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NHKスペシャル「知られざる大量放出」 2014年12月21日放送
出演: 橋本奈穂子、戸来久雄
http://video.fc2.com/content/20141222aDUBhY9S
以下、番組内容のメモです。
* 放射性物質は最初の4日間で全体の25%、その後の2週間で残り75%が放出されたことが判明。
* 格納容器の損傷を防ぐため、消防車による注水を行なった。消火用配管を使って注水。
* 実際は、水は別の抜け道を通り3号機には水はほとんどはいらず、燃料は露出。
消防車からの送水は毎時30トン、実際に3号機に注水されたのは毎時1トンだけ。
* 3号機は、メルトダウンで核燃料の43%が溶け落ち、半分以上は中心部に残っていた。
わずかな水が注入されたため、核燃料を覆う金属と水蒸気が化学反応して発熱、温度上昇。
亀裂が生じて中の放射性物質が燃え出し、結果的に放射性物質の放出を長引かせた。
* 3月15日午後から16日の放出のピークは、全体の10%にも相当、広範囲に及ぶ汚染を
もたらした。放射性物質の大半はヨウ素だった。
* 3号機でウェットベントを繰り返すうちに、地下配管内側に放射性ヨウ素が付着、水が溜まり、
3/15の5回目のベントによりこれが大量に放出されたと考えられる。
* 外国では、原発にはリスクがある、絶対に安全ではないという仮定の下に規制を行なっている。
日本では重大事故は起きないという前提があり、それが事故の原因となった。
* 3月末になり電源が回復、仮設ポンプが動き出して、ようやく原子炉を安定して冷却でき、
放射性物質の大量放出が収まった。
* 4号機使用済み燃料プールに水があるかどうかが大きな問題であった。
自衛隊ヘリからのビデオでは光を反射する水面が見られたので、4号機燃料プールには
水があると東電は判断。
* しかし米国NRCは、水があるという決定的な証拠はなく、干上がっているようだ(likely dry)と
判断、3、4号機燃料プールのメルトダウンを強く懸念、80キロ圏内からの避難を勧告、
日本側にプールに注水するよう伝えた。
* 事故対応判断は現場から東電本部に移り、東電本部はプールへの注水を優先、
電源復旧は遅れ、復旧したのは3月22日。
* 放射性物質の放出は続き、3月21日にはヨウ素は南向きの風に運ばれ関東一円を汚染。
東京の水道水からも検出された。
* 安全対策として、ベント配管に放射性物質を取り除くフィルタをつけることにした。
注水のための消防車の配備もした。これらが期待通りに働いてくれるかはわからない。
* メルトダウンした原子炉には線量が高くて当分近づけない。
放射性物質の大量放出を含め全体像の解明には数十年かかる。
* 原発に絶対の安全はないという原点に立つのがわれわれの責務である。
----(以下コメント)------
3月21日に関東一円がヨウ素で汚染されたなど、従来のNHKなら決して報道しなかった情報が
出てきたことは評価できますが、東電がでっち上げたウソが含まれており、
番組内容をそのまま鵜呑みにするのは危険です。
まず、3月末以降、放射性物質放出が減った理由ですが、安定して注水できるようになったから
というより、溶融燃料が地下深く沈降したからではないでしょうか?
大気に放出される代わりに、地下水を汚染し始めたと考えるべきだと思います。
また3/15-16のヨウ素大量放出は、3/15早朝に爆発した4号機から出たものがかなりあったのでは
ないでしょうか。ウェットベント配管の内側にヨウ素付着云々は、こじつけのように思えてなりません。
4号機原子炉には、(おそらくプルトニウム抽出のため)燃料があり、これが核暴走して突沸状態となり、
屋根を突き破ったことはほぼ確実です。
4/13に、燃料プールの水からヨウ素131が220ベクレル/立方cm(22万ベクレル/kg)も検出されており、
3月の爆発以降、核分裂が継続し大気中に大量のヨウ素を放出していたことは間違いありません。
米国NRCが、4号機燃料プールを"likely dry"(干上がっているらしい)と言ったのも興味深い点です。
これは「燃料プールが空になっていることを確認」と日本で報道され、プール内の燃料はすべて
吹き飛んだという誤解が生じる元にもなりました。
米国は4号機原子炉が暴走していることを知っており、注水を最優先させるよう日本に勧告し、
必死の注水の結果、暴走が何とか収まったのではないでしょうか?
米軍は4号機の消火作業のみに協力しているのも、それを裏付けています。
番組では、米国・日本政府からの横槍がはいって電源復旧作業が遅れたかのように描いていますが、
おそらくこれは正しくない。どうしても緊急に4号機に注水する必要があったのです。
以上、ざっと思いつくままに書きましたが、4号機の爆発とその原因が巧みに隠されていることが
よくわかると思います。
吉田所長もヘリコプター部隊の隊長も亡くなりました。
この初期収束にかかわった人の多くはすでに亡くなっているでしょう。
決死の収束作業に感謝するとともに、ご冥福をお祈りいたします。
(関連リンク)
「東電よ、観念して4号機爆発の原因を公表しなさい」 (拙稿 2013/7/2)
http://www.asyura2.com/13/genpatu32/msg/365.html
「槌田敦氏が4号機原子炉で核兵器用プルトニウム生成の可能性を指摘」 (拙稿 2014/10/16)
http://www.asyura2.com/14/genpatu40/msg/681.html
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