された国々の需要によって一掃され、アメリカが世界の製造国家となって、資金がアメリカに集中することによって、デフレが解消されたのである。
アメリカに集中した資金の量と、生産量が均衡した結果、拡大再生産がようやく実現しデフレが解消されたのだ。
それは、偶然の結果であった。人類はまだ正しい政策でデフレを克服したことはない。
現在のアメリカへの資金の集中に対し、アメリカの経済は脆弱であるように思う。
現在は、第2次世界大戦の終わった頃と比べると、
中国を中心とする新興国経済が敢然と存在し、ヨーロッパや、日本経済も戦争による破壊はなされていない。まだまだ生産余力がある。
アメリカが世界の生産をすべて賄えるとは思えない。それ故今回のアメリカへの資金集中に対し、アメリカ経済は、十分に応えることができないであろう。
それは、金融資産の大きさに対して実体経済が脆弱である、という意味だ。そのギャップがバブルなのである
株式や金融資産の価格の上昇に対し、実体経済がついていけないことが、明らかになり、バブルが弾ける。
私達はアメリカのバブルの崩壊に対し最高度の防御をしなければならない。
そして正しい消費者側への、需要サイドへの大規模な投資をする抜本的な政策転換を促さなければならない。デフレの解消は簡単である。資金の流す方向を変えればよいだけなのだ。
今までの間違ったデフレに対応できない経済学を捨て、デフレに対応した理論を取り入れればよいだけだ。
一言主。
http://www.eonet.ne.jp/~hitokotonusi/
http://blog.so-net.ne.jp/siawaseninarou/デフレインフレの一般理論参照。
世界規模の消費税の引き下げが、世界のデフレには非常に有効である。特に、ヨーロッパの高すぎる消費税を10%以下に引き下げることが重要だ。
またエネルギー改革による電気、ガソリン価格の引き下げが、消費購買力を生み出す。
デフレの国家は、たやすく金利を引き下げず、個人預金の維持、年金の維持、個人負担の軽減、など個人の担保の拡充、拡大を図るべきである。
住宅ローンの引き下げを図るより、ローン破綻懸念者への資金供給策を取り、彼らの消費力を増やすべきである。
デフレ解消の船中八策参照のこと。
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