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原電敦賀最終報告書検討会合の「論点整理」資料に滲み出る「引き延ばし」の意図(法と公正手続きへの基本的理解が欠如した・・)
http://www.asyura2.com/14/genpatu41/msg/167.html
投稿者 会員番号4153番 日時 2014 年 11 月 10 日 05:44:34: 8rnauVNerwl2s
 

「科学的」と何でしょう?
科学者が一番政治的。


(新名称) 法と公正手続きへの基本的理解が欠如した原子力規制委
から
http://blogs.yahoo.co.jp/kyusyutaro110/10397509.html


原電の破砕帯に関する最終調査報告書に関して、規制委は検討会合でのヒアリング後、「論点整理している」というのみで、音沙汰ありませんでしたが、そのHPの「被規制者との面談」の欄に、10月31日付で原電担当者と会い、要確認事項、現地調査での確認事項を手交した旨が書かれています。
http://www.nsr.go.jp/disclosure/meeting_operator/ETS/index.html

 議事要旨
資料1:日本原子力発電(株)の追加報告と関連する「報告書」記載の整理
資料2:原子力規制庁による現地での確認対象

 これをみると、年代判断のための火山灰の話と、K断層との連続性に関する話とでの「論点整理」になっています。全体、個別評価項目ごとに、有識者評価書と原電最終報告書、ヒアリング時の意見等が対比されていますから、便利ではあります。
 
 しかし、これの作成だけであれば、8月30日のヒアリング以降、2カ月も要するとは考えにくいところです。1週間もあればできる内容です。今後どう対処するのかについて、島崎氏らとすり合わせながら、原電に渡すタイミングを見ていたのでしょう。

 それで、今後どう対処するつもりなのか?
 それは、この規制庁の作成資料を眺めていると、容易に想像できるような気がします。

 次回出てくるセリフは、おそらく、例によって、

 「そうとは断定できない」「そうとは限らない」
 「データが不足している」
 「調査の手法が不十分だ」

 でしょう。そういうところにつなげようという意図がにじみ出ている記載が随所にあります。
 一番右欄の「検討項目(案)」のところにある記載は、だいたいは、原電調査内容の「妥当性」とだけあって、特に前半の地層年代のところはそれだけ書いてありますが、後半のK断層のところになると、それだけには留まりません。

 ・K断層の性状では、N-S系断層は調査を行っていないのは、いいのか?
 ・K断層のずれがなくなるのを2カ所だけで確認したとあるが、いいのか?
 ・最左欄には、「確認場所が少なく、ずれが地表に達しなかった可能性
  がある」とまで書いてあります。
 ・変位センスを判定した場所と数量は十分かつ適切か?
 ・G断層の連続性について南側は、ボーリングと変位センスだけで判断し
  ているがいいのか?
 
もう、こういう趣旨の記載をみるだけで、

  「これだけの材料で判断するにはデータが不足している。」
 
 と、島崎氏が定番の台詞を告げる場面が想像できるようです。

●ともかく、K断層との連続性は、彼らの生命線です。あれだけ、D-1破砕帯と連続していることを強調して来て、浦底断層との連動とともに、それを大前提として延々と評価書の骨格を固めてきたわけですから、これが崩れたら、面目は丸つぶれです。
 自分たちのが誘導したい方向に結びつく材料が出るまで、「データが不足している」と言い続けたいのでしょう。

 「連続している」と判定するときは、ろくに調べず、「方向がほぼ同じ」という抽象的な印象論だけで決めつけ、変位が違っていても「逆転することはある」と無視したのに、複数箇所でK断層のずれが消滅していることや、やはり変位は異なるという結果が出たら、今度は「確認場所が適切か? 確認地点数は足りるのか?」などと言い出すのですから、ご都合主義も極まれりです。

 彼らには、自らの判断を積極的に裏付ける合理的推論というものが、ほとんどありません。根拠なく、「そうとは限らない」「こういう可能性もある」という想像上の、希望的観測にのみ依拠して、事業者側の調査を否定しようとします。「こういう可能性」という以上、それを推測させる根拠があってしかるべきですが、そ想像だけであって、具体的材料はありません。

