http://www.asyura2.com/14/genpatu39/msg/757.html
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8月17日の朝日新聞その他に、「放射線についての正しい知識を」という政府広報が
1面を使って掲載された。内容はこちらからダウンロードできる。
http://dwl.gov-online.go.jp/video/cao/dl/public_html/gov/pdf/paper/kijishita/ph624b.pdf
IAEA保健部長レティ・キース・チェム氏と、おなじみ東大附属病院の中川恵一准教授の話が
掲載されている。
例によっていつもと同じ主張でうんざりするが、簡単に反論しておこう。
=== レティ・キース・チェム氏 (IAEA保健部長) ===
放射線は自然界に存在しているから安全という理屈は通らない。
自然界にも有害な物質はいくらでもある。
火山では硫化水素が発生するが、濃度が高ければ人間は死んでしまう。
発ガン物質が他にもあると言うが、チェルノブイリ事故では、旧ソ連でもヨーロッパでも、
がんや白血病その他の健康被害が有為に増加した。放射能の影響であることは明らか。
ロシア、ウクライナ、ベラルーシは、事故後25年以上経っても人口が減り続けている。
かなり高い線量でない限り、健康への影響は出ないというが、
それは原発を推進するIAEAがそう主張しているだけで、事実は異なる。
米国科学アカデミーのBEIR(Biological Effects of Ionizing Radiation) 報告では、
15カ国40万人の原発労働者を調査し、被曝量とガン死に強い相関があることがわかった。
また低線量被曝にこれ以下は安全であるという閾値はないことも明らかになっている。
短期間の相当量の被曝より長期間の低線量被曝のほうが危険だということも判明した。
これが現代の科学が到達した結論だ。
年間1ミリシーベルトは、安全なのではなく、あくまでもガマンできる限界値だということだ。
20ミリシーベルトなど論外である。
日本では、過去、累積5.2ミリシーベルトで白血病になった作業員に労災が認められている。
50ミリシーベルトで白血病で亡くなった作業者もいる。
20ミリシーベルトまで許容しないと原発が稼動できないからそう決めているのであって、
安全であると証拠はどこにもない。原発は作業員の健康を犠牲にしなければ成立しないのだ。
百歩譲って20ミリシーベルトまで安全だとしても、呼吸や飲食で放射性物質を体内に取り込めば、
簡単に数十ミリシーベルト単位の内部被ばくをしてしまう。
臓器への距離がゼロに近いのだから、ダメージも極めて深刻だ。
しかも肺などの奥深くに入り込めば、体外に排出されることもなく、一生涯被ばくが続く。
放射線は医療その他で活用されていると言うが、我々が強く反対しているのは原発であって、
放射線医療その他の応用は別問題、別の議論が必要だ。
そんな初歩的なことは誰もが理解している。
X線撮影装置の電源を切れば安全だが、一たび原発が事故を起こせば何百年も汚染が続く。
=== 中川恵一氏 (東京大学医学部附属病院 放射線科准教授) ===
放射線被ばくに関して遺伝的影響があることは、1950年代にすでに確認されている。
最近では、琉球大学大瀧准教授がヤマトシジミの実験で確認している。
都合の悪い事実に目を閉じているだけだ。
放射線治療で鼻血を見たことがないと言っているが、外部被ばくだから当たり前。
強力なエネルギーを持つ放射性微粒子が、鼻の粘膜に付着することで出血するのだ。
100ミリシーベルト以下ではがんは増加しないと言っているが、全くのデタラメだ。
過去には、50ミリどころか5ミリで白血病を発症した人にも労災が認められている。
福島事故以降、いきなり人間は被ばくに強くなったとでも言うのか。
内部被ばくが外部被ばくと同じというのもトンデモ論である。
線量は距離の2乗に反比例する。磁石の吸引力が近づくと急に強くなるのと同じだ。
距離がゼロに近い内部被ばくが生体に深刻な影響を与えることは明らかだ。
「両者は、赤熱する石炭に手をかざして暖まるのと、それを飲み込むぐらいの違いがある」
(C.バズビー博士)
チェルノブイリよりもはるかに被ばく量が少ないというのもウソである。
線量を測定すれば同等以上の汚染がいくらでも見つかる。
そこに居住すれば当然同様の被ばくをするし、同様の健康被害が生じるだろう。
小児甲状腺がんの増加は、スクリーニングによるものではなく、放射線被ばくによるものであることを
専門家も認めた。真実は隠せないということだ。
http://ebm-jp.com/2014/08/news-464-2014-4-p02/
福島県で、肥満、高血圧、糖尿病が増加しているのも被ばくの影響である可能性が高い。
チェルノブイリ事故でも同様の症状が報告がされている。
放射線について慎重になりすぎることで、生活習慣を悪化させ、発ガンリスクを高めている、と言うが、
福島県以外でも、白血病やがん、心筋梗塞、脳梗塞などが激増している。
被害者の多くは、被ばくには無頓着の人たちだ。
放射線について慎重云々は全く関係がない。むしろ放射能汚染を無視しているからこそ被害にあっているのだ。
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相変わらず、とても専門家とは思えないデタラメだらけの主張であきれるばかりだ。
こんなマヤカシを新聞1面に掲載するのにも多くの血税が使われるのだ。
つい数日前も、「坪倉正治先生のよくわかる放射線教室」というパンフレットが2万部作成されたと報じられたが、
ここに来て政府が安全デマ・キャンペーンに力を入れ始めたのは、ほかでもない、放射能被ばく被害が
極めて深刻になってきたからだろう。
パニックが起きることを政府は何よりも恐れているのだが、いくら安全デマを流布しようとも、
遅かれ早かれ国民は被ばく被害の実態を知ることになるだろう。
それにしても、こういう安全デマをそのまま掲載するマスコミも情けない。共犯である。
こちらの方が朝日新聞を批判しているが、全くその通りである。
原発事故前と変わらぬ体質はいったいどちらか。
「原子力ムラの広報を掲載する朝日新聞の『原発事故前と変わらぬ体質』」
(誰も通らない裏道・志木電子書籍のブログ 2014/8/17)
http://fusenmei.cocolog-nifty.com/top/2014/08/post-25d6.html
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