07. 2014年2月23日 08:30:32
: HXi3QhvfCc
05です。06さま、回答遅れて申し訳ありません。回答させていただきますが、当方は国鉄からJRに行ったものの、20年ほど前に退職して外国で暮らしており、本来なら語れる立場にないと思われます。このことを前もってお断りいたします。1987年の国鉄解体によりJR体制がスタートしましたが、それから2年後にJR各社で大規模な職員削減が行われました。また当時の運輸省当局により、車輌保守体制の見直しの政令が出され、電車、機関車等の検査周期延伸等の措置がとられました。これに一部の労働組合が反対しましたが、これが決行されたのです。 当時、国鉄から継承した車輌の老朽化が進んでおり、本来なら故障が発生して運休させないために、検査の強化と修繕費用の増額が行われていなければならないのですが。この措置は、運輸当局によるJR体制支援と見なされています。保守点検、修繕費用の削減を行うのが目的で、安全性を犠牲にしてまで国鉄の分割民営化が正しかったと宣伝する必要があったと思われます。 この措置以降、JR各社では保守点検に携わる要員が削減され、検査工程も簡略化されました。また車輌基地における予備車の削減が行われ、車輌故障による運休が発生しやすくなりました。特にJR西日本の非電化区間において顕著で、ここまで削減して定期運行が確保できるのか疑問の路線が増えました。 JR貨物においては、特定貨物しか運送できない「物資別適合貨車」を廃止し、全てコンテナ貨車に置き換えていきました。コンテナにすれば何でも運べるから、貨車の運用効率が向上すると経営者は考えたのでしょう。しかし現実には、コンテナ貨車は全体の重量に対し積載量が少ない。積載量で運賃をいただくのですから、コンテナ化を進めれば進めるほど、収入は減少します。今の貨物列車は、昔の貨物列車ほどの輸送力はありません。(実際には貨物列車全体の重量は増えているので、機関車の性能は必要になっているが。) 会社側の方針で従業員が削減され、充分な休養が得られないうちに次の勤務につくことになり、疲労はどんどん蓄積していき、健康を保てなくなりました。思い切ってある人に相談して、JRを退職して外国に渡り、結婚して暮らしています。あのままJRに勤めていたならば、出会いの機会すらない毎日でしたから、あのまま結婚できずに年老いて、高齢化を迎えてそのまま別会社に出向して給与は減少。最後は悲惨な人生になっていたでしょう。 06さんがATSの問題について触れられていますが、福知山線の大事故の件ですね。あれは速度の出しすぎが原因で脱線したのです。福知山線はもともと線路等級が低く、高速を出せる環境になかったのですが、JR体制になってからライバルの阪急電鉄宝塚線から乗客を奪還するために、電車の大増発とスピードアップを行いました。これに伴う線路容量の逼迫に対しては、停車時間の削減で対応しました。 脱線した電車は福知山方面から尼崎に向かっていましたが、尼崎は新しく開通したJR東西線との乗り継ぎ駅にもなっていました。大阪市内の地下につながる路線です。これをJRは売り物にしていた。ところが乗客の増加で福知山線の各駅での乗り降りに時間がかかるようになり、電車の遅れが常態化。経営者は遅れた電車を運転していた運転士を処分するようになり、安全確認が形骸化。 運転士は処分を恐れ、速度制限の厳しいカーブ部分を「時間稼ぎのために」飛ばすようになり、大事故発生の可能性は高まっていた筈です。しかし、この追い詰められた現場の状況を経営者は知らなかった。いや、知っていても「事故は起こらないだろう」と肯定していた。JRの経営者は、安全を無視して列車を運行させているのです。この責任を組合員に転嫁することは、同義的に無理があります。組合員以前に、従業員は経営者の命令に従わなくてはならないのですから。 こちらオーストラリアでは、日本みたいに線路保守を夜間の限られた時間に行いません。土曜日の昼間に行っています。このため電車の運行本数が減少しますが、これを埋めるための代行バスが運転されますね。この「休みの日」に対する姿勢は、徹底しております。例えば日曜日ですが、ほとんどの商店は休みです。最近では、あまりにも不便だからと一部の店舗については認めていますが、おおよそ休みです。また店は夕方には閉まります。このため、金曜日に一週間分の買い物をする人が多いです。 日本は何でもかんでも従業員に責任を押し付けますが、そのような経営者の横暴を許す社会が問題なのです。こんなの、オーストラリアやニュージーランドでは大問題になりますよ。まず経営者は逮捕ですね。 話が飛躍しましたが、先ほど日本のサイトを見たら、やっぱり鉄道事故が発生していますね。首都圏の京浜東北線で回送電車が脱線ですか。 ★ 真実を探すブログ ★ 【速報】京浜東北線で大規模な脱線事故が発生!数台の車両が横転して、完全に大破! new!! http://saigaijyouhou.com/blog-entry-1871.html ●これ、JRになってから製作されたJR209系電車ですね。価格半分、重量半分、寿命半分の触れ込みで導入された電車です。それだけに耐久性が低い。本来なら廃車していなければならない年数が経過していますが、金がかかるので使用し続けている。しかし元々が安いつくりなので、それに耐えられる構造になっていない。この電車、かつて神戸市の川崎重工で製作された新車を首都圏まで運びましたが、「こんな台車、使って大丈夫なのか。」と思いましたよ。川崎重工の担当者に聞いてみたら、「JR東日本殿の注文仕様のまま、つくらねばなりませんから。」と言っていました。 これはいつか大事故を起こすぞと思っていたら、案の定おこしましたね。このように、鉄道と言うものは費用のかかるものなのです。私鉄も多角経営で収益を上げている。鉄道だけなら赤字です。JRも私鉄を見習いましたが、もはや参入が遅かった。駅前ターミナルの一等地に百貨店を設けても、今や買い物は郊外の巨大商業施設にマイカーで出かける時代です。そうしないと買ったものが運べない。 環境問題で鉄道が見直されているといいますが、これはお題目に過ぎないでしょう。かつて勤務した職場をけなす訳ではないが、鉄道の未来は暗いです。これから人口減少で乗客はどんどん減る。これに伴い、電車の運行本数も削減せざるを得ない。現にローカル線では、1時間に1本とか、2時間に1本と言うのが当たり前になってきている。オーストラリアやニュージーランドでは、ほとんどが貨物列車ですが、日本では貨物列車も本数を減らされている。お先真っ暗です。鉄道は趣味でやるのはいいけれども、仕事でやるのはやめた方がいいです。 |