●原発の安全をつかさどるはずの規制委なのに、肝心の設備への影響については、何らの検討もせずに、活断層かどうかというレッテルを貼ることだけに終始しています。
 東通有識者会合メンバーの栗田委員が述べていた

「・・・どの程度の地震波を出し得るのか。それとも、問題にならないほど小さいのか。あるいは、敷地の変形で言えば、こういった断層の1回の動き、変状の量、面的に見たときにそれが原子力施設に影響があるのかないのか、そういうことが本質的に重要なことだと思うんですよね。」

 という指摘も無視しています。それが一番大事なのに、「活断層」という分類に入れることだけに汲々としています。
一方、敦賀の第5回会合では、嶋崎氏は、ぼろっと、こういうことを述べています。

「活断層と言ったときのこの概念、一般の活断層研究者が特に思っている活断層の概念というのは、浦底断層みたいな断層、これが活断層であって、ここで出てくるような、それに比べると規模も小さいし、繰り返しなんかも恐らくならないだろうようなものを活断層と呼ぶのに、あまりそれほど立派ではないといいましょうか、何かそういう意識をお持ちの方もいらっしゃって、どれもこれも活断層と呼ぶことに対して多少問題があるような御見解もありましたので・・・」

 D-1破砕帯自体は大したものではないということは、十分に分かっているのです。他のところでも、「D-1自体は自分で動くものではない」とも述べています。
 そこで描くシナリオは、まず浦底断層という活断層があって、その近傍にK断層があって、それが連動して何度も動いた、それとD-1とが連続しているから、D-1の上にある施設は危ないのだ、というものでした。

ところが、K断層について、浦底断層との連動性や複数回活動も否定され、D-1との連続性も否定され・・・では、シナリオは崩壊してしまいますから、焦るのも無理はありません。島崎氏が、意図してかどうか、「1.8mものズレの恐怖」という確定もしていないものをわざわざとりあげて、K断層とD-1破砕帯とを混同させるような印象付けの論をぶって危険性を煽っていた試み(これは、明白な違法行為です)も、水泡に帰してしまいます。
(※ 他方で、破砕帯が動いて、使用済み核燃料の貯蔵施設が仮に全壊に至っても、問題にはならないという評価結果は、承認しています。)


●敦賀の破砕帯に関する規制委の検討の進め方の問題点が、今回も改めて出ています。

@評価書における推論の根拠への反証が出ても、それに対する具体的な根拠に基づく反証をしない。あくまで、想像上の「〜という可能性がある」というに留まる。自らは何らの追加的な合理的推論を行っていない。
A事前に、調査地点、手法について承認を受けた計画に基づく調査結果であり、有識者会合で指摘を受けて追加調査もした結果であるはずなのに、それは無視し、結果が意に沿わなければ、「その地点、内容等で十分か」と言い出す。あたかも「逃げ水」のようで際限がない。
B自然が対象であり諸制約もある中で、「絶対」の結論はあり得ないにも拘らず、時間と物理的負担を無視して、自らが求める材料が得られるまでエンドレスで調査負担を強い、審議を引き延ばす。
 ※ 大飯と敦賀がその典型です。
C安全確保のためには、「活断層」というレッテルを貼ることではなく、仮に動いた場合の原発施設への影響の見極めであるにも拘らず、そういう検討作業は皆無。

 訴訟と並行して牽制しないと、関電の大飯と同様、「データが足りない」で延々とどこまでも行ってしまいそうです。

・・・・
 

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コメント
 
01. 2014年11月10日 07:00:25 : jXbiWWJBCA

石川和男の霞が関政策総研
【第32回】 2014年11月10日 石川和男 [NPO法人 社会保障経済研究所代表]
マスコミは“原発停止の悪影響”から逃げるな!
国富流出はすでに「消費税5%分、1日100億円」
追加燃料費12.7兆円とは
どのような規模なのか

 先月23日、経済産業省の電力需給検証小委員会は、東日本大震災以降の原子力発電停止による火力発電の稼働増に伴う電力コストへの悪影響について、重大な発表を行った。原発停止に伴う火力発電用の追加燃料費について、2011年度から14年度の累計で12.7兆円に上るとの試算をまとめたのだ。

