津波対策の工事が進む九州電力川内原発（奥の円柱の建物が原子炉建屋）＝今年7月、鹿児島県薩摩川内市

原発安全対策に2・2兆円　40年運転では回収困難　電力9社アンケート
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140829-00010000-qbiz-bus_all
西日本新聞経済電子版 8月29日(金)11時12分配信

　東京電力福島第1原発事故後、電力9社が原発（47基）に投じる安全対策の総額が約2・2兆円に膨らみ、原子炉等規制法で定められた運転期間（40年）を超えて長期運転しなければ、電気料金からの投資回収が一部で難しいことが、西日本新聞が実施した9社へのアンケートで分かった。原発再稼働に向けて新規制基準をクリアするには多額の安全投資が不可欠だが、投資するほど原発は止められず、脱原発を望む世論とは懸け離れる。

　本紙は、昨年施行された新規制基準で、事故時に原子炉格納容器の圧力を下げる「フィルター付きベント」の設置などが義務づけられたことから、電力9社に安全投資額や原発設備の資産価値（減価償却が終わっていない投資分、2013年度決算ベース）などを聞いた。

　それによると、原発の資産価値は9社総額で約2兆800億円。安全投資額も施設が完成した後に上乗せされ、資産価値は倍増する計算だ。

　原発の減価償却費は電気料金の原価に含まれ、料金から徴収する仕組みだが、慶応大の金子勝教授は「安全投資が資産価値を既に上回るような電力会社は、これまでと同じような償却を続けるなら、40年を超えて運転しなければ回収できないのは明らか。国や電力会社はそのことを、きちんと説明すべきだ」と指摘する。

　九州電力によると、玄海、川内両原発でベントや免震重要棟などの整備を含めた安全投資額は三千数百億円。両原発の資産価値（約2100億円）を守るために、1・5倍ほどの投資をする計算。電気料金単価に反映させると1キロワット時当たり1円の上昇に相当するといい、運転期間が40年以内の回収が難しい原発が出てくるとみられる。九電は今後、どの原発を何年運転するかの計画は明らかにせず、「（長期の減価償却で）十分に回収可能だ」と説明している。

　ほかにも、運転年数が20年以下の新しい原発を持つ電力会社は回収に自信を見せるが、再稼働を見通せない東京電力や、老朽化原発が多い関西電力は「安全投資と回収は今後対応を検討する」（広報担当）と慎重な回答にとどまった。

◆原発の減価償却制度◆　減価償却は、資産取得時の投資額を、資産の利用期間に割り振って毎年の経費として計上する手続き。原発設備の償却費用は電気料金から賄う。安全投資などがあれば、原発の資産額はその分、上乗せされる。廃炉が決定すると利益を生み出さない設備となるため、未償却の費用を一括で損失計上しなければならなかった。だが、会計規則の見直しで一部の原発資産は、廃炉後も継続して減価償却できるようになった。

原発コスト、国民につけ　廃炉費を電気代計上も　電力９社アンケート
http://qbiz.jp/article/44853/1/?utm_source=yahoo&utm_medium=news

コメント
01. ひでしゃん 2014年8月29日 16:49:21 : dsqbUTCLpgzpY : l9iSwseQ8k 原発保有の電力会社は実質債務超過破綻企業である 原発は即廃炉にするのが一番コストが低くなる もともと原発は商業ベースに合致するものではなかったのである 核の化学反応を人間が制御するとして高濃度放射性廃棄物の処理は未知の世界である 将来世代にとんでもない危険物を大量に引き継ぐことに悩みは尽きない アメリア隷従売国奴中曽根康弘やアメリカのエージェント正力松太郎の責任は重い これらに加担し安全神話を振りまいた産経・読売は昔から札付きマスコミであった 電力会社が１００万年単位で存続して保管管理責任を果たせるか？ 「原子力災害損害賠償・廃炉支援機構」を通じ国民に負担転嫁するシステムはある 国民の負担を求めるのは自らが責任を果たしてからだ 安易に国民に責任転嫁するのを前提に無責任な原発再稼働などと戯言を喚くキチガイたちを駆逐しなければならない
02. 茶色のうさぎ 2014年8月29日 17:30:04 : qtmOTsgWNIsK2 : KOU25VRjfY ＞キチガイたちを駆逐しなければならない 01. ひでしゃん　＜　きゃーっ！　かっくいーっ！　うさぎちゃん拍手っ！パチパチ お金なら役人の給料から毎年２０兆円ぐらいは工面できるみたいだよ、阿修羅の政治スレを見ると！ そのくらい今の日本は官僚国家だってことね！　まんまだと日本は”ギリシャ”みたいになっちゃうね！
03. 2014年8月29日 17:48:57 : 3EMgCxnjJI だから廃炉にしたらいいじゃないか。
04. 2014年8月29日 23:36:56 : 59owGaKO6g 今、仮の計算で２,２兆円なら実際は５兆円以上はかかる。ダムでもトンネルでも大規模公共事業は実際にかかれば当初の想定以上の経費がかかる。福島原発事故の対応を見てもわかるとおり電力会社に現時点で確実な数字が産出できるわけもない。 コスト上、すでに原発は破綻している。廃炉費用など恐ろしいほど高い。もちろんいくら金をかけても無害にはできない。
05. 2014年8月30日 11:11:40 : iCdrwNNU1w 大事故の可能性があるのだから、その分の引当金を積まなければならない（保険は ロイズに断られている）。これを入れると原発の電気は、一番高いというより、 天井知らずの高料金となる。 さらに永遠につづく使用済み燃料の保管（処分は日本ではできない）が必要で、これが とんでもない高コストとなる。再稼動などしてこの使用済み燃料を増やしてはならない。 自然エネルギーが最も安い発電法になるのは目の前だし、最新型の石炭火力で一時 しのぐのも安上がりな良い方法だ。

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