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金投資と金相場ニュースBlog 〜黄金の蹉跌〜
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ウクライナ情勢でロシアが軍事介入する可能性は低いと思われます。
ウクライナはロシアなしには経済自立はできません。
親欧米政権が誕生したからといって、ロシアのガスパイプラインを閉鎖することはないと思います。
ロシアからすると、アメリカやEUやIMFにウクライナ支援の金を使わせたほうが経済的です。
まだ、パラリンピックは開催中ですし、あとすこしでウクライナを迂回したガスパイプラインも完成します。そこまで爪を隠し静観するのが理にかなっています。
待っていれば、今の政権はすぐ自滅して倒れると思います。
経済的な問題はすべて与党のせいにされるので、次の大統領選は親ロシア派の候補が有利になると思います。
それから、東南ウクライナを分離させるなり、西ウクライナを再び手中にいれるなり考えればいいと思います。
ここでロシアが動かなければ、次に、アメリカが大好きな他国への軍事介入をしたいと思ったときにアメリカを牽制する大義ができます。
今あわてて動くのは得策ではないと思います。
ウクライナ情勢が落ち着いてきたので、ドルキャリーの巻き戻しが一段落して、ユーロ買いが戻ってきています。
また、人民銀行が人民元安に誘導しているという思惑からの人民元売りも治まってきました。
ファンダメンタルズからみた場合、人民元やユーロにたいしてドルが買われる要素は皆無です。
中長期なドル安トレンドは不変ですが、一時的な投機マネーの巻き戻しもおさまるようになって再びドル安に戻りつつあります。
アメリカは、ドルインデックスが80を切りそうになると、ドルを買い支えるために、他国の危機を煽ったり、覆面介入したり、日本に圧力をかけて円売り、株買いをさせたりしているようです。
もっとも、今年になって、新興国危機、中国シャドーバンキング、ウクライナのクーデターといろいろ仕掛けてきたのでそろそろネタきれのように思えます。
ドルの担保となっている米経済は弱いです。テーパリングとかごまかしていますが、いまだにドルは大量発行を続けています。また、米国の財政赤字と経常赤字の垂れ流しには改善がみられません。
結局、ドルの減価はさけられないと思います。
金にはコモディティの側面はありますが、本質は通貨です。
中長期的には原油などの他のコモディティ価格とも相関します。
もっとも、短期的には原油は景気指標に左右されやすい株と相関しています。したがって、短期的には原油価格金価格と逆相関に動くことのほうが多いです。
金価格にとって重要なのは中長期的だけでなく短期的にもドルが一番重要です。
ドル価格をみるときは、日本人だからといってドル円でみると本質を見失います。
円はドルの補助通貨みたいなもので、ドル円が高くてもドルが高いことにはなりません。むしろドル安のときに、補助通貨である円はもっと売られるのでドル円高になることのほうが多いと思います。
GDPで米国と同レベルのユーロ、あと数年でアメリカを経済面、軍事面で抜く(一般に思われているよりもはるかに早いスピードで)中国の人民元が重要です。
ユーロ高、人民元高のトレンドが不変であるかぎり、金価格は安泰です。
また、ユーロや人民元がこけたとしても、最終的にすべての通貨の代替通貨でありリアル通貨である金は生き残ると思います。
貨幣の購買力は、人の労働力の対価と等価であるのが原則です。資源や不動産も究極的には人の労働力の対価として評価できます。単なる物々交換契約ではなく貨幣を決済通貨とする売買契約が発展したことで、人類は専門家、分業化を促進し、貨幣経済を発展させてきました。
不換紙幣は政府の国民への徴税権を担保としています。国民の労働が対価です。またビットコインもマイニングという計算の労働が対価になっています。
しかし、その労働の対価が過大に評価されがちです。国民の労働力や生産性はほとんど増加することがないのに、それをはるかに上回るスピードで紙幣は発行されています。また、ビットコインも知恵さえあれば、1人でも膨大な価値を生むことが可能です。これは公平ではありません。
金は何トンの鉱石のなかからわずかな量しかとれません。それには多くの人の労働を必要とする労働集約型の産業です。鉱山を発見するにも多大な労働を必要とします。ビットコインのような抜け道はありませんし、中銀総裁の判断ひとつで増やせるようなものでもありません。
ビットコインはそろそろオワコンくさいですが、ドルなどの紙幣も所詮は同じようなものです。
最後に生き残るのは、結局はリアル通貨のゴールドだけだと思います。
それが人類の貨幣経済の歴史です。
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