12. 2014年12月12日 11:42:19
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「韓国初」放射性廃棄物処理場の運営を許可 /慶州慶州放射性廃棄物処理場、敷地変更は9回 原子力安全委が運営承認 韓国国内で放射性廃棄物処理場(放廃場)の建設を始めてから28年、慶州の処理場が初の運営許可を受け、稼働に入る。 原子力安全委員会(原安委)は11日に全体会議を開き、低レベル放射性廃棄物の処分施設「慶州放射性廃棄物処理場」に対する運営許可を出した。1986年に事業がスタートして以来、敷地を9回も移すという苦難の末に、韓国初の放射性廃棄物処理場が誕生したのだ。韓国原子力環境公団は、早ければ今月中にも処理場の運営に入る方針だ。低レベル放射性廃棄物処理場とは、原子力発電所の作業員が使った手袋や衣服といった、放射能レベルの比較的低い廃棄物を保管する施設のこと。
慶州放廃場は、地下130メートルにある人工の洞窟だ。2006年から建設が始まり、足掛け9年の歳月と1兆5657億ウォン(現在のレートで約1678億円、以下同じ)の事業費が投じられた。処理場では、廃棄物が入ったドラム缶を密封し、大型の鉄筋コンクリート構造物(サイロ)に納める。韓国原子力安全技術院(KINS)は、今年9月まで6年かけて検査を行い、使用に適合するという結論を原安委に報告した。
今回の承認により、各原発で限界に近い状態になっている低レベル放射性廃棄物の臨時貯蔵容量にも余裕ができる見込みだ。現在、ハンビッ原発では廃棄物が貯蔵容量の96%、ハンウル原発では90%、古里原発では83%に達している。慶州放廃場では、80万本のドラム缶を60年にわたって保管できる。
韓国政府は05年に慶州を建設候補地に選び、処理場を誘致した慶州市に特別支援金として3000億ウォン(約322億円)を交付した。韓国水力原子力発電(韓水原)本社の慶州移転や陽子加速器センターの建設も約束した。
李永完(イ・ヨンワン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/12/2014121201212.html 使用済み核燃料の再処理、米国の反対が足かせに 再処理で放射能は1000分の1に…韓米原子力協定で禁止 高レベル放射性廃棄物(使用済み核燃料)処理場をめぐる問題は、核燃料サイクルでかなりの部分が解決できる。生ごみから水分を抜けば容積を大幅に抑えられるように、使用済み核燃料も、原子力発電所の燃料としてもう一度使い切れば、毒性や容積をかなり抑えることができるからだ。その分、処分場も規模を小さくできる。 韓国が推進している核燃料サイクルの中心技術は、パイロプロセシング(高温再処理)と高速炉だ。パイロプロセシングとは、例えて言うなら、練炭の燃え殻からまだ燃えていない部分だけを取り出し、新しい練炭を作るようなもので、高速炉とは、このようにして作った新しい燃料を使う原子炉だ。使用済み核燃料を再処理してまた燃やせば、再処理前に比べて放射能は1000分の1に、容積は20分の1に減る。
使用済み核燃料から取り出して再利用することができるのはプルトニウム。原子炉で核分裂によりエネルギーを放出するウラン235は、核燃料の中に5%程度しか含まれない。残りは核分裂しないウラン238で、これが原子炉の中でプルトニウムに変わる。プルトニウムは、ウラン235と同じく核分裂が可能で、燃料として使える。
しかしプルトニウムは、核兵器の材料になり得るという点が問題だ。核拡散防止に力を注ぐ米国との間で結ばれた韓米原子力協定では、韓国は使用済み核燃料にいかなる変更も加えられないようになっている。韓米両国は、今年中に原子力協定の改正交渉を妥結させようとしたが、使用済み核燃料の再処理をめぐる立場の違いを埋められず、交渉妥結に事実上失敗した。
李永完(イ・ヨンワン)記者
朝鮮日報/朝鮮日報日本語版 ◓http://www.chosunonline.com/site/data/html_dir/2014/12/12/2014121201210.html |