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50歳代の資産運用20年プロジェクト「使いながら運用する」時代を考慮した概念図
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140205/ecn1402050723006-n1.htm
2014.02.05
前回、「50歳代のための資産運用20年プロジェクト」=図=で「使いながら運用する時代」の話に少し触れた。今回はこれをもう少し詳しく説明しよう。
退職すると定期収入はなくなることから、生活費には年金とそれまで蓄えてきた資金を充てることになる。しかし、単に資産を使い続けるだけだとあっという間になくなってしまう。そこで保有資産を少しでも長持ちさせるための資産運用を考える必要がある。
これまで運用など全く考えていなかった人が、退職金を手にして「初めて資産運用をしよう」という場合、まずはなけなしの資産が消し飛んでしまうようなリスクの高い運用は、厳に避けなければならない。
「ほんの少しの金額だけ、ギャンブルだと思って大もうけできそうな投資をする」という人がいるが、まったく考え違いだ。できるだけリスクの少ない運用を少しまとまった資金で行う方がよほど効果的だ。退職金で初めて投資をするという前に、現役時代に少し慣らし運転の投資をしておくことをお勧めしたい。
既に現役時代から資産運用を継続してきた人が、退職したからといってその場で一気に現金化しようと考えると、いつ売却するかのタイミングに一喜一憂してしまう。資産を作ってきたときには、毎月定額で積立投資をするといった「買いの時間を分散」させてきたのだから、今度は「売りの時間を分散」させるべきだ。
すなわち、退職後の資産運用で大切なことは引き出し方で、うまく引き出すコツを身に着けなければならない。「使いすぎないように引き出し額は毎月10万円までにしているんだ」という人がいるが、これは間違いだ。もう運用からも引退した80代、90代ならこうした定額の引き出しもいいだろうが、60代、70代で運用をしながら引き出す場合には、残高の一定比率を引き出す「定率引き出し」こそ大切な資産を守る方法だ。
運用するときには「どうしても、金利、為替、株式相場といった変動する金融相場に向き合わざるを得ない。この変動する相場に対して、常に一定額の資産を引き出すと、相場が下落しているときには元本に対して想定以上の引き出しが進んでしまう。毀損しすぎた元本では、相場が戻る局面でその恩恵を十分に受け取れなくなる。相場の変動に合わせて引き出し額も変動させる「定率引き出し」が求められるのだ。
■野尻哲史(のじり・さとし) フィデリティ退職・投資教育研究所所長。1959年生まれ。一橋大卒。82年、山一証券入社。山一証券研究所でエコノミスト、ストラテジスト、米ニューヨーク在住アナリストなどを経験した。98年からメリルリンチ証券調査部、2006年にフィデリティ投信へ入り、07年より現職。『老後難民 50代夫婦の生き残り術』(講談社+α新書)など著書多数。
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