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人気ブランド豚、なぜ増加?競争激化、独自の生産法により特産品創出...飲食店側にも利点 Business Journal
http://www.asyura2.com/14/hasan86/msg/237.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 3 月 09 日 06:54:02: igsppGRN/E9PQ
 

人気ブランド豚、なぜ増加?競争激化、独自の生産法により特産品創出...飲食店側にも利点
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140309-00010000-bjournal-bus_all
Business Journal 3月9日(日)6時40分配信


「三元豚」「金華豚」「TOKYO X」などのブランド豚(銘柄豚)を目にする機会が増えている。大手外食チェーン店から個人飲食店まで取り扱う店舗の幅は広く、看板に掲げられるブランド名も多岐にわたり、スーパーの食肉コーナーでも見かけたことがある人も多いだろう。今回、そんなブランド豚の性質と流通、豚肉を取り巻く飲食業界の現状をひもとくべく、ブランド豚「茶美豚(チャーミートン)」の関係者に話を聞いた。
 
●高い生産コスト

 ブランド豚のパイオニアでもある鹿児島県。同県を代表するブランド豚のひとつ「茶美豚」の開発経緯と現状に詳しい鹿児島県経済連・養豚課担当者によると、ブランド豚の定義とは次のようになるという。

「ブランド豚は現在、国内だけで約250種、国内外合わせると約380種を超えるといわれていますが、まず商標登録がされているかどうか、そして食肉通信社が発行する『銘柄豚肉ハンドブック』に記載されているか、この2つが定義の基準となるでしょう。ただ、畜産業界での明確な定義はないので"名乗った者勝ち"という面があることも否定できませんね」

 そんなブランド豚というカテゴリーにおいて、うまみ成分のイノシン酸が一般豚と比べて多く含まれているという特徴を持つ「茶美豚」の開発着手は1994年にまでさかのぼる。

「鹿児島県がお茶の生産量全国第2位ということもあり、飼料にお茶成分(カテキン)とさつまいもを使い、ビタミンEを強化する工夫を施しています。現在、カテキン混合の飼料割合は農家によって工夫がさまざまですが、特徴づけた飼料であること、そして繊細な生き物であることで管理面でも手間がかかり、当然生産コストは一般豚と比べてかなり高いです。鹿児島県全体で豚の出荷頭数は年間約200万頭で、そのうち『茶美豚』の出荷頭数は約25万頭(2013年度見込み)となっています。08年度は約19万頭だったので、この5年ほどで30%以上の伸び率になります。ちなみに定番ブランド『かごしま黒豚』の出荷頭数である約30万頭に迫る勢いとなっています」(同)

 食肉の流通がもたらす経済効果は飲食マーケットに直結しているため、提供する飲食店やスーパーが増加し、口にする機会が増えたことにも納得である。

 また、ブランド豚のルーツのひとつに「農家が土地に根付いた野菜や果物を、一家畜の豚に食べさせていた」(同)という事実もあるという。「茶美豚」のほか、「大分ハーブ豚」や「山形アップルニュー豚」など、風土に合ったエサを与え、それがマッチするとブランド豚になり、やがて特産品へつながるという流れができているのだ。

●飲食店からみる、ブランド豚を扱うメリット

 では飲食店側にとって、ブランド豚を扱うのにはどのようなメリットがあるのだろうか。大阪市にある豚肉専門店「豚しゃぶとせいろ蒸し専門店 HARU 本町邸」の店長は次のように話す。

「当店は鹿児島県の『さくら農場』と専用契約を結ばせていただき、『茶美豚』をはじめ、『芳寿豚』『蔵尾ポーク』『やんばる島豚』『イベリコ豚』を仕入れています。当店では一日にブランド豚肉を約10kg使うんですが、専用契約を結ぶことによって通常の卸価格よりも1kg約1000円はリーズナブルに仕入れられるんです。また、産地直送の確実なラインを確保し、無駄な冷凍や輸送残置による鮮度落ちも非常に少なくできるので安心感があります。社会全体が敏感になっている食品偽装から遠のけるというのも、大きなメリットですね」

 農家と直結したパイプを持つことが、仕入れ値を抑えることにも一役買い、顧客からの信頼にもつながるということだ。生産コスト、流通金額が割高になるが、その面を補って余りある魅力がブランド豚にあるということだろう。

 以上みてきたように、ブランド豚への需要は当分増えそうであるが、今後、ブランド豚の品種は増加していくのだろうか?

「いえ、これ以上、品種が大きく増えていくことはないのではと考えています。現時点で、すでにブランド豚は増えすぎてしまっており、ブランド同士の争いが非常に熾烈になっています。ですので、今畜産家が力を入れていくのは、新種の開発ではなく、既存種の改良による品質向上だと思います」(前出の鹿児島県経済連・養豚課担当者)

 現時点で、すでに品種は飽和状態ということだが、それだけブランド豚という食材が浸透・定着したことの裏返しともいえる。既存のブランド豚が農家の企業努力により、一層美味しく、リーズナブルに流通する流れができるのであれば、消費者としては大歓迎の傾向だろう。

東賢志/A4studio


 

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