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三重県保健環境研究所の屋上にある放射能測定器
11月の放射性セシウム月間降下量 三重県が突如、全国第二位に。2.6メガベクレル。東京は4位(FGW)
http://financegreenwatch.org/jp/?p=49036
12月 26th, 2014 Finance GreenWatch
原子力規制委員会がとりまとめている全国都道府県の放射性物質セシウム月間降下量調査の11月分で、これまでセシウムがほとんど検出されたことのない三重県が2.63メガベクレルの値を示し、突如、福島県に次ぐ全国第二位になった。
三重県の降下物からの放射性物質の検出は、2013年4月に、月間で0.057クレルを検出して以来、一貫して「不検出」が続いていた。今回の数値は、セシウム134が0.631メガベクレル、半減期の長い同137が2.00メガベクレル。
11月の全国の数値では福島県が262メガベクレルと引き続き、ダントツで高い値を続けている。これまで””高汚染自治体の常連””で二位につけていた茨城県は、今回は三重県よりも低い1.79メガベクレル、東京都はその次ぎの4位となる1.16メガベクレルだった。
三重県は2011年3月11日の東電福島第一原発事故後、同年4月に二日間で30メガベクレルのヨウ素を検出したことがある。セシウムの値は2013年2月の月間降下量が0.190メガベクレルとなったのが過去最高。したがって今回のセシウム値は、過去最高値の約14倍という急上昇になる。
大気中から降下するセシウムは、福島原発から拡散してきた可能性のほか、近隣の廃棄物処理場で焼却したガスの中に放射性物質が含まれている可能性の両方がある。前者の場合は、三重県にだけ降り注ぐわけではない。11月のデータをみると、近隣では静岡県(0.066メガベクレル)、長野県(0.092ベクレル)がそれぞれセシウムを検出している。
ただ、静岡、長野両県の値は、三重県より二ケタも低いもので、かつ、両県はこれまでも低水準だが一定のセシウムを検出しており、いずれも福島からの放射能ではなく、近隣の廃棄物処理場からの飛来であるとの見方がされてきた。三重の場合も、廃棄物処理場からの焼却ガスの可能性があるが、その場合でも、静岡や長野と違って、これまでほとんど検出されていなかっただけに、謎が残る。
少し前に、福島やその周辺地域で排出した除染廃棄物を他県に搬送・放置する問題が発覚した。その後、規制が厳しくなって除染廃棄物の処理に困った業者が、一般廃棄物に混入して処理した可能性も出てくる。いずれにしても、三重県および原子力規制委員会は、データを機械的に発表するだけでなく、こうした「特異値」については、住民の不安を引き起こさないために、原因を調べ、解明する責務がある。
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