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http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140213/ecn1402130740002-n1.htm
2014.02.13 経済快説
先週の土曜日(2月8日)、首都圏に大雪が降った。少々の降雪で毎回交通が混乱する首都の脆弱(ぜいじゃく)さは困りものだが、週末で出勤せずに済んだことにほっとした読者が多数いたのではないか。
アベノミクスで不動産が活気づき、首都圏には東京五輪もあって、不動産の購入や住み替えを考えている読者もおられよう。今回はサラリーマンのすみかとして都心と郊外のどちらがいいかを考える。
筆者の結論は「都心がいい」だ。特に、平日は毎日出勤する現役サラリーマンにとってその差は「圧倒的」だ。
例えば、郊外と都心とで通勤時間に30分の差があるとする。この評価を考えよう。
少し高めだが年収1000万円の人の時給を計算してみる。年間に250日、1日に8時間働くとすると1時間当たり5000円だ。片道30分の違いは1日1時間だから、毎月20日出勤するとして、この時間の経済価値を時給で評価すると1カ月当たり10万円になる。
家賃の差が毎月10万円までなら、30分間通勤時間を短縮できる都心に引っ越す価値があるということだ。
会社が社員に1000万円払うということは、社員は少なくともその倍くらい稼いでいなければならないということだから、あなたの時間のビジネス的価値は、時給よりももっと大きい。
実際に1日に1時間の価値は大きい。残業時間を1時間伸ばせる、あるいは、仕事の処理に余裕を持てる。あるいは夜の付き合いも30分早く帰るのと遅くまで残れるのとでは濃密さが変わる。外国語などの勉強に充てることもできる。また、単純に1時間を睡眠に充てるとしても、たとえば5時間しか眠っていない頭と、6時間眠った頭とでは能率には大差がある。
例えば衣料品通販サイト運営のスタートトゥデイは会社の近くに住む社員に手当を出しているが、これは、経営者が「よく分かっている」。
筆者の場合は、1時間あるとこのコラムが書ける(原稿料はご想像にお任せします)。
心配なのは、若手社員だ。「僕の時給は高くないから、郊外でも構わない」と考えるかもしれない。しかし、仕事、勉強、人脈作り、娯楽いずれをとっても若い頃の経験は将来の糧として「投資」になる。若手社員時代は少し無理をしてでも便利で行き帰りの心配が少ない都心に住んで、「時間」を有効利用したい。
また、不動産を購入する場合、同じ広さなら郊外が割安だが、不動産価格(建物代+立地代)に占める建物価格の比率が大きく、年数経過後の値下り率は郊外が大きい。
現役サラリーマンには多くの点で都心住まいが有利だ。郊外に住んでいて通勤時間が長い方は、せめて『夕刊フジ』を熟読して、時間の価値を有効に投資してください。(経済評論家・山崎元)
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