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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N1NMQO6K50YC01.html
2月28日(ブルームバーグ):
ぬいぐるみのクマのスタンプを送れるチャットや、ディズニーのキャラクターを使ったパズルなどのゲームを無料で提供し、企業価値はソニーに迫る評価。震災直後の日本で産声を上げたLINEは、今やネット世界の巨大買収の標的となる可能性が出てきた。
LINEがスマートフォン(スマホ)向け無料メッセージのアプリを提供し始めたのは2011年6月。震災直後から被災地では電話回線が機能不全に陥った一方でインターネット通信は無傷だったり比較的早く復旧したりした。そこでLINEの親会社、韓国ネイバー はインターネットを利用したやりとりが重要と考え、LINEの提供開始を前倒しした。全世界3億7000万人のユーザー数は今年中に5億人に達する。
20年ほど前、メールやチャットをするにはCD−ROMからソフトウェアをパソコンにインストールし、モデムから固定電話回線を通じてインターネットに接続しなければならなかった。今はLINEなどのアプリをオンラインストアからスマホにインストールすれば、すぐにチャットや通話を無料で利用できる。その手軽さが次々と新しいビジネスを生み出している。事情に詳しい関係者によると、ソフトバンクはLINEの株式取得を目指している。
「ネット業界は日進月歩の世界」と岩井コスモ証券の川崎朝映アナリストはいう。2−3年前からLINE、米ワッツアップ、韓国のカカオトークなどの通信アプリが人気になる中、「今日の勝ち組は明日の負け組ということもある。メインアプリになるかを決めるのは、ブランド力、サービス力、より会員が多いところ」と述べた。
膨大な顧客数
こうした通信アプリを提供する会社の買収が、今月に入って次々と発表された。14日には国内最大の電子商取引サイトを運営する楽天がキプロスのバイバー・メディアを総額9億ドル(約919億円)で子会社化すると発表。19日にはソーシャル・ネットワーク・サービス(SNS)最大手、米フェイスブックがワッツアップを最大190億ドルで買収することを明らかにした。バイバーが提供する通信アプリの登録ユーザーは全世界で2億8000万人、ワッツアップの利用者は4億5000万人だ。この膨大な顧客数が大きな魅力だ。
「チャットアプリの最大の基盤となっているのは、爆発的な勢いのスマホの世界的浸透だ」とマッコーリー証券のアナリスト、ネイサン・ラムラー氏はいう。「チャットアプリがもたらすのは巨大な利用者層で、コミュニケーションの経路になる。そこを通じてコンテンツを配布したり販売したりといったことに利用することが可能だ」と述べた。
米インターネットサービスの草分けAOLのピーク時の登録者数は3000万人。これに対して、LINEの26日現在のユーザー数は約3億7000万人。国内外の内訳は海外85%、日本15%となっている。日本が約5000万人で最も多く、タイが約2200万人で続く。米国でも1000万人以上となったほか、欧州ではスペインで1600万人を超えた。
「収益を生み出す能力」
関係者によると、LINEはソフトバンクの他に少なくとも1件の会社全体ないし部分的な買収提案を受けている。ソフトバンク広報の倉野充裕氏は25日、「憶測にはコメントしない」と述べた。LINEの出澤剛最高執行責任者(COO)は26日の会見で、ソフトバンクからの買収提案はないと述べた。
テクノロジー企業に助言するBDAチャイナのダンカン・クラーク会長は「私たちは過去10年に渡って、携帯電話にどのような収益を生み出す能力があるかを議論してきたが、今それが起きつつある」という。「利用者はスタンプのような買い物もできるし、あらゆる電子商取引にもつながっていく。最初のコミュニケーション手段にもなるし、無限の可能性がある」と述べた。
BNPパリバによれば、LINEの価値は1年以内に149億ドル(約1兆5220億円)となる可能性がある。ブルームバーグが集計したデータによると、これは27日時点の富士フィルムホールディングスの時価総額1兆5100億円を上回り、ソニーの1兆8250億円を下回る。
LINEは3月からアプリから固定電話や携帯電話への通話が可能となる有料サービスを日本、米国を含む世界6カ国で開始する。これまでLINEの無料通話サービスは、スマホを持つ利用者間に限られていた。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 黄恂恂 xhuang66@bloomberg.net;ソウル Jungah Lee jlee1361@bloomberg.net;香港 Lulu Yilun Chen ychen447@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:Michael Tighe mtighe4@bloomberg.net
更新日時: 2014/02/28 08:57 JST
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