02. 2014年1月17日 21:45:35
: zmoLIFsx26
ラスベガスで開催された [2014 International CES](1月7日〜10日)における OLED(有機EL)関連 2年前などは 大々的に喧伝されていましたが, 今回 テレビニュース等では その実態は 殆ど 報道されていませんでしたね。 稼ぎ頭になるはずだった[有機ELテレビ]が, 今は 足を引っ張ている。 下記は ある[有機ELウォッチャー]のブログからの抜粋。[韓国TVメーカー、OLEDの歩留りが低いためUHD LCD TV生産に集中] 2014年01月10日 OLED 記事まとめ[OLED(有機EL)に関するネットニュースをデイリーで掲載するブログ http://oled2013.seesaa.net/article/384830454.html 韓国TVメーカーのOLED TVパネルの製造歩留まり率が依然として低レベルに留まっているため、 2014年には、Ultra HD TVの開発に集中することが予想される。 サムスン電子とLG電子は、OLED TVの生産に投資を続けてきたが、 パネルの製造歩留まり率を高めらないまま苦戦が続いている。 結局、2014年もOLED TVは数量限定で高価格のままとみられ、 両社は、Ultra HD TVの生産を強化する見通しで、 UHD TVパネル価格が下落するほど高級UHD TVセット価格も価格引き下げが予測される。 両社は、Variable UHD OLED TVのような新タイプのOLED TVモデルを発売し、 製品ラインアップの維持を図っていくものと見られる。 (2014年1月8日 Displaybank) ----------------------------------------------------------------------------- [有機ELテレビ]に関して Panasonicは 別のアプローチを志向している。 【麻倉怜士報告】から [韓国メーカーをあっと驚かせた、パナソニックの 曲率半径2000mm以下の凸面型有機ELパネル] 2014年01月15日 / OLED 記事まとめ http://oled2013.seesaa.net/article/385203055.html パナソニックが「2014 International CES」に展示した、 凹面型と凸面型を組み合わせた波形の有機ELパネルは 見学者でいつも大賑わいだった。 凹面型と凸面型のパネルを合計6枚横に並べることで、 波形の超横長マルチディスプレーにした。 湾曲テレビは多いが。凸型ディスプレーは会場唯一。 しかも、それを印刷方式の有機ELで実現してしまったことに対して、 賞賛が多く寄せられている。 韓国のLGグループや Samsungグループの有機EL技術者の間には、 「必見アイテム」とのお触れが出ていた。 パナソニックは 2013年9月の「IFA」で、 2009年からの印刷方式の開発過程を詳しく報告した。 前回のIFAで発表した有機ELパネルのポイントは、以下の三つだった。 (1)2013年1月のCESでは56型だったが、1inch(25.4mm)小さくして55型にした。 また、1枚のガラス基板から1枚のパネルを生産する方式ではなく、 1枚のガラス基板から複数枚のパネルを生産する多面取り方式に変更した。 パナソニックが兵庫県姫路市に持つ第8.5世代の液晶パネル工場では、 1枚のガラス基板から55型パネルを6枚取れる。 (2)塗布ムラをいかに追放するかに大きな努力を払い、2013年9月までにかなりムラを 取ることができた。 (3)画質は、2013年のCESでは静的で、色もシアンが中心だったが、2013年のIFAでは RGBの原色を積極的に前に打ち出し、色再現の絢爛さを堂々とアピールしていた。 冒頭で述べたように、パナソニックは今回のCESで、凹面型と凸面型の有機ELを展示した。 「最近はどこも凹面型の湾曲ばかりなので、凸面型にして驚かそうという魂胆です」と言うのは、 開発に当たった同社の竹澤浩義氏(AVCネットワークス社 開発グループ グループマネージャー)だ。 「技術的にいうと、凹面型より凸面型の方が難しいのです。 明るさを上げるために、幾層のフィルターを介している方式では 画面の周辺部で視野角の問題が発生する可能性があるからです。 しかし、われわれのトップエミッション方式では、その懸念は初めからありません。 特にユニフォーミティー(均一性)には注意して 取り組みました。 凸面型では均一性がさらに目立つからです。 そのため材料の特性を100%発揮させることにこだわりました」(竹澤氏)。 注目は、曲率半径だ。韓国Samsung Electronics社は凹面型に湾曲させた液晶テレビで、 「半径4.2m」と明らかにしたが、 パナソニックの凸面型はそんなものではない。 「私はいつも大阪駅の柱を見ながら会社に通勤していますが、 その直径2mの柱に ウチの有機ELを巻き付けるのが夢なんです。 まずは、それが可能な半径1mに取り組みました。 ほぼ行けるというメドはついたのですが、安全を見込んで、 今回は 2m以下にしています」(竹澤氏)。 それでも相当な曲率だ。 LG Electronics社やSamsung Electronics社から大挙、見学にやってくるはずだ。 2番目のこだわりがフレーム周波数である。 2013年9月のIFAでは60フレーム/秒だったが、今回は倍速の120フレーム/秒に速くした。 CG映像で、小鳥が素早く羽ばたく映像クリップがあるからだ。 「視野角特性や色域特性を変えずに短時間で光らせるデバイス構造にしなければなりません。 特に温度特性などに注意を払いました」(竹澤氏)。 有機EL事業の道筋は凸面型ディスプレイの話はこれぐらいにして、 有機EL事業の道筋はついたのだろうか。 まず、2013年末のソニーとの共同開発契約の停止について、 パナソニック AVCネットワークス社 OLED事業推進室室長の清水義正氏が言う。 「新聞の見出しは衝撃でしたが、われわれにとっては既定路線でした。 もともと契約では2013年末までとしていましたから。 ソニーさんは低分子材料を印刷で おやりになろうとして、 われわれもご協力させていただきました。 われわれも、商品として先発されているソニーさんの信頼性技術は、 大いに参考にさせていただきました。 有機EL技術開発は、いかにムラを少なく印刷するかという過程は過ぎ、 ムラはほぼ追放することに成功したとみています。 寿命についてもかなり追い込みました。 現時点での課題は、量産性と用途開発です」(清水氏) テレビ用としては、液晶に取って変われるほどの 衝撃的なアプリケーションは まだ見つかっていない。 業務用としては、今回のCESで展示した波形のマルチディスプレイは、用途としては明確だが、 大量に使われるわけではない。 大量生産するなら、姫路工場では手狭になるので、新規工場、新規ラインを設けなければならない。 つまり投資が必要になる。 しかし、確固としたアプリケーションが見つからないのに大きな投資はできない。 モノはほぼ出来たけど、その先の踏み出しが問われる段階だ。 事業化進展のアナウンスの目標は 2014年9月のIFAではないか。 (2014年1月14日 Tech-On) |