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福島原発1号機の建屋カバー修復完成図
福島第一原発1号機建屋カバー工事 粉じん再飛散懸念で解体開始時期見えず 地元市町村と調整難航(福島民報)
http://financegreenwatch.org/jp/?p=46804
September 14th, 2014 Finance GreenWatch
東京電力福島第一原発1号機の原子炉建屋カバーの解体工事は、開始予定から2カ月が過ぎても見通しが立っていない。昨年8月の3号機がれき撤去作業で放射性物質を含んだ粉じんの飛散が発覚し、地元市町村との調整が難航しているためだ。政府と東電は、遅れが1号機の核燃料取り出しの工程に影響する可能性があるとして市町村に説明を始めたが、住民の不安を解消できるかは不透明だ。
■相次いだ注文
8月下旬に南相馬市議会で開かれた東日本大震災と原発事故対策調査特別委員会。議員からは放射性物質の飛散を防止するため、1号機カバーの解体工事自体を行わないように求める意見や、1〜3号機全体を覆うコンテナを設置するよう望む意見が出るなど飛散防止をめぐる対策に注文が相次いだ。
桜井勝延市長は今月に入ってから、東電に対し飛散対策の徹底を申し入れる要望書を提出。飛散した際の速やかな情報伝達や強風時の作業の中断などを求めた。
同市の担当者は「コメの汚染の問題があり、住民のことを考えるとどうしても慎重になる」と説明する。
東電は第一原発周辺の13市町村に安全対策の説明を重ねている。市町村の了解を得れば、すぐにも解体工事を始める方針だ。
■対策は万全…
東電は飛散防止対策として、解体工事を1年間かけて慎重に進め、飛散防止剤の散布回数と量を増やす方針。強風に備え、建屋周囲に防風シートを設置するなどの計画をしている。
また、万が一、飛散した場合の監視体制を強化した。建屋内の4カ所と建屋周辺の3カ所に空気中の放射性物質濃度を測定する装置を設置した。
東電福島復興本社福島広報部は「対策は万全だと自信を持っているが、昨年8月の飛散問題があったため『本当に大丈夫なのか』と言われる」と市町村や住民の不信感を拭う難しさを打ち明けた。
■万が一
政府は住民の不安をなくすため、放射性物質を含んだ粉じんが万が一、飛散した場合の対応準備を進める。
緊急時迅速放射能影響予測ネットワークシステム(SPEEDI)の活用を検討しているほか、一時立ち入りの住民らに迅速に周知するため、トランシーバーを使った情報連絡などを実施する方針。
災害発生時の情報の速やかな伝達は震災と原発事故の教訓だ。経済産業省資源エネルギー庁の担当者は「地元の信頼を得るには東電だけでなく、国が関わることが重要だ」としている。
■背景
東京電力福島第一原発3号機で昨年8月、がれき撤去作業に伴い放射性物質を含んだ粉じんが飛散した。南相馬市で昨年秋に収穫されたコメから食品衛生法の基準値(1キロ当たり100ベクレル)を超える放射性セシウムが検出され、農林水産省は粉じんの飛散が原因の可能性があるとして東電に対策を求めた。東電は「因果関係は不明」としている。東電は原子力規制委員会の認可を受け、1号機原子炉建屋カバーの解体工事を7月中に開始すると発表していた。
http://www.minpo.jp/news/detail/2014091418045
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