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【 あれだけの事故を起こしても、日本でゲンパツを再稼働させるのはたやすいこと 】
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2014年8月11日 星の金貨プロジェクト
多くの国民が望まぬ原子力発電所の再稼働、しかし安倍政権は飽くまで強行の構え
福島第一原発の3基の原子炉のメルトダウンという壊滅的な事態も、どこか遠い場所の出来事…
再稼働第一号に川内原発が選ばれた理由は、福島第一原発から一番遠い場所にあるから
エコノミスト 8月2日
染川隆一さんは学生時代、九州電力・川内原発に隣接する原子力博物館に連れて行ってもらったことがあります。
この博物館はまだ現役ですが、惜しみなく金を使って作られた建物の中は、日本の原子力発電の安全性を絶賛する広報物で埋め尽くされています。
しかし染川さんの中から恐怖の思いが無くなることはありませんでした。
日本列島の主部を成すのは4つの大きな島ですが、その最南端にあたる九州の鹿児島県薩摩川内市は、原子力発電所の再稼働に日本で最初に承認を与える都市になるでしょう。
2011年に発生した福島第一原子力発電所の事故は、日本国内の48基の原子炉すべての停止につながりました。
多くの市民同様、47歳の染川さんも九州電力・川内原発の再稼働のニュースを聞いて、気が動転する思いでした。
しかし、再稼働の決定はもはやほとんど避けられないだろうと語ります。
再稼働に必要な最終承認は、鹿児島県知事と薩摩川内市長の口から出されることになります。
九州電力・川内原発の本格的な再稼働は今年秋になるものと見られています。
日本は原子力発電無しでうだるように暑い夏を乗り切る必要があります。
使用されていなかった火力を含め、従来型の発電所はこれまで電力不足によるトラブルから日本経済を救ってきました。
安倍氏が首相を務める原子力発電を支持する日本政府は、九州電力・川内原発の再稼働が国内の10基以上の原子炉の再稼働の道を開いてくれることを期待しています。
そのために現在、日本の原子力規制委員会は別の17基の原子炉の安全審査の作業を進めています。
原子力規制委員会は先月、九州電力・川内原発が新しい安全基準の審査をクリアしたと宣言しましたが、次に新基準への合格を告げられるのは高浜原発1号機になる見込みです。
国内の原子力発電所の再稼働が相次げば、原発の停止以降続いていた日本の貿易収支の赤字が早い段階で半分にまで減る可能性があります。
安倍首相の公約である『日本経済の再生』は原子力発電の再開が無ければ、うまくいかない可能性があるのです。
いちばん最初に再稼働する原子力発電所に川内原発を選んだことは、卓越した政治的手腕を象徴するものである、こう語るのは東京のテンプル大学のジェフ・キングストン教授です。
建設されて数十年を経た日本の原子力発電所には、共通したある特定の条件があります。
僻地にあり、経済的自立の選択肢がほとんどない貧しい地域が選ばれているという事です。
日本の原子力発電所はこうした場所に、多数の恩恵を連れてやってくることになります。
原発関連の仕事、原子力発電に関連の多額の政府補助金、そしてスポーツ施設や文化関係の施設、公園の整備に博物館の建設…。
そして九州電力・川内原発は福島第一原子力発電所からはるか遠く離れた場所にあります。
そのために、福島第一原発で発生した3基の原子炉のメルトダウンという壊滅的な事態も、川内原発周辺の市町村にとってはどこか遠い場所の出来事のように感じられるのです。
こう語るのは薩摩川内市に隣接するものの、原発に関わる多額の補助金の恩恵を受けていない相良市市議会の湯野原一郎氏です。
この秋に再稼働の是非について投票が行われることになっている地方議会において、地域経済の崩壊の懸念は原子力発電を支持する勢力が反対派を数の上で圧倒的に上回る主な理由になっています。
しかし国政の舞台では安倍首相に対し、さらなるツケが回ってくる可能性があります。
安倍首相に対する支持には陰りが見え始めました。
党首を務める自民党は、最近行われた滋賀県知事選挙に敗れました。
最近行われた全国規模の世論調査では、国民の6割が九州電力・川内原発の再稼働に反対していることが明らかになりました。
再び九州に目を転じましょう。
原発事故が発生した際に甲状腺がんの発症を予防するためのヨウ素剤を、今週県当局が各家庭に配布し、原子力発電所の再稼働が目前に迫っていることを痛感させられることになりました。
しかしその他の対策は未完のままです。
中でも原子力発電所で非常事態が発生した際の、周辺住民の避難経路が確保されていないことは大きな問題です。
そして福島第一原発の事故後設置が義務付けられた、免震構造の緊急指揮センターも設備されないまま再稼働が行われる見通しです。
日本は世界で最も活発な地震多発帯の上にあります。
さらに九州電力・川内原発については、そこを取り囲むように存在する5つのグループのカルデラに関し、充分な議論は行われないままになっています。
そして川内原発からわずか50kmしか離れていない、活火山の桜島の危険性に関する検証も不充分です。
日本政府は原子力発電所の再稼働の理屈を成り立たせるため、原子力規制委員会と鹿児島県庁を最大限に利用しました。
それでも尚、伊藤鹿児島県知事は原発の安全性を市民に納得させるためには、日本政府の当局がその任に当たるべきであると語っています。
2012年に、福井県にある大飯原子力発電所の2基の原子炉を一時的に再稼働させる際には、国民に対しまず福井県知事が、続いて当時の野田首相が重ねて原子炉の安全性について保証しなければなりませんでした。
日本国内の原子炉を思い通りに再稼働させるためには、安倍首相はその手に持つ政治的な支持者を総動員する必要があるかもしれません。
http://www.economist.com/news/asia/21610329-restarting-nuclear-plants-unpopular-crucial-shinzo-abe-flicking-switch?zid=306&ah=1b164dbd43b0cb27ba0d4c3b12a5e227
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私も国会事故調査委員会の報告書が完成した『その後』が、すごく気にかかっていましたが、この記事を読んでやはりそうだったか…という思いです。
残念であり、悔しい思いがあり、日本の政治に世界標準の政治と呼ぶべきクオリティが果たしてあるのかどうかというね深刻な疑問がわき上がります。
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