 このことは、同日付け日本経済新聞夕刊で報じられた以外には、他の大手マスコミでも全く報道されていない。このような報道各社の姿勢は、実に不可解なものだ。では、この「12.7兆円」とは、どの程度の規模なのだろうか。

 税制抜本改革法により、2015年10月1日に消費税率を10%に引き上げることになっている。但しその際は、経済状況等を総合的に勘案して判断を行うこととされている。安倍首相は今年中に政治判断するようで、その参考とするため今月4日から18日まで計5回の予定で、有識者や専門家の意見を聴く「点検会合」が開かれている。

 この増税は、税率を現行8%から10%に「2%」引き上げるもの。これまでの税収の推移を見ると、消費税「1%」の税収は約2.6兆円、「2%」では約5.2兆円となる〔資料1〕。


出所:財務省ホームページ
 そう考えると、「12.7兆円」とは、消費税5%分に概ね相当する規模であることがわかる。少し詳しく説明しよう。震災以降の火力発電の稼働増加分に要する追加燃料費は、震災前並み(08〜10年度の平均)にベースロード電源として原子力を利用した場合に比べ、14年度で約3.7兆円の増加(一人当たり3万円の負担増、一日当たり100億円の国民負担増)となる。震災以降、累積での燃料費の増加額は、13年度末までに9.0兆円、14年度末までに12.7兆円に上る見込みだ〔資料2〕。


出所:経済産業省『電力需給検証委員会報告書(平成26年10月)』
大手メディアの
報道姿勢は問題

 ここでは更に、震災以降の原発停止による火力発電の稼働増による悪影響として、次のようなことも掲載している。

 電源構成に占める火力発電比率について、震災前10年度には約62%だったが、震災後13年度には88%を超え、第一次オイルショック時(1973年度:80%)を上回っている〔資料3〕。


出所:経済産業省『電力需給検証委員会報告書(平成26年10月)』
 また、電力会社のCO2排出量は、震災前10年度には3.74億t-CO2だったが、震災後13年度には4.84億t-CO2(10年度比1.10億t-CO2(29%増))となった。その間、国全体のCO2排出量は、10年度12.6億t-CO2から12年度13.4億t-CO2へと0.8億 t-CO2(6%増)となった〔資料4〕。


出所:経済産業省『電力需給検証委員会報告書(平成26年10月)』
 こうした大事なことが、なぜ大手マスコミで大々的に報じられないのだろうか。震災による原発事故は不幸な出来事であった。それ以来、脱原発・反原発の強い空気が蔓延したことも事実だろう。そういうなかでは、脱原発・反原発こそが正義であり、“原発停止による悪影響”という事実を報じることは正義に反するとの思い込みが芽生えたのではなかろうか。これでは、報道でもなければ、ジャーナリズムでもない。

LNG・原油の輸入増による
貿易赤字は有害無益でしかない

 原発停止による悪影響を示すデータは他にも数多あるが、その代表例としては『国際収支』が挙げられる。財務省が発表した「平成26年上半期中 国際収支状況(速報)の概要」では、平成8年(1996年)上半期〜平成26年(2014年)上半期での半期ごとの経常収支の推移が掲載されている〔資料5〕。


出所:財務省ホームページ
 これを見ると一目瞭然だが、『貿易収支』だけがプラスからマイナスへと大きく変化してきている以外には、特段の変化は見られない。上半期の経常赤字は、現行基準で比較可能な1985年以降で初めてのことだ。

 火力発電用のLNG(液化天然ガス)など燃料の輸入額が高水準で推移している上、製造業の海外生産が進んでおり、貿易赤字が巨額になっていることが経常赤字の理由だ。燃料輸入額が高水準になってきたのは、震災による原発事故を契機として国内原発が順次停止に追い込まれたことによる悪影響だ。

 平成23年以降の「上半期中 国際収支状況」に関する財務省発表資料のうち、貿易収支の部分を抜粋すると次の通りである。貿易収支のプラス・マイナスについては、短絡的にプラス評価・マイナス評価を下すことはできない。

 ただ、一つ確実に言えることは、LNGや原油の輸入増による収支赤字は、決して良いものではないということだ。むしろ、有害無益である。年を追うごとに赤字幅が広がっていることがわかる。

