http://www.asyura2.com/14/genpatu39/msg/747.html
Tweet |
甲状腺がん増加はスクリーニング効果でなく放射線被曝!!
http://blog.livedoor.jp/home_make-toaru/archives/7815749.html
2014年08月16日22:56 とある原発の溶融貫通(メルトスルー)
福島の小児甲状腺がん増加はスクリーニング効果でなく、放射線被曝による(NEWS No.464 p02)
By admin – 2014年8月1日
Posted in: 医問研ニュース
【1】甲状腺がん異常多発は続いている
福島では18歳以下の全県民を対象とした甲状腺一次スクリーニングが2011年10月に開始されて以降、2013年12月までの一次スクリーニング実施者は269000名であり、そのうちがんか否かを判定する二次スクリーニングが80%以上終了した市町村に限れば実施者は245000名、がん有病者は74名であり、有病率は30.2人/10万人である。
国立がんセンター発表の、一番新しい2008年度統計によれば、上記年齢層で最も甲状腺がん頻度の高い15-19歳の有病率/年(=罹患率)0.8人/10万人と比べてみても、福島の甲状腺がんが二年間ですべて原発後に発生したとすれば年間で15人/10万人、約19倍の罹患となり、明らかな異常多発である。ポアソン分布によっても245000人で年0-5名の罹患で(4名までの罹患で95.1%、5名までで98.5%)、6名以上の罹患はほぼ0であり、ごく一部は潜在がんを見つけたとしても、二年間で74名の多発のほとんどは説明できない(毎年最大の4-5名が罹患したとしても15年分合計しなければ74名には達しないし、70%は2名以下の罹患である)。
ところが、福島県は、多発という評価すらあいまいにしたまま、スクリーニングを実施したことにより将来発見されるがんを早期に発見したという評価(=スクリーニング効果)であり、放射線との関係については、推定被ばく線量が低いとの理由で検討すらしていない。
【2】甲状腺がんと放射線の関係は明らか
文献的には甲状腺がんが放射線によって誘発されるということは明らかな事実である(広島長崎、治療用放射線、チェルノブイリなど)。また、チェルノブイリでは、甲状腺等価線量50mGy以下(=2.5mSv以下)で甲状腺がんの35%が発生したというウクライナ医学会からの報告もある。異常多発に加えて、こういった背景を考えても、少なくとも「放射線と甲状腺がんの関係について調査しないのはおかしい(フランクフルト大学Bader教授)」といえる。
さらに、「スクリーニング効果」が叫ばれる中、国連放射線影響科学委員会(UNSCEAR)がチェルノブイリ小児甲状腺がんと放射線との関係を認めざるを得なかったのは、最終的にがんと放射線量との間での線量容量関係が明らかになったからであった。
【3】福島での結節保有率、がん有病率と放射線量との関係についての分析方法
今回、福島県が全県民を対象に実施している、原発後4か月間の外部被ばく実効線量(200万人のうち50万人の集計)と、甲状腺有病率との間での線量容量関係の有無を検討し、異常多発はスクリーニング効果ではなく、放射線被ばくによることを示した。市町村については、一次スクリーニング検査時期に応じて6地域に群分けした。また、解析は2013年度に行ったいわき市を中心とする第6群に対する5群のオッズ比をとった単純回帰分析と、対数を利用したロジスティック回帰分析を用い線量容量関係を調べた。
さらに、今後の健康診断、将来予測との関連で結節と放射線との関係も調べてみた。
【4】分析結果
両分析方法でも甲状腺がん有病率と被ばく線量との間に有意の関係を認めた。ロジスティック回帰分析によると、1mSvあたり甲状腺がんは70%増加するという結果であった。
(図1 42市町村の6群への地域分け)
(図2.42市町村の単純回帰)
(図3.42市町村のロジスティック回帰)
結節と放射線量との単回帰分析を見ると、5.1mm以上の結節との有意な関係はみられなかったが、結節の有無、特に5mm以下の結節との間には、程度は高くはないが、有意な直線的容量線量関係が認められた。(Y=0.298x+0.3、R2=0.21、P=0.002、F=10.5、F(0.95)=4.1)
【5】結論
ごく一部にスクリーニングによる発見症例が含まれているとしても、異常に多発している福島の甲状腺がんは放射線被ばくと明らかに関係している。県は外部被ばく線量について、4mSv以下なので「放射線による健康影響があるとは考えにくい」と評価し、一方で5mSvから20mSv地域への避難解除を策している。
結節についても放射線との関係が認められた。結節陽性者に対する検査間隔短縮などの検診の充実を図るべきである。
今回の結果は、避難解除政策が間違っていることを示すものであり、少なくとも現データでの甲状腺がんと放射線についての疫学調査をすすめること、情報公開と避難の選択への保証をすすめるべきであること、どこでも検診を受けることのできる体制を強化すべきであるということを示している。
また、世界に対してはICRPの低線量被ばくリスク体系に疑問を投げかける結果と思われる。
(被ばく線量データについての貴重な助言をいただいた署名全国ネットワークの小山潔氏、疫学分析を支えてくれたドイツIPPNW顧問のA.Koerblein氏、岡山大の津田敏秀氏に感謝したい)
<参考文献>
1. 第14回福島県民健康管理会議調査
http://www.pref.fukushima.lg.jp/uploaded/attachment/50315.pdf
2. 国立がん罹患モニタリング集計
http://ganjoho.jp/professional/statistics/monita.html
3. Uptodate radiation induced thyroid cancer
4. Astakhova LN 1998
5. Tronko MD 1999
6. UNSCEAR 2000、2008
(大阪赤十字病院 山本 英彦)
464号2014年4月発行, 医問研ニュース
http://ebm-jp.com/2014/08/news-464-2014-4-p02/
=========================================================
福島の小児甲状腺がん増加はスクリーニング効果でなく、放射線被曝による(NEWS No.464 p02)
http://t.co/MzFn8R7oXV
結論:異常に多発している福島の甲状腺がんは放射線被ばくと明らかに関係している。 pic.twitter.com/YEO2OSxXu2
— タニ センゾー (@Tanisennzo) 2014, 8月 16
この情報が医療関係者の側から出たことは大変価値のあることだと思います。
▲上へ ★阿修羅♪ > 原発・フッ素39掲示板 次へ 前へ
スパムメールの中から見つけ出すためにメールのタイトルには必ず「阿修羅さんへ」と記述してください。
すべてのページの引用、転載、リンクを許可します。確認メールは不要です。引用元リンクを表示してください。