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トレンチ凍結に失敗、打開策の充填剤も発熱し氷を溶かす恐れ(8/19 NHK)
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Wednesday, August 20, 2014 東京江戸川放射線
福島第一原子力発電所で、地下のトンネルに流れ込んだ汚染水を、凍らせて止水する工事が難航している問題で、東京電力は、現状では完全に止水することは難しいとして、氷の隙間に充填材を流し込む、新たな対策を行う考えを、原子力規制委員会に示しました。
しかし専門家からは効果を疑問視する声が相次ぎ、今後、充填材の試験結果を見た上で、実施するか判断することになりました。
福島第一原発では「トレンチ」と呼ばれる地下のトンネルに、高濃度の汚染水が流れ込み、ここから地下水と混ざって、海に流れ出していると見られることから、東京電力はことし4月からトレンチと建屋が接する部分に「凍結管」と呼ばれる装置を入れて汚染水を凍らせ氷の壁をつくって止水した上で汚染水を抜き取る計画でした。
ところが、3か月たっても十分に凍らず、先月30日以降、大量の氷やドライアイスを入れる対策を取りましたが、汚染水が流れ続けていることやトレンチ内の障害物が妨げとなり、いまだに止水できていません。
このため東京電力は、氷の壁だけで完全に止水することは難しいと判断し、氷の隙間をセメントなどの充填材でふさぎ、汚染水の流れを抑えて、氷の壁を完成させるとする、新たな対策を、19日に開かれた、原子力規制委員会の、専門家の会合で示しました。
しかし、充填材が固まる際に熱を出して、氷を溶かす恐れがあることなどから、専門家からは「本当に氷の壁を作れるのか」とか、「ほかの止水方法も検討するべき」といった、効果を疑問視する声が相次ぎました。
これに対して東京電力は「汚染水を凍らせないまま充填材で固める方法もあるが、充填材自体が放射性物質で汚染され取り除けなくなってしまうため、凍結による止水を続けたい」と説明しました。
この結果、原子力規制委員会は、今後、充填材の効果などを確かめる試験の結果を見た上で、充填材の投入を認めるか判断することになりました。
福島第一原発では、建屋の周囲の地盤を凍らせて地下水の流入を防ぐ「凍土壁」の建設も進められていますが、トレンチの汚染水を抜き取ることが前提となっているため、トレンチの対策の遅れが凍土壁の建設に影響することも懸念されています。
http://www3.nhk.or.jp/lnews/fukushima/6053908301.html
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