【平成23年】
▲5,011億円の赤字(前年同期比▲4兆5,779億円 赤字に転化)

鉱物性燃料の価格上昇等により輸入が増加し、また、東日本大震災等の影響により輸出が減少した結果、貿易収支は赤字に転じた(昭和60年上半期以降で初の赤字)。

【平成24年】
▲2兆4,957億円の赤字(前年同期比▲1兆9,999億円 赤字幅拡大)

震災の反動増もあり、自動車を中心に輸出が増加したものの、鉱物性燃料の価格上昇等により輸入が増加した結果、貿易収支は赤字幅を拡大した(赤字額は既往第1位、第2位は平成23年下半期の▲1兆1,207億円)。

【平成25年】
▲4兆2,382億円の赤字(前年同期比▲1兆8,129億円 赤字幅拡大)

有機化合物や鉱物性燃料を中心に輸出が増加したものの、液化天然ガスや原粗油を中心とした輸入の増加が上回ったことから、貿易収支は赤字幅を拡大した(貿易収支の赤字は5期連続。昭和60年上半期以降では最大の赤字額。第2位は平成24年下半期の▲3兆3,888億円)。

【平成26年】
▲6兆1,124億円の赤字(前年同期比▲2兆6,855億円 赤字幅拡大)

 自動車や科学光学機器を中心に輸出が増加したものの、液化天然ガスや原粗油を中心とした輸入の増加が上回ったことから、貿易収支は赤字幅を拡大した。

消費増税に次ぐ国民負担増である
原発停止をどう考えるのか

 本稿の前半で書いた消費増税に伴う国民負担増に関しては、ほぼ毎日、危惧や懸念の声が大きく報道されている。しかし、原発停止に伴う追加燃料費の増加による国民負担増や収支赤字幅拡大については、大きくは報じられないし、そもそも報道回数は多くない。

 大手マスコミは、明らかに“原発停止による悪影響”を報じることから逃げている。長寿化・少子高齢化社会に入り込んでいる日本においては、多くの国民が情報を取得する手段としては、今でも新聞やテレビが圧倒的に多いであろう。それらの媒体である大手マスコミが、同じ巨額の国民負担増である消費増税と原発停止について報道姿勢が真逆であるのは、読者・視聴者でもある国民にとって適切な理解が深まるはずはない。

 社会保障財源を確保していくには、消費増税は、大手を振って歓迎すべきものではないが、早晩必ず実施しなければならないものである。そのためにも、もう一つの国民負担増である原発停止については、一刻も早く原子力規制委員会の規制運用を見直し、規制委による規制基準の適合審査中での発電再開を容認していくことが緊要なのだ。

 大手マスコミ各社は、そろそろ本気で日本経済回復のためにも、原発報道姿勢を転換する必要がある。一度でも、こう問いかけてみるべきだ。

「すでに“消費税5%分”の国民負担増、『1日100億円』の国富流出をいつまで続けるか?」
http://diamond.jp/articles/-/61846


02. 2014年11月10日 14:09:57 : juE8B1PsHA
まず、本投降記事から外れるコメントで申し訳ないが
>>01 のような一方的で多面的に検証できないアフォな文章は看過できないので
敢えて原発事故によって発生した損失に関してコメントする。

福島県だけの毀損したと想定される資産56兆円
放射性物質汚染で損失したと想定される経済5兆円/1年x3.5年=17.5兆円
合計で73.5兆円
73.5兆円/(365x3.5)=575・34・・・≒575億円
まぁ1日575億も損失を出している。

この計算の元になっている数字は
平成23年11月9日の衆議院予算委員会
みんなの党江田憲司氏の答弁資料から数字を出している。

日本国の全体資産5572兆円 GDP518兆8240億円
2011年10月1日現在 総人口(概算値): 1億2772万人
福島県の2011年10月1日現在1988995人≒199万人
人口構成比でいえば0.0155→1.55%ととなり
日本のGDP構成比では福島は1.55%となる。

この原発事故によって発生する損失計算例は何度も阿修羅掲示板に出ている。
損失に関して、何処もまともに資料を発表していないからなぁ
これが福島県だけじゃなく、関東広域や東日本全域にわたって計算したら
原子力発電所が、如何に経済的に割に合わないか分るでしょうね。


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