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「今年こそ早期に稼働を」と八木誠・電気連合事業会会長(写真は2014年9月の会見時。撮影:梅谷秀司)
http://toyokeizai.net/articles/-/59468
http://toyokeizai.net/articles/-/59468?page=2
2015年01月31日
中村 稔 :東洋経済 編集局記者
関西電力は電力料金の大幅値上げを申請中。「高浜原発が再稼働したら、値下げを検討」と(ロイター/アフロ)
電気事業連合会の八木誠会長(関西電力社長)は1月23日、今年最初の定例会見を開き、「昨年は原子力発電所がまったく稼働しなかったが、今年は何としても早期の再稼働を実現したい」と、原発再稼働の「成果」を勝ち取る決意を強調した。
電力システム改革の第3段階に当たる発送電分離の法案が今通常国会で審議されることについては、発送電分離の前提として「電力の安定供給の補完や原発再稼働による需給状況の改善、原子力の事業環境整備が必要」と主張。これらがうまくいっていない場合は「(2018〜20年をメドとする発送電分離の)実施時期の先延ばしを含めて柔軟に検討してほしい」と注文を付けた。
大手電力会社は、送配電部門が分離されることによる経営悪化を警戒している。「競争環境の中で原子力をこれからも民間が担っていくためには、健全な経営が必要」(八木氏)とし、政府に対して電力会社の負担を軽減する措置を要求している。特に求めているのが原子力のバックエンド(廃炉、廃棄物処理、核燃料再処理)事業における負担軽減であり、経済産業省が方針を決めた廃炉会計制度の見直し(一括減損処理の負担軽減)もその一つ。核燃料サイクル事業でも国と事業者の負担見直しを強く求めている。
[電源構成で原子力の一定規模確保を要求]
経産省が最適な電源構成(エネルギーミックス)の議論を開始することに関して八木会長は、「資源に乏しい日本の実情の中で、現実的かつバランスのとれた将来像をすみやかに検討してもらいたい」と要請。「原子力はS(安全性)プラス3E(環境性、経済性、エネルギー安全保障)の視点からバランスに優れており、将来にわたって一定程度の規模を確保していただきたい」と述べた。具体的な原子力の電源構成比率については明言を避けたが、2割以上を想定していると見られる。
昨今の原油安が電気料金に与える影響については、「原油価格連動の液化天然ガス(の調達)が多い。燃料価格の低下は燃料費調整制度を通じて数カ月のタイムラグを置いて電気料金に反映される。ただ、電気料金には円安も含めてトータルで影響するため、引き続き注視する必要がある」と述べた。
一方、運転開始から40年を経過した老朽原発7基を廃炉にするか、運転延長申請するかの判断については、関電保有の4基を含め「いぜん検討中」とした。関電の高浜1、2号機は現在、運転延長申請の条件となる特別点検を実施中にあり、いずれ延長申請する公算が大きい。残りの5基については出力規模が比較的小さいため、廃炉の可能性が高いと見られるが、保有各社はなお最終判断を先送りしている。
保有原発全3基の再稼働メドが立たない日本原子力発電の今後について、八木氏は、「原電は重要な会社。まずは経営を効率化し、そのうえで今後のあり方について電力会社から知恵を出したい」と説明。現状では、「具体的に検討しているわけではない」と語った。
原電は12年度から卸電力販売量ゼロが続くが、販売先の大手電力5社との契約上、販売量に関係なく支払いを受ける基本料金によって何とか食いつないでいる状況。しかし、こうした契約を毎年更新することは大手電力にとって大きな負担であり、リスクとなる。廃炉専業化の道を含め、原電の経営抜本改革が今年の大きな課題となるのは間違いない。
「通信とのセット販売も大きなメニュー」
電力・ガス小売りの全面自由化に向けた関電としての対応に関しては、「ガスを含めて垣根を越えた自由化が進む。関電としては、電気とグループ事業(ガス、通信子会社など)を通じてトータルのソリューションを提供することで、顧客に選ばれる事業者でありたい」と言い、「通信とのセット販売も大きなメニューになりうる」と語った。
他社とのアライアンスについては、「互いの強みを生かすウィンウィンの関係があれば拒むものではない」と前向きの姿勢を示した。関電の自由化戦略を巡っては、東京電力と中部電力との包括提携に対抗し、東京ガスとの提携交渉が取りざたされているが、「具体的なものはない」と答えるにとどめた。
関電は現在、経産省に家庭向け電気料金の再値上げを申請している。家庭向けは平均10.23%引き上げ、経産省の認可がいらない企業向けは平均13.93%再値上げする方針で、今年4月からの予定。経産省の審査次第で値上げ幅は多少圧縮される可能性があるが、自由化分野の企業向けでは契約流出の加速も予想される。
八木氏も「価格競争力低下は否めない。価格優先の顧客が他社に替わるのは残念だが、やむを得ない」と語った。関電としては、経営効率化を深掘りするとともに、原子力規制委員会の審査が終盤に差し掛かった高浜3、4号機が再値上げ申請の前提(今年11月)より早期に再稼働すれば、「値下げで還元したい」と述べた。
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