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ドルの崩壊は起こるのか?
◆2月23日
中国は米国債を買いだめしてきたが、最近になってそれを放出しだしたという。これによって、徐々にアメリカの金融支配から脱却しようとしていることが理解される。
中国は自らが大量に保有する米国債の価値が下がらないようにしながら、それを売り抜けようとしているらしい。だから、少量の米国債を段階的に放出し、時間を掛けて売り抜けるようだ。
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●中国:米ドルに対する戦略的動きを開始 −その1−
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/china-starts-to-make-a-power-move-against-the-u-s-dollar
【2月20日 Michael Synder ― The Economic Collapse】
現在の我々の、債務を抱えてての繁栄を継続するためには、世界は貿易で我々のドルを使用し続けねばならないし、我々の国債を馬鹿げたほど低い金利で買い続けねばならない。
勿論、我々のシステムに参加するため我々が依存している最大の国は中国である。中国はどの国よりも貿易に依存しており、しかも殆どの貿易は米ドルによって行われている。このことで我々のドルの需要は高さを維持しており、また海外から我々は非常に低いコストで大量の商品を輸入することができる。
輸出大国として中国は大量のドルを積み上げてきている。彼等はこれらの大量のドルを非常に低いレートで貸し出している。今の時点で中国は他のどの国よりもわが国の債券を持っている。しかしもしも中国が我々のゲームから去ることを決意すれば、そして米ドルと米国債から離脱したら、我々の経済の繁栄は急速に消滅することだろう。米ドルに対する需要は落ち込み、価格は上昇するだろう。また国債の金利と金融システムの全ては障害を惹き起こすレベルにまで高まるだろう。だから中国が我々のゲームを継続する、ということは金融の将来に対し、絶対に重要なことである。
残念だが、中国がこのゲームから緩やかに離脱することを決意したという兆候がある。昨年11月、中国の中央銀行が、「外貨準備金を積み重ねることは中国の利益にならなくなっている」と発表した、と書いた。それの意味するところは、中国が抱えている米ドルの山はこれ以上高くなることはない、ということだ。
これにくわえて、中国は過去2年間の間に他の国々と共に多くの国際通貨取り決めにサインしたが、そのことで米ドルは国際貿易で使用される量が減ることになる。
今週、中国が12月に米ドルを放出することを開始したことを知った。多くの者たちは、中国は一旦離脱を決意すれば、市場に米国債を洪水のように放出するだろうと予想したが、それは意味を成さない。そうではなく、中国にとっては、少量を放出するところに意味がある。そうすることで市場はパニックにならないし、彼等が所有している国債の価格も額面に近い価格を維持できるからだ。ブルームバーグは、中国は500億ドル分の米国債を12月に放出したと報じた。
(その2に続く)
中国:米ドルに対する戦略的動きを開始 −その2−
ドルの崩壊に備えて中国は金を溜め込んでいる?
◆2月23日
中国は米国債を売却して金を買い求めているという。アメリカの経済が大量の米国債で賄われてきていることは周知の事実であり、その額をアメリカが払いきれるのか、という疑惑がある。中国はそれは不可能と読み、いつか近いうちにドルは崩壊すると見て、実価貨幣の金を溜め込んでいる。
この記事の筆者はアメリカが8000トンの金を保有している、ということを疑っているし、中国は既に5000トン以上の金を保有している、と見ている。確かに実際はそうかもしれない。2010年2月7日号の「フォートノックスの謎:米国産の偽の金塊を受け取ったと中国が主張」でも示されたように、既にその頃からアメリカには金は残っていないのでは、と言われているのだ。
アメリカのドルはただの紙切れに過ぎなくなるのか?アメリカの借金経済が行き詰まり、にっちもさっちも行かなくなった時、全てが明らかにされるかもしれない。その時に物を言うのは、軍事力という実際の「力」である。むき出しの力と力のぶつかり合いが起こる可能性があると言える。人類が歴史の最終段階に入り始めていると言えるだろう
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●中国:米ドルに対する戦略的動きを開始 −その2−
http://theeconomiccollapseblog.com/archives/china-starts-to-make-a-power-move-against-the-u-s-dollar
【2月20日 Michael Synder − The Economic Collapse】
アメリカの最大の債権国である中国は、連邦準備銀行がアセット購入を減らすと発表したのにあわせて、12月に米国債の保有高を減らした。昨日発表された財務省のデータによれば、中国は1兆2700億ドルの3.6%となる478億ドル分の国債を売却したという。これは2011年12月以来、最大の削減である。
これは自分が中国ならば行ったであろうと思われることと同じだ。自分なら一月に300億、400億、500億ドルを放出するだろう。自分ならゆっくりと離脱するようにするだろう。
それで、中国が米ドルないしは米国債を溜め込まないとするならば、何が溜め込まれているのだろうか?それは勿論、金である。事実、中国はかなりの期間貪欲に金を溜め込んできているし、ますますその勢いを増している。ブルームバーグによれば、スイスから先月輸出された金の80%はアジアに向かったという。
スイスは金と銀の延べ棒とコインの80%以上はアジアに輸出したと、本日スイスの連邦税関が電子メール・レポートで報じた。スイスはそれらの多くをイギリスから輸入した。時価基準で44%が香港向けで、インドは14%とベルンの税関で語っている。シンガポールは8.6%、アラブ首長国連邦は7.9%、中国は6.3%であった。
中国が金を輸入する際は、多くは香港経由である。我々は香港から中国への輸入がずっと高止まりであることを知っている。しかし、どれだけの金を中国が溜め込んでいるかは知らない。それは、数年前に中国はその件についてのレポートを出さなくなっているからだ。
世界金融に関して言えば、中国はチェスを行っているところであり、アメリカはチェッカーを行っている。中国は、金は長期に渡って価値を維持する世界貨幣であることを分かっている。世界の紙幣は崩壊に向かって進んでいるので、中国は実価貨幣の殆どを保有することになるかも知れず、それはその事実が明らかになった時には、巨大なゲーム・チェンジャーになるのかもしれない。
中国の新しい金の退蔵の発表は、金融市場を通して衝撃波を送るであろうし、中国と元を国際的テーブルで更に大きなプレーヤーにさせることだろう。
国際的銀行専門家のジェームズ・リカーズは、テキサス・ホールデム・ポーカーのゲームにたとえている:「あなたは大きなチップの山が欲しい。アメリカは大きなチップの山を持っている。ヨーロッパも大きなチップの山を持っている。アメリカは8000トンの金を持っている。17カ国のユーロ圏は1万トンの金を持っている。中国は1000トンで、ゲームに加われないが、5000トンならばゲームをやれる」
上記の引用にはとてもいい点が示されているが、二つの例外を取り上げたい。最初に、中国はいまや5000トン以上のゴールドを持っていると、私は考えている。次に、アメリカがまだ8000トンの金を持っている、あるいはヨーロッパが1万トンの金を持っているということは疑わしいと考えている
中国(結果的に残りの世界も)アメリカ基盤の金融システムから離脱していくから、その結果は劇的なものになるだろう。
−その3に続く−
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