http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140130-00011805-president-bus_all
プレジデント 1月30日(木)16時15分配信

　世界に冠たる技術力を武器に、製造業が輸出で稼ぐ日本の「貿易立国」の基盤に危うさが漂い出してきた。モノやサービスなどの海外との取引を示す昨年11月の経常収支が、単月としては過去最大の赤字額に膨らんだからだ。2013年暦年の経常黒字額は過去最小が見込まれ、数年後には経常赤字国へ転落する懸念が現実味を増してきた。

　財務省が14日発表した11月の国際収支(速報)によると、経常収支は5928億円の赤字だった。統計を比較できる1985年以降で、12年1月の4556億円を上回り、過去最大の赤字額に達した。主因は、経常収支を構成する輸出額から輸入額を差し引いた貿易収支が11月としては過去最大の赤字額(1兆2543億円)に陥ったためだ。原子力発電所の稼働停止が続き、燃料の液化天然ガス(LNG)や原油の輸入数量が増えたうえ、円安の進行からドル建て取引がさらに燃料費輸入額を嵩上げした。

　しかし、単月ベースでの巨額な貿易赤字が続く主因を、燃料輸入増大だけに押しつけている次元は、もはや終わりつつある。円安が進んでいるにもかかわらず、日本企業の輸出で稼ぐ力が衰え、円安により一時的に輸出が落ち、その後に急回復する、いわゆる「Jカーブ効果」が顕在化していないのが現実だからだ。

　安倍晋三政権による経済政策「アベノミクス」の第一の矢として、日銀が昨年4月に放った「異次元緩和」から7カ月が経過。いまだJカーブ効果が生じないのは、ある意味でアベノミクスの誤算でもある。日本企業の海外生産が拡大し、円安が進行しても輸出増につながらず、円安の恩恵は自動車などに限られ、貿易赤字から抜け出せずにいる。甘利明経済再生担当相は「貿易立国の原点が少し揺らいでいる」と日本の産業構造の変化への認識を示すものの、危機感は緩い。

　安倍政権が描く日本経済復権のシナリオは、輸出型企業が牽引する姿だった。しかし、現状を見る限り、数年後に経常赤字国転落へのカウントダウンに入りかねない。「岩盤規制」の緩和・改革をはじめとして、アベノミクスの第三の矢である成長戦略に手詰まり感も。4月の消費増税が目前に迫るなかで、アベノミクスの真価も問われかねない。

コメント
01. おみや 2014年1月30日 18:10:50 : 5avMm4ZgNSSko : m90pVe5xsI 日本の２大大黒柱であるトヨタとパナソニックを中国に 売り渡した自民党の政策の帰結がとうとう現れたか。 非自民党系だから、社長の祖先が徳川系だからと 追い出すのは当然と言い放った薩摩、長州である自民党議員の あきれた言動を思い出す。 各地から選ばれてはいるがほとんど薩摩、長州人の子孫である。 第二次世界大戦や、バブル崩壊の責任逃れの言動には 中二病的なあざとい発言に国民はへきへきしだしている。 いいかげん、日本から消えてください自民党。
02. 2014年1月30日 18:31:25 : ImOQE0Zm5I ＞０１ 戦後は朝鮮同和ですよ。
03. 2014年1月30日 19:01:19 : OTOSIyOeKE 以下のロイターのコラムの方が、詳細で判りやすい。 http://jp.reuters.com/article/topNews/idJPTYEA0T08O20140130?sp=true
04. 2014年1月30日 20:32:28 : jQzmz2yvIo 要は日本が外国から稼ぐ事ができにくくなった、と言うことで、しかも今後かつての成長期のようになるよう挽回できるのか？と言うとそれは困難でしょう。 だとすれば自国でエネルギーや食料などを自給する必要があるわけで、その路線に沿う、安くて広い土地（田畑や山林、雑種地でも可）がある、或いは近隣に組み合わせて持てる戸建ての住宅が妥当と言う事になるような気がします。 そこでソーラー発電やソーラー温水器、（可能な地域なら薪利用も）でエネルギー自給、雨水利用で食料相当分を自給、庭や畑などで安全な食物を自給、等でしょう。 ついでに戸建てなら何とか自分で頑張って修理、耐震補強などもできる範囲はあります。（但し法令順守） 大都市通勤圏でも今は相当宅地でも安いものが増えてますから、探せばまだあるでしょう。 駅近がベストですが、カーシェアなどのメドがあれば遠くても何とかなるかも知れません。 高齢者が年金の足しにと、地域専用乗合い格安タクシーなどもやる人が出てくるかどうか？と言うのも今後のポイントです。 買い物はネット通販や小売店の宅配で事足りる事も多いです。
05. 2014年1月30日 20:35:11 : nJF6kGWndY >世界に冠たる技術力を武器に、製造業が輸出で稼ぐ日本の「貿易立国」の基盤に危うさが漂い出してきた もう輸出産業崩壊は、リーマンショック以前のバブル崩壊時代から始まり、経営と労働の劣化が進行し、その後の小泉時代の円安頼みの経済成長の時も持続していた その後、円高に振れて、ハイテク産業崩壊が現実化し、民主党時代の産業軽視と原発停止で、致命的な打撃を受けたということだ >数年後に経常赤字国転落へのカウントダウン >「岩盤規制」の緩和・改革をはじめとして、アベノミクスの第三の矢である成長戦略に手詰まり感 成長戦略の推進は国内の既得権派の抵抗で、ほとんど無理だろう 円安政策と財政膨張だけでは、一時的に産業崩壊を先送りできても、今後は確実に経常赤字に陥ることになり、リスク回避で円安インフレの時代が来る可能性もあるな

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