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http://www.bloomberg.co.jp/news/123-MZFOG16JIJVF01.html
1月16日(ブルームバーグ):政府は15日、東日本大震災で原発事故を起こした東京電力の「総合特別事業計画」(再建計画)を認定した。柏崎刈羽原発の再稼働や脱国有化が計画に盛り込まれ、震災後約3年を経た東電は政府や金融機関の支援も得て新体制で再建を目指す。
4月1日付で東電会長に就任する數土文夫氏は15日夜の記者会見で、震災以降に国民、株主など全てのステークホルダーから失った「信頼を3カ年で回復しなければならない」と述べた。一方、退任する下河辺和彦会長は「道程は大変厳しいが、進むべき具体的な道筋、光景がようやく見えてきた」と語った。
経済産業省で茂木敏充経産相が広瀬直己東電社長に認定書を交付した。原子力規制委員会が安全審査中の柏崎原発6、7号機は7月以降に順次再稼働を目指す。再稼働には原発がある新潟県の泉田裕彦知事の同意が必要になる。NHKテレビによると、泉田知事は東電の再建計画について「絵に描いた餅としか受け止められない」と批判した。
再建計画によると、原発再稼働を前提にして15年3月期に1670億円の純利益を目標にしており、取引金融機関に対し2兆円規模の新規融資を要請する。原子力損害賠償支援機構を通じて政府が持っている東電の議決権比率は2030年代前半にゼロにする。
政府も既に賠償資金などの原資として無利子融資枠を5兆円から9兆円に広げる方針を表明しており、国が一段と事故処理への関与を深めることで東電の負担軽減を図る。
BNPパリバ証券の中空麻奈チーフクレジットアナリストは6日付リポートで、東電の再建計画について「柏崎原発の再稼働が予定通りなのかどうかにかかっている」と指摘した。その上で東電のクレジットについては原発再稼働の時期など見るべきポイントはあるとしながら「ポジティブな材料であると見ていいだろう」と強調した。
共同通信によると、東電の広瀬社長は16日、新潟県を訪問し泉田知事と会談した。泉田知事は東電の再建計画について「安全文化の観点でおかしな計画。安全性について会社が変わったと受け止めるのは難しい」とあらためて批判した。
株式価値
16年4月をめどに導入する持株会社制のもと、燃料火力・送配電・小売りが競争力ある事業展開をすることで、30年代前半までに3000億円の値下げ原資と、同額の利益を創出する。これによって、4.5兆円を上回る株式価値を実現する。
數土次期会長は持株会社制の移行について、「メーカーの経営手法を徹底して導入し、必要な合従連衡を果断に実行していくことにコミットしている。担当と責任を明確にしてオープンな組織に変えていく」と述べた。
再建計画では燃料部門の合理化策として、14年度中に他の電力・ガス会社と業務提携して天然ガス調達量を現在の約2倍の年3500万−4000万トンに拡大、シェールガス輸入を増やして調達単価も下げるとした。
小売り部門は10年後に7700億円の売り上げを目指す。関東以外での電力販売、ガスの小売り、新規事業を挙げた。電力販売は10年後に年100万キロワット以上を目指すほか、ガス販売は10年後に年100万トンを目標とする。送配電部門では通信機能付きで自動検針が可能なスマートメーター2700万台を20年度まで全契約者に配備する。戦略投資は22年度までの10年間の累計で7500億円。
東電は15日、今期(14年3月期)の連結最終損益を6700億円の黒字とする見通しを発表した。前期は6853億円の赤字だった。
16日の東電の株価は一時、前日比22円(4.4%)高の519円を付けた。日中上昇率としては昨年12月16日の5.2%以来の大きさ。終値は3円(0.6%)高の500円。
記事に関する記者への問い合わせ先:東京 占部絵美 eurabe@bloomberg.net;東京 菅磨澄 msuga@bloomberg.net
記事についてのエディターへの問い合わせ先:大久保義人 yokubo1@bloomberg.net
更新日時: 2014/01/16 15:29 JST
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