02. 2014年2月21日 17:26:16
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日本株急反発、景気警戒薄れ全業種高い−週間は7週ぶり上昇 2月21日(ブルームバーグ):東京株式相場は3日ぶりに急反発。米国の製造業指標が堅調で、景気に対する過度な警戒感が後退、為替の円高一服も好感された。電機など輸出関連、非鉄金属など素材関連、金融株を中心に石油、電力など東証1部33業種は全て上昇、値上がり銘柄数も全体の93%に達するほぼ全面高となった。 TOPIX の終値は前日比27.75ポイント(2.3%)高の1222.31、日経平均株価 は416円49銭(2.9%)高の1万4865円67銭。週間では、両指数とも7週ぶりに上げた。 朝日ライフアセットマネジメントの藤岡通浩常務執行役員は、「米景気指標が寒波の影響かどうかを見極めるのは難しいが、市場では米連邦準備制度理事会(FRB)のイエレン議長の見解通り、米景気はいずれ回復するという期待がある」と言う。ファンダメンタルズの改善による上値を追いには至らないが、下値では「チャンスをうかがっている投資資金がある」と話した。 米国で20日に発表されたマークイット米製造業景況指数 (PMI)は56.7と前月(53.7)比で改善し、ブルームバーグがまとめたエコノミスト予想53.6に反し上昇した。半面、 米フィラデルフィア連銀が発表した2月の同地区製造業景況指数はマイナス6.3と、前月の9.4から低下する弱い指標もあったが、厳冬による影響と市場では楽観的に受け止められた。同日の米国株 は上昇、米国債は下落した。 この日の為替市場では、リスク選好の円売りからドル・円相場は一時1ドル=102円60銭台と、きのうの東京株式市場の終値時点101円94銭から円安方向に振れた。 1月連想は杞憂 きのうの日本株は、中国の製造業購買担当者指数(PMI)の悪化などを受け、世界経済の先行きを警戒、中国統計後に調整色を強めた1月の米国株を連想する格好で日経平均が300円以上下落。ただ、20日の米国株が堅調だったことで、きょうは行き過ぎた悲観ムードが修正され、先物ヘッジの解消なども交え上昇基調を強めた。 野村証券投資情報部の山口正章エクイティ・マーケット・ストラテジストは、きょうの反発について「米国株が予想外に高かったのが影響した。中国PMIの反動もある」と指摘。中国は「全国人民代表大会(全人代)が近づく中、政策期待も根強い」としている。TOPIX、日経平均とも、前日の下げ分を完全に帳消しにした。 株価指数は急伸したが、東証1部の売買代金は活況の目安である2兆円に届かなかった。「国内では消費税増税を控えるほか、円安の勢い鈍化や商品市況の上昇によるコストアップ問題などから、来期の企業業績は増益が大丈夫かと市場は感じ始めた」と、三菱UFJモルガン・スタンレー証券の鮎貝正弘シニア投資ストラテジスト。楽観論が一方的には広がりにくい状況、と同氏は見ている。 上昇、下落銘柄数はことし2番目 東証33業種の上昇率上位は石油・石炭製品、電気・ガス、非鉄、証券・商品先物取引、その他金融、その他製品、化学、食料品、保険、陸運など。電気・ガスは、原子力規制委員会が19日に今後原発1−2カ所を選んで優先審査する方針を示すなど、今後の方向性が示された点は電力セクターにポジティブ、とシティグループ証券が評価した。 東証1部の売買代金上位ではソフトバンク、トヨタ自動車、野村ホールディングス、ファーストリテイリング、日立製作所、ケネディクス、パナソニック、JXホールディングスなどが上昇。楽天、TOTOは小安い。売買高 は20億7857万株と昨年12月17日以来の低水準。売買代金は1兆9681億円。値上がり銘柄数 は1655、値下がり は83。上昇銘柄の多さ、下落銘柄の少なさはともに1月29日(上昇1716、下落47)に次ぐことし2番目の記録だった。 http://www.bloomberg.co.jp/news/123-N1BGQA6JTSEI01.html |