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多くの受験生が挑んだセンター試験。大学入学後にも学力テストが必要だ
http://www.zakzak.co.jp/economy/ecn-news/news/20140123/ecn1401230744003-n1.htm
2014.01.23
先週末にセンター試験が行われた。家族や知人が受験したという読者もおられるのではないか。
大学は世間よりもかなり遅れて動く組織だ。しかし、日本の大学には大波が3つ同時に押し寄せている。(1)少子化によるビジネスとしての採算悪化(2)グローバル化(3)ネット授業の発達−だ。
少子化は大学ビジネス全体の需要の縮小と学生レベルの低下をもたらしている。各校は大学院を拡充して学生を長期に囲い込もうとしたり、社会人を取り込もうとしたり、あるいは就職対策の強化を打ち出したりしているが、需要の縮小に追いつくのは大変だ。
グローバル化には、企業のビジネスがグローバル化し採用が外国人にも向いてきたことや、学生もグローバル人材指向せざるを得ないこと、そして、後述の授業サービスのネット化も関係している。
日本の大学ビジネスは需要の縮小と競合の拡大の両方から追い詰められているのだ。
加えて、ネットを通じた授業で大学がグローバル単位で地理的な制約から自由になりつつあることは、学ぶ側にとって「いいこと」だが、近い将来、既存の大学を解体する可能性がある。
既に、海外の一流大学で好評な授業の一部が、安価にあるいは無料で視聴可能だ。この動きが日本の大学教育で拡大するのも時間の問題だ。「いい授業」が大学の主な価値なら、この価値は組織としての大学の枠組みから解放されつつある。
大学の教室にぼんやり座っているだけの学生よりも、指定された文献・論文を読み、一流講師の授業を視聴し、時にはメールで質問もできる学生の方が「身につく」知識の質がいいのは自明だ。
ネットに授業コンテンツがそろうと、これを使った学びのメニューが各種、ほとんどは無料で提供されるだろう。ユーザーがこなすカリキュラム自体が「大学」になる。
また、目下多くの大学で授業間の連携はバラバラで、一貫したカリキュラムの存在自体がまれだ。
海外の有名ビジネススクールのように在学時に得られる人脈が価値か。しかし、これもネットのサービスをリアルと組み合わせることで、大学でなくとも提供可能だ。
最後に残る大学の価値が、実は「試験」だ。これまで企業は、大学名と大学入試による学生の能力情報を採用時の人材スクリーニングに使ってきた。日本の大学生に勉強させるのは簡単だ。
就活前に大学を広く横断する学力試験を行うといい。権威ある試験を作ることができれば、大学名だけの格差もなくなるし、劣等生と劣等教師が大幅に淘汰(とうた)されるだろう。ついでに、大学教師にも学力テストを行うといい。日本の大学は学生・教師双方の「品質」に敏感であるべきだ。
大学横断統一学力テストの創設を強く勧める。(経済評論家)
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