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大きく外れる年初の株価&経済予想、なんのため?昨年は3000円も乖離、その意味とは
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20140129-00010004-bjournal-bus_all
Business Journal 1月29日(水)4時15分配信
2014年も、1月がはや終わろうとしている。同時に年初の経済予想も出そろい、今年はアベノミクスへの期待からか楽観的予想が目立った。
ところでこの1月は、筆者にとってライフワークとしている情報収集の時期でもある。というのも、私は年初に出た識者たちの年間経済予想を保存しておき、その的中率を検証している。そして外れたのを知ると、「ざまあ見ろ」と思う。いや、冗談である。「経済予想って難しいな」と思う。
最もわかりやすいのは株価予想だろう。多くの識者が日経平均を予想する。新聞が載せた彼らの「預言」は、どうだったのだろうか。
昨年を振り返ってみよう。結果からいうと、日経平均株価は高値が12月30日の1万6320円22銭であり、安値が1月9日の1万398円61銭だった。これに対する識者の予想を再掲する。なお、本稿は個人攻撃が趣旨ではないため、あえて個人名を省く。
(1)昨年1月5日付毎日新聞より
・マネックス証券チーフストラテジスト:1万3500円〜1万円
・大和証券チーフエコノミスト:1万2500円〜9500円
・野村證券チーフエコノミスト:1万2000円〜9000円
・SMBC日興証券チーフ株式ストラテジスト:1万1500円〜9000円
・ニッセイ基礎研究所チーフエコノミスト:1万1000円〜8500円
(2)同日付朝日新聞より
・SMBC日興証券エコノミスト:1万1500円(12月)
・大和証券エコノミスト:1万2500円(12月)
うむ、見事に外れたようだ。その他、毎日新聞、日経新聞、読売新聞はそれぞれ経営者アンケートを実施し、株価予想を載せている。
(3)昨年1月4日付毎日新聞より
・94社の経営者の日経平均予想は、高値予想平均が1万732円44銭、同じく安値予想平均が8877円
・高値予想の最高値はセブン&アイホールディングスの経営トップであったが、それでも1万3500円
(4)昨年1月3日付日本経済新聞より
・経営者20人へのアンケートによる日経平均予想では、高値予想平均は1万1825円、安値予想平均は9125円
・高値予想の最高値はオリックス会長と大和証券グループ本社社長であったが、それでも同じく1万3500円。また、達成時期についてオリックス会長は6月、大和社長は7月と予想。
(5)昨年1月3日付読売新聞より
・経営者30人へのアンケートによる日経平均予想は、高値予想は1万1000円前後が11人、安値予想は9000円前後(15人)と8500円前後(6人)。
●年初の株価予想、ほとんど無意味なのになぜ行われる?
以上の中で昨年の最高予想は1万3500円であり、実際とは3000円もズレたことになる。ちなみにこれは新聞だけの特徴ではない。ネットメディアでも、さまざまな予想がなされていた。例えば、Yahoo!Japanの『教えて達人スペシャル!達人の2013年マーケットを大予想』( http://info.finance.yahoo.co.jp/kabuyoso/special/outlook2013 )における専門家たちの予想は、高値1万2650円〜安値8500円(終値は9000円)と同じく外しているようだ(しかし、こういうのを消さないのが同サイトや専門家たちの偉いところだと私は思う)。おそらく反論としては、多くの社会的要因が絡まって株価をつくり上げるのだから、株価予想が外れても仕方ない、というものだろう。実は私もその反論に賛成する。まさにその意味で、年初の株価予想はほとんど意味のない、見世物程度の役割しか果たさないだろう。
また、株価を予想するエコノミストやストラテジストも、本気で株価を予想できるとは思っているまい(たぶん)。紙上に載った専門家がダメだと言いたいわけではなく、株価予想が難しい、あるいは不可能だと私は言いたいので誤解なきよう。
しかし、それでも年初の新聞には予想が載り続ける。では、この予想は誰のためにあるのだろうか。少なくとも私は趣味として、株価予想と実態をウォッチしていこうと思う。今年末が楽しみだ。
それにしても見直していて面白かったのは、同じ経営者でも新聞によっては微妙に異なる株価予想をしていること(笑)。おそらく、各紙からの立て続けの質問に疲れてしまったのだろう。まあ、その程度の重みしかないかもしれないけどさ。
坂口孝則/購買・調達コンサルタント、未来調達研究所株式会社取締役
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