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人生の折り返しで決断/(C)日刊ゲンダイ
「夢をかなえたい」…安定を捨て退職するアラフォー社員の今
http://gendai.net/articles/view/life/147377
2014年1月21日 日刊ゲンダイ
日銀による1月の地域経済報告は、全9地域で「回復」になった。気が緩む人が出てきてもおかしくはないが、最近は働き盛りのアラフォー世代が、「夢をかなえたい」と言って会社を辞めている。
「『人生の折り返し地点の40歳になって、長年の夢をかなえたい』と言って辞めるアラフォー社員が確かに出ています」
取材したある大手情報関連会社の営業部長がこう証言する。
「先日、入社17年の副参事A(40)が突然、辞表を出しました。同業他社に転職かと思いきや、彼はこう言ってのけた。『会社に勤めて17年。滅私奉公は十分やりました。残りの半生は、自分のために生きたい……』」
呆然とする営業部長がAさんに今後の身の振り方を聞くと、「タレント事務所を起こすか、フリージャーナリストになりたい」と答えたという。 世界最大手のIT企業のマネジャーも最近、似たようなケースに遭遇したと頭を抱える。
「エース級の活躍をしてきた秘蔵っ子社員が辞めると言いだした。理由を聞くとやっぱり、『残りの人生は、やりたいことをやりたい』ということらしい。彼は今、小さなライブハウスでジャズミュージシャンをやっているようです」
総合商社にもこんなアラフォーがいる。同社の人事マンは言う。
「花形の燃料部門で活躍した40歳社員が、長年の夢だった起業をしたいといって昨年末、辞めていきました。どんな商売?と聞くと、『ラグジュアリー・ビジネス』だそうです。金持ち相手にペルシャじゅうたんでも売る気でしょうか」
あるテレビ制作会社の40歳社員は、長年の夢だった「教師」になるために退職。「民間出身校長枠」を狙って、今は浪人中の身だという。
彼の元上司が言う。
「民間校長枠は倍率が高く、なったとしても大阪の例を出すまでもなく辞める人も多い。まだ決まってもいないのに退職するとは、無謀としか思えませんよ」
■人生の折り返しで決断
アラフォーといえば、就職氷河期世代と呼ばれた時代をくぐり抜けてきた世代。やっと今の安定した正社員の椅子を掴んだのに、「滅私奉公は十分やった」と、あえて火中のクリを拾いにいく。
アラフォー世代に詳しいジャーナリストの佐藤留美氏が言う。
「この世代は、『やりたいことをやる』べきだという『やりたいこと教』にどっぷりつかってきた自己実現志向世代です。しかし、会社では上のバブル世代が詰まっているために、出世もおぼつかず、かといって転職や独立しようかなと思った矢先に、リーマン・ショックや震災不況などが重なった。結局、15年近く会社に勤めたが、やりたいことがやれなかった……とぽっかり心に穴があいてしまった人が多いのです」
日本通運、パイオニア、シチズンなど希望退職者を募る企業も増え、しかも募集は40歳からと引き下げられる傾向にある。
先の見えないアラフォーは、精神的に限界に来ているようだ。
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