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放射性物質を食べるバクテリアが発見される! 核廃棄物の処理研究が大きく前進か?
http://tocana.jp/2014/09/post_4874_entry.html
2014.09.22 TOCANA
私達の暮らしに欠かせない電気。その多くを供給するのが原子力発電なのは言うまでもないだろう。その原子力発電により私達の暮らしは、より便利で豊かなものになった。しかし、その豊かな暮らしには人間をはじめとする生物の命を脅かすリスクも伴う。その一つが核廃棄物なのだが、もしかしたらその核廃棄物を減らす事ができるかもしれないというニュースが9月10日付の「Daily Mail」で報じられている。
「Daily Mail」の記事より この地域の汚染された土壌からバクテリアが発見された
■新たな発見に期待大!
イギリスにあるマンチェスター大学の科学者達は放射性物質の処理場の地下にある古い石灰窯の中にある土の中に、極限条件下のみで増殖するバクテリア「極限環境微生物」を初めて発見した。
微生物生態学の総合専門誌「ISMEジャーナル」では調査の結果、ごく小さな単一細胞のバクテリアが廃棄物を食べることで、イギリスが頭を抱える「増える一方の核廃棄物の問題解決に一役かってくれるかもしれない」としている。
これが本当ならば現在の日本にとっても朗報であるのは間違いない。
■恐怖!もしも核廃棄物が漏れ出したら…?
イギリスは現在、約8千人を収容できるロイヤル・アルバートホール4つ分を満たす程の核廃棄物があるのだが、それらをどの様に処理するかが大きな問題になっている。膨大な量の核廃棄物はコンクリートで包まれた後、地下に設けられた保管室へ運ばれ何千年という長い間にわたり、保管される。
イギリスの廃棄物処理場 画像は「Daily Mail」より
しかし地表水がこの放射性廃棄物に触れてしまうと、セメントに反応してアルカリ成分を多分に含んだ廃棄物になる。これが引き金となって化学反応が起き、イソサッカリン酸(国内の試験研究において、放射性核種の溶解度に影響を与える事が指摘されている。略してISA)という物質ができるのだが、これは毒性元素に反応する事が可能であり、核廃棄物の放射能構成要素を作り出すと言われている。
もしもウランなどの放射性核種(放射線を放出して、他の原子核に変わる原子核)になるために酸が結合すると、この放射線核種は非常に溶けやすくなる。そして、保管場所からゆっくりと漏れ出し、我々が日々口にしている飲料水に流れ込み、食物連鎖にも影響を及ぼすかもしれないのだ。
■放射能とバクテリアの不思議な関係
この危機に対し、今回発見されたバクテリアは、ISAを食料源として利用する事ができるというのだ。例えばISAの分解を手助けする酸素がない場合、このバクテリアは硝酸カリウム、又は鉄などの化学物質を水の中で利用して呼吸する事ができる。
マンチェスター大学、地球大気環境科学研究科のジョナサン・ロイド教授は「私達はこれらの地域に生息している微生物達に非常に注目しています」と言う。さらに、核廃棄物は地中深くに何千年もの間埋められるが、その間、バクテリアもその環境に順応できるようになっているのではないか? と予測されている。
ロイド教授は「私達の次のステップは、このバクテリアが放射能を含む物質に対し、どのような影響を及ぼすのかを確認することです。そして私達はバクテリアの特殊な摂食習慣、及び自然にISAを分解する能力を用いて地中に保管された放射性物質を保つ手助けとなってくれる事を期待しています」
と述べている。次のステップは極限の状況の中、バクテリアが生命を維持する過程と、この生物が核廃棄物にどのような影響を及ぼすのかを研究する事なのだそうだ。
原子力発電は他の発電に比べると安定して大量の電力を供給できる事や、酸性雨や光化学スモッグなどといった大気汚染の原因となる酸化物を排出しないというメリットがある反面、デメリットは大変大きく、危険なものである。日本のJAXAがひまわりを植えてセシウムを吸収させるといった研究や、フランスでは高レベルの廃液をガラス固化して貯蔵した後、地層化処分する研究が行われているなど、世界中で核廃棄物の処理法が研究されているが、未だ確かなものは発見されていない。もしもこのバクテリアが本当に核廃棄物を食べて処理するとしたら、これは素晴らしい発見となるであろう。これからの展開に期待しつつ、引き続き節電を心がけようと改めて思うのである。
(文=清水ミロ)
参考:「Daily Mail」ほか
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