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アサヒ、時価総額でキリンを逆転、明暗の分かれ目とは?アサヒの変身、キリンの誤算(Business Journal)
http://www.asyura2.com/14/hasan85/msg/758.html
投稿者 赤かぶ 日時 2014 年 2 月 21 日 07:51:00: igsppGRN/E9PQ
 

アサヒ、時価総額でキリンを逆転、明暗の分かれ目とは?アサヒの変身、キリンの誤算
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140221-00010001-bjournal-bus_all
Business Journal 2月21日(金)3時22分配信


 アサヒグループホールディングス(HD)の時価総額が1月31日、1949年10月に株式上場して以来初めて、ライバルのキリンホールディングス(HD)を抜いた。時価総額はアサヒHDが1兆3603億円、キリンHDが1兆3567億円だった。1月31日の終値はアサヒHDが前日比37円高の2813円。一方、キリンHDは6円安の1406円。アサヒHDの株価がキリンHDの2倍になった。ちなみに、昨年7月に株式公開したサントリーホールディングス(HD)の中核事業子会社・サントリー食品インターナショナルの同日の時価総額は1兆366億円、サッポロホールディングス(HD)は同1540億円である。

 アサヒHDは2001年にビール類(ビール、発泡酒、第3のビール)のシェアでキリンHDを抜き、09年を除き、首位を堅持している。飲料でも11年にアサヒ飲料がキリンビバレッジを逆転しているが、今回さらに時価総額でも逆転を果たした格好となった。

●際立つキリンの不振

 ビール市場は、規模の縮小に歯止めがかからない。「まずはビールで乾杯」という世代の高齢化が進み、若者の間では「ビールは苦い」などと敬遠され、ビール離れが進んでいる。市場規模は1994年をピークに縮小中だ。ビール大手5社がまとめた13年のビール類課税出荷量は、前年比1.0%減の4億3357万ケース(1ケース=大瓶20本換算)。92年に現行の統計となったが、05年から9年連続で過去最低を更新した。

 ビールと発泡酒の不振が続く中で伸びたのは、低価格が売りの第3のビールで、前年より2.0%増となり、全体に占める割合も第3のビールは36.5%で過去最高となった。
会社別のビール類のシェアは、アサヒビールが37.6%で4年連続のトップ。以下、キリンビール34.8%、サントリー酒類14.7%、サッポロビール12.0%と続く。順位に変化はなかったが、キリンビールだけがシェアを落とし、キリンの不振が際立っている。4月の消費税増税後は節約志向が一段と強まる。ビール風味のアルコール飲料である第3のビールに人気が集中するとの見方も強い。

●再編に出遅れたキリン

 右肩下がりの厳しい状況を受け、ここ数年、飲料業界では再編の動きが続いてきたが、ここでもアサヒHDとキリンHDは明暗を分けた。

 アサヒ飲料は10年ほど前まで赤字に沈み、事業売却の噂が出るほどの弱小企業だったが、10年頃から飲料事業のM&A(合併・買収)に力を入れ、変身した。まず、10年5月、ハウス食品のミネラルウォーター「六甲のおいしい水」事業を買収。同年12月にはカゴメの「六条麦茶」ブランドの麦茶飲料事業を手に入れた。売れ筋の水とお茶に弱かったが、買収によって強化した。11年には飲料のシェアを9.9%に押し上げ、キリンビバレッジを抜いて4位に浮上した。

 続いて12年5月には、飲料大手のカルピスを買収。カルピスの親会社の味の素から全株を1200億円で取得し、国内飲料業界では当時過去最大規模のM&Aとなった。アサヒ飲料の国内シェアはカルピスの買収によって11.8%に高まり、伊藤園を抜いて3位に躍り出た。その後、首位の日本コカ・コーラグループが30%、2位のサントリー食品インターナショナルが20%のシェアを確保する2強状態で、10%前後のシェアを握る伊藤園、アサヒ飲料、キリンビバレッジが混戦を繰り広げてきた。

 そして再編はさらに加速。サッポロ飲料は13年1月、ポッカレモンで有名なポッカコーポレーションと経営統合し、新会社・ポッカサッポロフード&ビバレッジを設立した。関東地区のコカ・コーラボトラー【編註:コカ・コーラから原液を購入してボトリングを行い、販売する企業】の三国、利根、東京、セントラルの4社は13年7月に合併してコカ・コーライーストジャパンとなった。

 こうした再編に出遅れたのがキリンビバレッジだ。かつて、コカ・コーラ、サントリーとともに3強の地位にあったが、10年に伊藤園に3位の座を譲り、11年にはアサヒ飲料にも抜かれ、5位に転落した。キリンビバレッジは価格競争を避け利益重視に転じたが、100社以上のメーカーがひしめき合う飲料業界は、とにかく量が重視される。数量が出なければ、スーパーやコンビニの棚を維持できなくなるからだ。キリンビバレッジは、経営方針の変更がシェアの下落に直結した。

●勝負の分かれ目、海外M&A

 アサヒHDとキリンHDの時価総額の逆転は、主力事業のビールと飲料でキリンHDがアサヒHDに敗れたことを、如実に反映したものだ。アサヒHDの次の目標は、売り上げと利益でキリンHDを抜くことだ。

 アサヒHDは14年12月期の売り上げを前年同期比2.1%増の1兆7500億円、営業利益は同4.7%増の1230億円と見込んでいる。一方、キリンHDの売上高は同1.6%増の2兆2900億円、営業利益は同2.0%減の1400億円と予想。13年12月期の営業利益も前期比6.7%減の1428億円で、2期連続で営業減益になりそうだ。売上高の差はまだまだ大きいが、キリンHDが連続して営業減益になることもあって、営業利益はかなり接近してきた。

 国内飲料市場は少子高齢化の影響を受け、成長に限界がある。カギとなるのは海外進出だが、キリンHDがアサヒHDより一日の長がある。

 キリンHDにとっての痛恨事は、10年にサントリーHDとの統合がご破算になったことだ。統合が実現していれば、国内ではビールと飲料に両足を置くガリバーになるだけでなく、世界第5位の巨大食品会社が誕生するはずだった。

 経営統合を逸したサントリーHDは今年1月13日、「ジムビーム」など世界的ブランドを持つスピリッツ(蒸留酒)メーカー、米ビーム社を1兆6500億円で買収すると発表した。米ビーム社の買収は、国内食品メーカーとしては過去最大のM&Aとなる。サントリーHDは大勝負に出たのだ。

 これからの主戦場は海外M&Aであり、この成否がアサヒHDとキリンHDの勝負の分かれ目となる。

編集部


 

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