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昨年後半に急減速していた日本経済
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2014年02月18日 闇株新聞
本日(2月17日)早朝に発表された2013年10〜12月期の実質GDPは、前期比年率換算で1.0%と市場予想(平均2.6%)を大きく下回りました。名目は1.6%となっています。
貿易赤字の拡大に伴う純輸出のマイナスと、今年前半の成長を支えた公的資本形成(公共事業)が鈍ったからです。2013年7〜9月期の実質1.1%(名目1.0%)に続き、昨年後半の日本経済は完全に失速していたことになります。
ちなみに消費増税実施の判断材料とされた2013年4〜6月期のGDPだけは、公共事業の積極発注で実質3.6%(名目3.7%)もの高成長でした。
同じ2013年10〜12月期の実質成長率(前期比年率換算)では、米国が3.2%、ユーロ圏が1.1%ですが、双方とも年後半にかけて成長が加速しており、年後半に急減速している(しかも消費増税が迫っている)日本とは全く勢いが違います。
ポイントが山ほどありますが、3つに絞ります。
1つ目は、発表されたGDPは速報値で、後ほど発表される確報値ではさらに下方修正となる可能性が強いことです。
GDPの速報値では公共事業は受注・着工ベースですが、確報値は実際の出来高で算定します。最近の傾向では人手不足などで工事進捗が遅れ、確報値はかなりの下方修正となります。
実際に昨年12月、2012年度(2012年4月〜2013年3月)のGDP成長率が、前年度比1.2%から0.7%に「こっそりと大幅に」下方修正されています。またこれで2012年度の名目成長率もマイナス0.2%と「2年連続マイナスだった」ことになりました。不自然なほど報道が控えられていたのですが、その主因がこの公共事業の下方修正でした。
「2013年度にズレ込むのでプラス材料ではないか?」とも考えられますが、とっくに反映されているはずです。また今年の補正予算による発注はまだまだこれからです。
2つ目は技術的な問題で詳しい説明は省きますが、今回のように年後半に減速すると「ゲタ」が下がり2014年の成長率が黙っていても下がることです。逆に米国とユーロ圏は年後半に加速しているため、2014年の日本の成長率はますます見劣りすることになります。
3つ目は、日本の公式経済予想が毎回下振れとなると、だんだん国際的に信用を落とし、特に外国人投資家の日本株などへの投資に悪影響が出ることです。
日本の2013年通年の実質成長率は1.6%(名目1.0%)となったのですが、政府の2013年度(2013年4月〜2014年3月)実質成長見通しは2.6%、日銀は2.7%のままです。遅ればせの「大幅下方修正」が必要となります。
米国の2013年通年の実質成長率は1.9%、ユーロ圏はマイナス0.4%で、ほぼ公式の予想通りでした。暦年と年度の違いはあるものの、日本の2013年は米国とユーロ圏を凌ぐ「高成長」だったはずでした。
そしてその「見通し」で、外国人投資家は2013年に15兆円もの日本株を買い越していたともいえます。「ペテンに遭った」と感じる外国人投資家もいるでしょうね。
2014年度の政府見通しは1.4%ですが、民間予想の平均は0.8%です。
最新のIMFの2014年(暦年)予想では、財務官僚の篠原・副専務理事が天下っているからか日本の成長率は1.7%となっていますが、早く訂正してもらった方がよさそうです。ちなみに米国は2.8%、ユーロ圏は1.0%となっています。
本誌の注目は、この状況をマスコミ各社がどのように正直に報道するのかですが、「できるだけ不安感を与えないように」気を遣うのでしょうね。
そして(すぐではなく)株式市場に動揺が広がると、すかさず追加量的緩和となりそうです。他に即効性のある方法がないからで、4〜6月と予想していたのですが早まりそうです。最近は意識的に「この点」を避けている黒田日銀総裁も発言を修正してくるはずです。
もちろん「金融抑圧」を強化するだけで日本経済には何もメリットはありませんが、とりあえずの円安(円弱)進行で、株式市場には「好材料」となるはずです。
安倍首相は「日本株さえ上昇すれば日本経済は好調である」と信じており、元大蔵官僚の黒田・日銀総裁は「金融抑圧が真の目的」なので、両者の思惑は一致しているのです。
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