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雑感。使用済み燃料棒の中間貯蔵に関する提言
http://blog.livedoor.jp/analyst_zaiya777/archives/52685846.html
2015年02月22日 在野のアナリスト
福島第一原発で、港湾へとつながる排水路に、高濃度の放射性物質が流れる警報が鳴りました。一部は流出した恐れがあるとされます。東電は上流で泥をとりのぞく清掃をしたことが原因、としますが、そうなるとそこの泥には元々高濃度の汚染があったことになります。作業計画はどうなっていたのか? 被曝の管理からも明らかとなるはずですが、そうした情報は出てきません。それに、泥にそれほど高い汚染があるなら、施設全体のサーベイをもう一度やり直す必要があるのではないか? 線量管理の杜撰さによって、毎回こうした排出騒動をおこすようでは、漁をする人もたまったものではありません。外海に洩れたかどうかは確認できませんが、風評被害ばかりでなく、実害としても放射性物質が度々漏れ出しているのですから。
日本学術会議の検討委員会が、使用済み燃料棒を電力会社ごとに一箇所以上、保管場所を確保し、当面は地層処分を見合すよう、提言しました。事実上、地層処分については再処理すらめどが立っていない状況ですが、使用済み燃料棒を50年、空冷で管理するという提案も、若干の不安を感じます。燃料棒の被覆管も劣化しますから、空中で湿気にさらされると、その分酸化がすすみ、脆くなります。水中なら酸化は遅いので、被覆管の劣化という面では有利です。また燃料棒の間を広くとらなければならないなど、施設の大きさも問題となってくるでしょう。
一方で、水冷だと福島と同じように汚染水の問題が残ります。トラブルがおきて漏洩した際の影響は甚大です。空冷だと揮発する可能性もなくはないですが、フィルターを設置すれば防げるなど、トラブルの対応は楽になります。一長一短ありますから、慎重にする必要があるのでしょう。ただ問題は、原発の敷地以外で保管施設をつくれば、地方自治体への補助金も大量に必要となるでしょうし、それ以上に安全な立地があるのか? という問題があります。原発よりリスクは高くない、といっても未だに明らかとなっていない活断層があったり、噴火の危険が高まったり、とどこも安全を担保しつつ設置できる場所がありません。
また地元の理解が得られるか、という問題がつきまとうでしょう。原発なら関連産業で街の活性化が図られても、保管施設ではそうした恩恵は微々たるものです。福島原発からでた汚染土の中間貯蔵施設でももめたように、単なる貯蔵施設にはリスクに見合うだけの補助金がないと、受け入れるメリットがない、という問題がつきまといます。結局、そうした施設をつくれば、原発はさらに高コストの発電方法となり、続ける意義も失われます。そうまでして原発を使い続けるのか、という問題との兼ね合いから議論しなければならないのでしょう。
原油安で、火力を使う方がメリットも高まりました。原発の再稼動を急ぐ必要性も薄れたのです。安全対策をすればするほど高コスト、という現状を考えると、安全をほどほどにして動かさなければいけないほど、日本のエネルギー需要が逼迫しているわけでもなく、兼ね合いで考えるなら、今は火力で十分という話になります。福島原発で度々おきる漏洩の問題を考えると、安全対策をきちんと行った上で作業するより、ほどほどの対策で少し洩れるぐらいなら仕方ない、という考え方が透けてみえます。原発のコストが低いのは、安全性が低いから。そうしたバーターで発電を正当化するなら、リスクの高騰によって、原発関連施設の建設は、住民から拒絶される原因ともなってくるのでしょうね。
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