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雑感。五輪と国費
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52562740.html
2014年02月15日 在野のアナリスト
関東に降った大雪で、交通は大混乱しています。小さいものも合わせると、建物崩壊も起きており、雪対策を施していない設備の不備が目立ちます。しかし、何十年に一度のこうした自然災害に対策しておくことは、コスト面からみても整合しない。難しい問題ですが、こういう事態に対してどう行動しておくか? それを意識しておく方が、被害も少なくて済むのでしょう。
ソチ五輪が真っ盛りですが、五輪選手に国費を投入したのだから「楽しんだ」と言うな、という議論があります。しかしこれにはとても違和感があります。例えば国会議員、地方議員、公益法人の役員などによる海外視察。大抵、観光が含まれており、現地での視察や会議、それら業務以外の時間が山のようにあります。それらはすべて国費から出ているのですから、宿泊せずに日帰りするか、業務以外の時間はじっと施設に篭って業務に徹すべき、というのと同じです。
そもそも、そのスポーツに対して国費以上の支出をしているのは選手です。また成績を上げるよう、選手は試合まで寸暇も惜しまず努力しているのですから、費用対効果の面では極めて高い。むしろ、海外視察をしてWikipediaに書かれた内容を、そのままレポートとして提出するような海外視察の費用対効果は、著しく低いものです。選手個々により、競技との向き合い方は様々であって、極限まで研ぎ澄ませて競技に挑む方ばかりではありません。リラックス状態がよい成績につながる場合もあり、そうした方は勝っても、負けても楽しんでいるのでしょう。
それに、国は国威発揚や、広告、宣伝に利用しているのですから、そもそも選手の向き合い方にまで口をだせるレベルではありません。フィギュアスケートの羽生選手に、安倍首相がインタビューした件など、まさに五輪を政治利用する行為です。むしろ国が支援、補助している額に比べ、メディアへのとり上げられ方などからみても、費用対効果は高いといえるでしょう。
五輪に参加する選手は、国の業務でそれをしているわけでは有りません。きちんとスポンサーがいるなり、裕福で自ら活動費が捻出できるなら、国の支援など必要はない。援助が義務を課すものなら、むしろきちんとした雇用契約を結ぶべきでしょう。あくまで支援、補助であるなら、選手の向き合い方に口をだすべきではありませんし、強要することは愚の骨頂です。
今回のソチ五輪、メダル獲得数が少なく、せっかく東京五輪にむけ、盛り上げようとメディアの煽りは感じますが、今ひとつな印象です。冬の五輪は日本人にとって不利な項目も多く、また採点系の分かり難さも、視聴には適さない一因なのでしょう。しかしそれ以上に、国やメディアによるうんざりするぐらいの押し付けがましさが、むしろ敬遠してしまうことにもつながっている、と感じます。スポーツの楽しみ方は人それぞれなのですから、金をかけたから、などという理屈を並べている時点で、スポーツへの興味を阻害することになってしまうのでしょうね。
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