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原発事故時の避難住民受け入れ計画策定状況
<原発避難先自治体>受け入れ計画策定市町村 わずか13%
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20140810-00000013-mai-pol
毎日新聞 8月10日(日)10時4分配信
原発事故時に周辺住民の避難先となっている市町村のうち、具体的な受け入れ計画を策定した自治体は13%にとどまることが、毎日新聞の全国調査で分かった。原発から30キロ圏内の市町村の6割は避難経路や手段などを定めた避難計画を策定しているが、避難元に比べて避難先の受け入れ態勢が整っておらず、混乱を招きかねない現状が浮き彫りになった。避難受け入れ計画の策定状況は国も把握しておらず、実態が明らかになるのは初めて。
毎日新聞は6〜7月、全国16原発の周辺自治体が策定した避難計画で、住民の避難先になっている25道府県362市町村を対象にアンケートを実施。333市町村から回答を得た(回収率92%)。
受け入れ計画を「策定した」と答えたのは47市町村で、全体の13%に過ぎない。93市町村が「策定中」、179市町村が「策定していない」と答えた。遅れの要因としては、「県や避難元との調整に時間を要する」という市町村が目立つが、中には「人口の43%もの避難受け入れは現実的に不可能に近い」(新潟県加茂市)との意見もあった。
北海道電力泊(北海道)▽東北電力東通(青森県)▽関西電力美浜など福井県内の4原発(30キロ圏が重なるため同一地域として集計)▽中国電力島根(島根県)▽四国電力伊方(愛媛県)▽九州電力玄海(佐賀県)▽同川内(せんだい)(鹿児島県)−−の計10原発では、30キロ圏内の全市町村が避難計画の策定を終えている。しかし、これらの市町村からの避難受け入れ計画を策定したのは、泊0%▽東通33%▽福井4原発13%▽島根18%▽伊方5%▽玄海20%▽川内11%−−にとどまった。
国の原子力災害対策指針は、30キロ圏内の市町村に避難計画の策定を求めているのに対し、受け入れ計画は策定の枠組みがなく、国の支援が受けられないことが背景にある。また避難先は各道府県や関西広域連合の主導で決めたケースが多く、市町村の関与が薄いことも一因とみられる。
原発事故の住民避難に詳しい上岡直見・環境経済研究所代表は「福島第1原発事故では避難者が受け入れ先で長期滞在を強いられた。受け入れ計画とセットになっていない避難計画は単なる市町村同士の割り当てに過ぎず、机上の空論だ」と指摘する。【酒造唯、鳥井真平、斎藤有香】
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