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京都vs奈良 リニア誘致をめぐる古都のメンツ対決
http://gendai.net/articles/view/newsx/147342
2014年1月18日 日刊ゲンダイ
「日本の未来のためにリニアを京都へ!」
リニア中央新幹線の京都ルート誘致に向けた決起大会が17日に開かれた。京都府や市、商工会議所などでつくる団体の会員ら約300人が結集。門川大作・京都市長も「全国的な世論を盛り上げていきたい」とボルテージを上げていた。
東京―名古屋間の開業後、2045年に大阪まで延伸する予定のルートは現在、所要時間の短縮のため、直線ルートが想定されている。そのため、名古屋以西は三重、奈良両県を通過して大阪を目指す計画で、京都ルートは構想外だ。
■こっちに寄こせと意地の張り合い
リニアのルート計画が最初に提示されたのは、1973年。当時の田中角栄内閣が決定した。以来40年以上もルート計画は変わっていない。京都が外れた理由について、鉄道マニアの間でも「当時の京都は府知事も市長も革新系で、自民党の嫌がらせ」「奈良選出で角栄と近かった当時の奥野誠亮・文相が“我田引鉄”した」などと諸説が乱れ飛ぶが、これがプライドの高い京都府民には我慢ならないようだ。
京都商工会議所は、京都経由の経済波及効果を年間約690億円と試算。奈良ルートより約40億円上回ると猛アピール。「年間観光客は奈良市の1400万人に対し、京都市は5000万人。外国人観光客の6人に1人は京都を訪れ、奈良は30人に1人」(決起大会のメンバー)と、リニア誘致に必死である。
京都の動きに奈良サイドは「すでに奈良で決着している。ひっくり返そうとするのはおかしい」(荒井正吾・奈良県知事)と不快感をあらわにしている。奈良には新幹線も空港もない。奈良県民は自虐的に「東京までの時間が最もかかる県」と話す。京都に向かって「今更なんだ!」と叫びたいところだろう。
リニアをめぐる古都同士のバトル。京都・奈良に出かける際にはリニアの話題には要注意だ。地元の人の話が絶対に長くなる。
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