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「汚染の影響小さく演出」 再稼動へ地ならしか
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2014年10月16日 東京新聞朝刊 こちら特報部:[ニュースの追跡]より 俺的メモあれこれ
政府は今月中にも、福島原発事故に伴う福島県南相馬市の特定避難勧奨地点の指定を解除する。住民たちからは強い反対の声が出ているが、こうした汚染の痕跡を消そうとする試みは政府の常とう手段だ。原発の再稼働に向け、「事故が起きても、それほど問題は大きくない」と演出する意図が透けて見える。(榊原崇仁)
●南相馬 避難勧奨解除
●SPEEDI 使わず
●除染目標の実質緩和
解除対象は152世帯で、住民約700人のうち8割が避難している。伊達市と川内村にも特定避難勧奨地点はあったが、指定が続くのは南相馬市だけだ。解除されれば、東電が出す1人月10万円の精神的賠償は3カ月で打ち切られる。
解除が具体化し始めたのはここ1カ月のこと。政府は先月26日、対象世帯が解除基準の年間被ばく線量20ミリシーベルトを下回ったと公表。今月3日には、高木陽介経済産業副大臣が南相馬市を訪れ、月内の指定解除を検討していると、桜井勝延市長に伝えた。
桜井市長は「納得していない」と発言し、8日からの住民説明会でも反対意見が続出。10日は特定避難勧奨地点がある行政区の区長らが上京し、反対集会や記者会見を開き、内閣府原子力被災者生活支援チームなどにも申し入れた。
参加した藤原保正・大谷行政区長は「説明で解除に賛成する住民は一人もいなかった。20ミリシーベルト以下なら本当に安全なのか。何かあった時に医療的な補償を受けられるよう、解除する前に被ばく手帳を出してほしい」と訴える。
支援チームの担当者は「住民の方々の意見を踏まえ、方針を検討している」とするが、解除の先送りは不透明だ。というのも、政府はこれまで深刻な汚染状況を直視してこなかった。
事故直後には、緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の試算で、大きな健康影響を及ぼす被ばく線量100ミリシーベルト以上の地域が福島第一原発から50キロ圏まで広がることが予測された。だが、政府は情報を隠し、避難の遅れを招いた。
このことは、国民に原子力行政への深い不信を抱かせた。それを「教訓」としたのか、原子力規制委員会は今月8日、「予測の不確かさの排除は不可能」という名目で、原発事故時の避難作業でSPEEDIを使わないことを決めた。
汚染を直視しない動きは除染でも出ている。
政府は除染の長期目標として年間被ばく線量1ミリシーベルトという基準を決め、毎時換算した空間線量の値として0.23マイクロシーベルトを示した。しかし、除染の効果がなかなか上がらず、個人線量計に基づいて除染目標を設定する方針に切り替えた。
個人線量計で被ばく線量を測った場合、年間1ミリシーベルトになるのは空間線量が毎時0.3〜0.6マイクロシーベルトの時という報告もあり、実質的に除染目標が緩和されてしまう公算が大きい。
国際環境団体「FoE Japan」の満田夏花理事は「放射線の影響が小さいと演出することで、世間の警戒を抑え、現原の発再稼働に向けた地ならしをしようとしているのではないか」と指摘する。
居住制限区域の福島県富岡町から、横浜市に避難している坂本建さん(46)はこう憤った。「再稼働のために、被災した私たちがないがしろにされる現在の状況が悔しくてならない」
【特定避難勧奨地点】
局地的に放射線量が高い地点があることを考慮し、年間被ばく線量の推計が20ミリシーベルトを超える地点が指定される。避難指示が出なかった福島第一原発の20キロ圏外が対象。避難の判断は住民に委ねられている。
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