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2回目の検査で「子ども4人にがんの疑い」
動画⇒http://www3.nhk.or.jp/news/html/20141225/t10014283251000.html
12月25日 19時09分 NHK
東京電力福島第一原発の事故のあと福島県が行った子どもの甲状腺検査で、1回目の検査で「問題がない」と判定された人のうち4人について、県の専門家の会議はことし行われた2回目の検査で、がんの疑いが見つかったと発表しました。
専門家の会議は「被ばく線量が大幅に低いとみられることなどから、これまでの検査結果と同様に現時点で放射線の影響とは考えにくい」と述べたうえで、症例が少ないため引き続き慎重に調べることにしています。
原発事故を巡って福島県は、事故で放出された放射性ヨウ素が子どもの甲状腺に蓄積するとがんを引き起こすおそれがあるとして、事故当時18歳以下だった38万人余りの子どもを対象に継続的に甲状腺の状態を調べる検査を行っています。
事故のあと行われた1回目の検査では、108人にがんやがんの疑いのあるという検査結果が出ていますが、福島県がつくる専門家の会議が25日午後、福島市で会合を開き、1回目の検査で「問題がない」とされた、当時6歳から17歳の男女4人について、ことし4月から始まった2回目の検査でがんの疑いが見つかったと発表しました。
この4人について、県の専門家の会議では、▽被ばく線量が大幅に低いとみられることや▽放射線量の高い特定の地域に集中して見つかったわけではないことなどから、これまでの108人の検査結果と同様に「現時点で原発事故による放射線の影響とは考えにくい」としています。
また、検査器具の性能の問題などで1回目の検査でがんの疑いを見落としていた可能性も否定できないという考えを示しました。
そのうえで「症例が少なく、子どもの甲状腺がんの発生のメカニズムに分かっていない部分も多い」などとして引き続き慎重に調べることにしています。
甲状腺検査とは
東京電力福島第一原発の事故を受け、福島県は住民の被ばくの影響を調べる調査の一環として、事故の7か月後から甲状腺検査を行っています。
対象は、当時の年齢で18歳以下だった人と、事故後1年間に産まれた子ども、合わせて38万人余りで、20歳までは2年ごと、それ以降は5年ごとに繰り返し検査を行う計画です。
これまでに検査を受けたおよそ30万人のうち、今回の4人を含む112人にがんやがんの疑いが見つかっています。
これについて検査を行っている福島県立医科大学は、チェルノブイリ原発の事故と比較して、▽被ばく線量が大幅に低いとみられることや▽がんが見つかった子どもの年齢の層が異なっていること、それに▽原発事故のあと、国内の別の複数の自治体で行われた調査と比べてがんが見つかった確率がほぼ変わらないことなどから、「現時点で原発事故による放射線の影響とは考えにくい」としています。
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