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今度は“クレジットカードによる現金化”をキッカケに底なしの借金地獄へ
http://gendai.net/articles/view/life/147405
2014年1月22日 日刊ゲンダイ
半年で700万円の預金がパー!
“いい儲け話があるんだよね”――。暇を持て余しているシニアはこんな話を聞いたら、耳を塞ぎ、その場を立ち去るべきだ。昔なら決して引っかからないはずの詐欺話も人恋しさからついつい聞き入ってしまい、虎の子の貯金を吐き出すばかりか、底なしの借金地獄に陥るゾ。
先週、インチキ投資話に乗り半年で700万円を失った経緯を語った埼玉県さいたま市のAさん(無職=67)だが、悲劇はそれで終わらなかった。
Aさんには、月々、20万円に近い年金収入があった。妻に先立たれ、独り身のAさんは、持病の高血圧治療以外に生活上の不安はなく、2人の子供も独立して、それぞれ別所帯を構えている。
“蓄えは失ったものの、年金があればやっていける”。そう考えたAさんは子供たちに心配をかけまいと預貯金を失ったことは黙っていた。
ところが昨年暮れ、高校時代の同窓生との国内旅行の案内が舞い込んだ。費用は10万円。同窓生の顔を見たかったがお金がなかった。
頼りの年金振込日まで、あと1カ月ほどある。Aさんが足を向けたのは「クレジットカードによる現金化」だった。
知人の紹介で、東京・新宿区内にある古びたマンションの一室を訪ねた。机が2つほど並んだ狭い部屋にいた男性から、
「金券ショップであなたが必要な金額分の新幹線切符に2割分ほど多く上乗せして購入してきてください。そしたら現金をお渡しします」
Aさんは、クレジットカードで、東京―大阪間の新幹線切符、10人分(1人片道、1万3240円)を購入。再び部屋を訪ねると、
「それではあなたの氏名、住所、携帯の電話番号と銀行口座を記入してください。10万円をお渡しいたしましょう」
新幹線切符と交換に現金10万円が手渡しされた。
Aさんが、クレジットカードで新幹線切符を購入した金額は13万円強。そこから3万円が手数料として引かれたのだ。
こうした業者を「質入れ方式」とか、「商品転売方式」というが、消費者庁も、「ストップ!クレジットカード現金化!」のキャンペーンをはっており「日本クレジット協会」(東京都中央区)も、「詐欺行為に近いもので、本人が損をする取引です。やめたほうがいいと警告しています」(消費者・広報部)と言う。
それから1カ月後、Aさんの口座からクレジットカード購入分が引き落とされた。さらに残りの年金支給額から友人に借金を返却。手元に現金がいくらも残らなかった。
次の年金振り込みがある2カ月先までの生活費は、また、「質入れ方式」に頼らなければならない。
思案に暮れていたとき、電話がかかってきた。以前、ネットで見つけてお金を借りたことのある金融業者からだ。
「お金を貸しますよ」
心は揺れたが断った。嫌な予感がしたからだ。
ところが、翌朝に「融資金の3万円から事務手数料5000円を引いた2万5000円を口座に振り込んだ。1週間後、元利金の3万円を支払え」との電話がかかってきて一方的に切れた。口座を確認すると確かに言われた金額が……。これは「押し貸し」と呼ばれる闇金の手口だが、Aさんは結局、そのお金を使ってしまい、新たな底なしの借金地獄にはまってしまった。Aさんは、今もそこから脱け出せないでいる。
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