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経団連は渋面…「消費増税だからベア」決めた中小の心意気
http://gendai.net/articles/view/news/148254
2014年2月25日 日刊ゲンダイ
米倉経団連は定昇、臨時賞与でお茶濁し/(C)日刊ゲンダイ
2014年度ベースアップ(ベア)の幅をめぐる駆け引きが本格化している。トヨタ自動車が月4000円(給与の1%強)の労組要求を満額回答するか見ものだが、主要108社の83%はベアに消極的だ。そんな中、円安に苦しむ地方の中小企業が「5%アップ」を打ち出した。安倍首相は、その背景を知っているか!?
■大手はヤル気なし
アベノミクスによる景気回復の効果を波及させるには、労働者の給与が上昇することが不可欠。これが実現しなければアベノミクスは失敗になる。そのため、安倍政権は法人税減税を10%を軸に調整し、企業側に賃上げを求めていたが、その企業は安倍の顔を立てるどころか、定期昇給や臨時賞与でお茶を濁すハラだ。
共同通信社によると、対象の主要104社のうち、従業員の賃金を前年度比で「上げる」と回答したのは、全体の17%。賃金全体を底上げするベアを明言したのは、なんとゼロだった。
大手ですらこうだから、中小企業はもっと渋い。日経ビジネスの調査では、日本の就業者の7割以上を占める中小企業のベア実施率は、わずか1.7%。多くの経営者たちは「臨時賞与1万円が限界」と語っていた。
これがアベノミクスの実態なのだが、そんな中、福岡市に本社を置く辛子明太子の「やまやコミュニケーションズ」が、「3月からベア5%を実施する」と発表し、評判になっている。対象はグループ7社の正社員約250人。同社の13年8月期の売り上げは約114億円で、経常利益は前年比3倍の約2億円だった。
同社の広報担当者がこう説明する。
「ただし、今期(14年8月期)は、円安で原材料調達費が膨らんでいるため、業績は厳しい状況です。それでもベアを実施するのは、従業員の家族の生活のため。当社の従業員は平均年齢37歳ですが、30代、40代の子育て世代が圧倒的に多い。ベアを5%にしたのは、4月から消費税が3%アップするため、最低でもそれぐらい上げないと、賃上げの実感が出ないからです」
要するに、従業員の生活防衛のための賃上げなのだ。この決定を安倍はどう見る!?
同社に労働組合はないが、創業者の山本秀雄会長が定期的に座談会を開催しており、そこで出た社員の提案を受け入れた。賃上げによって、優秀な人材の流出を防ぐ狙いもあるようだ。パートやアルバイトに関しても、最低賃金の改定の都度、考慮していくという。他にもベアを実施する企業をまとめたが(別表)、中小企業が多い。
一方、内部留保をたっぷりため込んでいるはずの大企業の腰は重い。法人税減税の約束だけを取り付けて賃金を上げないのは詐欺もいいところだし、裏を返せば、この経営環境下でサラリーマン社長にベア決断なんて無理なのだ。アベノミクスのシナリオは狂ったわけで、だったら、増税もやめた方がいい。
◆ベア率/社名/実施月
◇6.7%/石坂産業(埼玉・三芳町)/昨年から
◇5.0%/やまや(福岡市)/今年3月
◇3.0%/ジャパネットたかた(佐世保市)/今年1月
◇3.0%/アイリスオーヤマ(仙台市)/未定
◇3.0%/ヒューリック(東京都中央区)/今年4月
◇1%以上/ノジマ(横浜市)/今年4月
◇1%以上/ディスコ(大田区)/今年4月
◇1%以上/アイティフォー(千代田区)/今年4月
◇1%以上/ファンケル(千代田区)/昨年から
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