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米雇用統計と日本市場
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52565089.html
2014年03月09日 在野のアナリスト
マレーシア航空機が消息を絶ちました。懸念されるのは、中国で全人代が開かれる中、北京をめざす航空機がテロの標的になった可能性、です。これは911を想起させますし、何より中国幹部に与える影響は甚大でしょう。偽造旅券の使用という話もありますが、世界全体で、ふたたび警戒レベルを上げることにつながるかもしれません。まだ情報が乏しくて何とも言えませんが、仮に判明しても公表されるか定かではありませんので、これがただの事故なのか、そうでないのかはしばらく判然としないのかもしれません。
7日の米2月雇用統計は、非農業部門の雇用者数が17.5万人増、と市場予想を上回ってきました。ただ前日に発表された新規失業保険申請件数などで、すでに雇用環境の改善は織り込んでいたため、米株市場はそれほど好感することもなく終えています。最近の雇用統計の癖として、労働時間が増えていないにもかかわらず、時間あたりの賃金が跳ね上がって発表される、ということにあります。ただ速報からは下がったりもするので、本当に労働市場の改善がすすんでいるか? やや疑問です。労働時間に寒波の影響がでているなら、賃金にも影響するはずだからです。
しかも今、米国の喫緊の懸念材料は、つみ上がった在庫の処理です。このタイミングで全産業で雇用が増えるのか? 前月は建設業が大幅な伸びを示しましたが、今月も増勢は保ちました。しかし全米で住宅価格を調査している協会は、しばらく住宅価格は上昇しないのでは? との観測も示しています。逆にいえば、FRBも住宅価格の上昇にバブルの懸念を抱いており、その封じ込めにテーパリングへ舵を切った、といえるのですから、米国全体で住宅バブルを抑えるための、口先介入をしていることは考えられます。それに反して住宅建設がさらに伸びるのか? 建設業への就労が増えるのか? このあたりのせめぎ合いが今後、考えられるところです。
為替市場は、順調なテーパリングへの方向性をみて、ドル買いにすすみました。先にECBが現状維持を決め、ユーロ高へとすすんでいたために、円が安くなった形ですが、この流れもそう長くはつづかないでしょう。次に為替市場を大きく動かすのは、人民元の動向だと睨んでいますが、そのとき円が安全資産として買われるのか、連れ安するかは読みにくい面があります。しかもその円安はあまりよくない形であって、日本経済全体への信頼性にも影響するかもしれない。中国との取引量の関係からみても、人民元の急変動による影響というより、取引量が問題となってきます。むしろ円高にすすんでくれた方が、好感できる流れにはなるのでしょう。
日本の株式市場は、週末のSQにらみで動いている側面があり、高いところのポジションをつくった層が、上へと押し上げている印象です。今のところ、下を叩くより、3月ドレッシング期待もあって上へ、というところで、一旦は外国人投資家のポジション調整も終えていますが、今後の動向はまだ読めません。ロールオーバーするのか、処分するのか。今週末の動向をみると、短期的な流れも読めてくる、そんな形なのかもしれませんね。
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