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高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の新基準対応
http://www.fukuishimbun.co.jp/localnews/nuclearpower/59959.html
2014年12月18日午前7時30分
関西電力が高浜原発3、4号機(福井県高浜町)の安全審査を申請して1年5カ月。ようやく県内原発で初めて事実上の審査合格が決まった。原子力規制委員会の新規制基準に基づく審査で最も時間を要したのは地震と津波対策。関電が申請時に提出した想定する地震の揺れや津波の高さは大幅な見直しを迫られた。担当の石渡明委員が「かなり『安全側』に立った数値。自然災害の対応は満足できるレベル」と言い切るまで、厳格化された。
■試行錯誤
基準地震動(耐震設計の目安となる地震の揺れ)をめぐり、関電は昨年7月の申請時、大飯原発(同県おおい町)北西側の若狭湾に延びる二つの海底断層のみの連動を考慮していた。だが規制委側は陸側の熊川断層を含め「3連動で評価すべきだ」と要求。一時対立状態となったが結局、3連動の想定に変更した。
震源となる地下の断層の深さでも対立した。「地表から4キロより深い」とする関電の主張は規制委の了承を得られず、より厳しい「3キロ」に修正。基準地震動を550ガルから700ガルに引き上げた。
津波が高浜の敷地へ遡上(そじょう)する想定の高さは、規制委が福井県の試算を加えるなど複数の断層を検討し、最高で海抜約6・5メートルとした。関電の計算ミスも見つかり、放水口側の防潮堤の高さを当初の海抜6メートルから同8メートルにかさ上げするなど対応した。
規制委が審査で「より安全側」の判断を事業者に求め続けたのは、地震と津波の複合要因で全電源喪失に陥った東京電力福島第1原発事故を教訓にしている。関電側は全面的に受け入れる形となり、対策工事を進めている。
元県原子力安全対策課長の来馬克美・福井工大教授は「規制委は原発ごとの固有の課題である地震や津波の審査で、旧規制の経験則を白紙にして新基準を反映させるために試行錯誤していた」とみる。事業者は対応に戸惑い、審査に時間が掛かった点は否めない。
■なお関門
審査書案では、電源喪失や炉心損傷、格納容器破損などの重大事故を多重に防護する対策として、電源車や注水用ポンプなどの配備、事故時の対応要員を確保したことを妥当と評価した。事故時に格納容器内の水素爆発を防ぐ対策を拡充するため、審査で新たに水素燃焼装置「イグナイタ」の追加設置も求めた。
「水素爆発防止などの装置が事故時に有効に作動するかが重要。(機器の詳細設計を審査する)工事計画や(運用面の)保安規定でしっかりとチェックしてもらいたい」と田中知委員から注文が出た。
審査に合格のめどは付いたものの、規制委の審査は終わりではなく、工事計画や保安規定の認可のほか、設備の設置状況や性能を現場で確認する使用前検査など、なお“関門”が待ち構えている。先行する九州電力川内原発1、2号機(鹿児島県薩摩川内市)も工事計画の認可手続きで時間を要しており、高浜の審査期間は依然読めない状況が続いている。
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