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雑感。メディアのつくるムードとの逆行
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52564791.html
2014年03月06日 在野のアナリスト
今日の日経平均は大幅高でした。先物買い、というより木曜日連続安にベットしていた層が、慌てて買い戻したことで引きおこされた、とみるのが正しいようです。午前中GPIFの運用弾力化などのニュースもあり、後場に戦略を変えた。それが大幅な意外高につながった、そんな思惑で右往左往する展開だったのです。一部で、日本株の戻りが弱く、それを買いの材料とする向きもありますが、年初の株価水準が正しいかどうか、が問題です。PERも自社株買いが活発な今、企業価値を正確にあらわす指標ではありません。イエレンFRB議長が盛んに「株はバブルではない」と発言するのも、どの国でも株価上昇への理由づけが困難であることが影響しており、それは日本も同じです。
しかしメディアが楽観を流す割りに、日本では凄惨で残忍な事件が、ここに来て増えています。個別には様々な事情があるにしろ、社会に本当に前向きで、よい風が吹いているなら少なくともマインド面を悪化させる原因は小さい、ともいえます。政府やメディアが喧伝するほど、現実にはまだよい影響は出ていない、とみるのが正しいのでしょう。特に社会保障の切捨てがすすむ中では、益々そうした事件、事件にならずとも悲惨な事例も増えることが想定されます。
一つには、昨日もふれたように、外国人投資家が求めることの一つに、移民の受け入れ、外国人労働者の確保、の問題があります。つまり日本は人口減社会なのに、その対策を何もしていない、というのです。しかし安倍氏を支える保守層にとって、これは看過できない問題です。女性は家で家事、子育てをしろ、などと家父長制の時代錯誤の主張まで出てくる始末ですから、まず実現性は低い。では子育て対策は、都知事選でも争点になっていましたが、国ができることをしていないのも事実です。未だに成果が出ていないのですから、イイワケもできないでしょう。
一部で、日米関係の悪化を『靖国神社の参拝から』として報じるところもありますが、日米関係は安倍政権発足以後、ずっと悪いままです。強いていえば、靖国神社の参拝でトドメをさした、もしくはダメをおした、といったところ。これはメディアの報じ方が問題であり、それまでメディアは日米関係が良好、といった報じ方をしており、その整合をとるため、靖国神社を転機にしているだけです。そして、それは保守系にとって殊更に好ましくない報じ方になっている。つまりメディアを操作し、事実と違うことをいくら吹聴しようとしても、後でしっぺ返しを食らうのは操作した側、となるのが世の常であり、それが今続々とおき始めているのです。
日産がベア、一時金の満額回答、と報じられました。ただし日産はゴーン体制の欧州方式、儲ければ還元するが、損失には切る、が当たり前です。特に会長は、日本企業の経営者としては異例の高額報酬であり、日本式の賃金の考え方を当てはめるのはムリがあります。それでも賃金が上がる、というムードを醸成するため、あえてそうした報じ方がされます。そして、昨年は全産業でみると賃下げであり、今年多少それを戻したとしても、労働者の生活は苦しくなっていることに、何の変わりも有りません。メディアがつくってきたムード、それが壊れ始めて、メディアがイイワケに様々な事情をこじつけてくるのでしょう。それが正しいか、否かも含めて、情報操作を主導してきた側に、何のお咎めなしということでは、この国は益々暮らし難い国になっていくのかもしれませんね。
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