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3号機 大部分の燃料が溶融落下の解析結果:HPCIの機能喪失原因=“配管損傷”をメルトスルー衝撃報道で覆い隠す東電と政府
http://www.asyura2.com/14/genpatu39/msg/655.html
投稿者 あっしら 日時 2014 年 8 月 08 日 02:53:16: Mo7ApAlflbQ6s
 


 6日にNHKが報じた「東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5時半ごろから燃料が溶け始めて、翌14日の午前7時ごろには原子炉の底を突き破り、大部分が格納容器にまで溶け落ちた可能性があると分かった」というニュースは、ちょっとした小旅行に出掛けていたときに見た。

 汲み上げてタンクに収納する処理を必要とする地下水だけで400〜500トンという現状は、メルトスルーした核燃料が原子炉格納容器の底部コンクリートをも貫通し地中深く潜り込み地下水脈と3つの原子炉建屋を直結させたことに起因すると考えるのが妥当であろう。

※ 参照投稿

「1号機格納容器損壊と地下水汚染について」
http://www.asyura2.com/11/genpatu11/msg/718.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 5 月 25 日 23:00:48: Mo7ApAlflbQ6s


 事故当時原子炉にあった核燃料の行方に関するこのような現実は、40年間の工程で行われるとされているメルトスルー核燃料の取り出しが、空虚な目標の絵空事であることを意味する。

 政府も、このような現実を当然のようにわかっている。しかしF1のメルトスルーした核燃料取り出し作業が進む過程でいつの日か、“核燃料は地中深く潜り込んでいるので取り出し不能”と説明すればいいと先延ばしを計っている。

 3号機の解析結果として大規模なメルトスルーを公にしたことは意味があるが、その一方で相変わらず国民をたぶらかすふざけた説明を行っている。

 それは、「HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには機能を失った」とさらりと説明するだけで、HPCI(高圧注水系)が、どういう理由で、何が原因で、機能を失ったかをまったく説明していないことである。

 3号機のHPCIについては、2011年8月の時点で、地震の影響と思われる“配管損傷”で機能を失ったという推論を示した。

 そのなかで、「■原子炉水位に関する東電のウソ」として、「HPCI作動中を含む3月12日20:36から翌13日03:51までの7時間あまり3号機の水位計電源が切れており、この間、3号機の原子炉水位を知ることができなかった」のに、「高圧注水系の作動期間において原子炉水位は維持されている」と説明していることをあげている。

 NHKが報じた東電の解析結果で示されたHPCI機能喪失時刻午後8時ごろと3号機の原子炉水位が認識できなくなった時刻20:36はほぼ同じである。

 そして、「●維持なんかされていないHPCI動作期間中の3号機原子炉水位」として、 「崩壊熱で下がる1時間あたりの水位1420mmを適用すると、HPCIが停止した時点の水位は、03:51時点の−3600mm+1420mm=2180mmで、およそマイナス2150mmだったと推測できる」ことから、「高圧注水系の作動期間にも関わらず原子炉の水位は下がり、燃料棒が半分ほど露出する事態に至っていた」と分析し、「HPCIが停止する2時間前の深夜12:30頃には燃料棒の露出が始まっていたのではないだろうか」と早い段階で3号機のメルトダウンが始まった可能性を指摘した。

 原子炉水位の推移から、「●原子炉圧力低下によるHPCIの能力低下を説明しない東電」と批判し、3号機のHPCIが機能を失った原因は地震の影響を受けた“配管損傷”の可能性が高いと指摘した。

(政府(東電)はIAEAに提出した事故報告書で“配管損傷”を想定すると事象がうまく説明できるとしていながら、新潟の泉田知事や福井の西川知事の福島第一原発事故に関し地震による配管損傷の可能性を言及し、現状では定期検査後の再稼働を認めないという姿勢を見せたことで見解を180度変えた)

 3号機のHPCIは、RCIC(原子炉隔離時冷却系)が3月12日11:36に停止したことを受け、およそ1時間後の12:35に自動起動した。
 しかし、HPCIが起動したことで、起動前の12:10に7.53MPaであった原子炉圧力が、起動10分後の12:45に5.6MPaまで低下し、今回の報道で明らかになったHPCIの機能喪失時点(12日午後8時ころ)とほぼ同じ20:15には、消防車の圧力より低い0.8MPaまで低下した。

 11年7月28日の時点の東電は、このような圧力の低下傾向について、「HPCIの蒸気配管を通じて格納容器外へ蒸気がリークすると仮定して解析を行うと、原子炉圧力及び格納容器圧力の挙動と概ね一致する解析結果となる」とそれなりにまともな説明をしていた。

※ 引用元

「福島第一原子力発電所3号機の高圧注水系動作期間における原子炉圧力低下等のプラント挙動の要因について」である。
http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/images/handouts_110728_02-j.pdf


 NHK(東電)は、「3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置」という表現を使っているが、HPCIの流量調整弁の操作にバッテリーを使用するが、HPCIの基本機能は、原子炉で発生する蒸気を利用してタービンを回すことによって実現される。

 このような動作メカニズムから、原子炉圧力が低下していくなかで、3号機のHPCIの能力も低下し、それに伴い原子炉に注入される水量も減少したのである。

 概括的に言えば、3号機は、地震で配管損傷を受け、おそらくそれが原因でRCICがまず停止し、それを受け自動起動したHPCIも十分に機能しなかったため、原子炉の水位が低下し、メルトダウン→メルトスルーに進んだと考えられる。

 東電=政府は、この期に及んでも、地震で配管が損傷を受けたという事実を認めたくないため、「HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには機能を失った」とさらりと説明するだけで、その原因について知らん顔をしている。

 使用済み核燃料の処分にも関係してくるが、地震列島日本で原発によって電力を供給するという発想自体が犯罪的なのである。
 諸般の事情はあるだろうから、再稼働はするといいつつ実際の再稼働はできるだけ先延ばしにし、そのあいだに使用済み核燃料の最終処分方法を固め、原発からの撤退を明確な国策にしなければならない。


※ 参照投稿

「3号機「高圧注水系配管損傷」説を否定した東電の“理”を検証:デタラメな説明とウソの主張でIAEA報告書を覆そうとする不遜」
http://www.asyura2.com/11/genpatu15/msg/202.html
投稿者 あっしら 日時 2011 年 8 月 02 日 14:32:55: Mo7ApAlflbQ6s

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3号機 大部分の燃料が溶融落下の解析結果[NHK]
8月6日 19時22分

東京電力福島第一原子力発電所の事故の検証で、3号機では、これまでの推定より早く燃料が溶け出し、大部分が原子炉から格納容器に溶け落ちたとする新たな解析結果がまとまりました。専門家は、今後の燃料の取り出しがより難しくなるおそれもあると指摘しています。

3年前の原発事故を巡り、東京電力は未解明の問題の検証を続けていて、6日、一部の検証結果を公表しました。

このうち、3号機では、バッテリーで動いていたHPCIと呼ばれる緊急用の原子炉の冷却装置を事故の2日後の3月13日の未明に運転員が手動で停止し、ポンプによる注水に切り替えようとしましたが、うまくいかず、原子炉の冷却の遅れにつながったと政府の事故調査・検証委員会で指摘されました。

これについて、東京電力が原子炉の圧力などのデータを分析したところ、HPCIは手動で停止するより前の3月12日午後8時ごろには機能を失ったとみられ、解析の結果、これまでの推定より5時間余り早い3月13日の午前5時半ごろから燃料が溶け始めて、翌14日の午前7時ごろには原子炉の底を突き破り、大部分が格納容器にまで溶け落ちた可能性があると分かったということです。これまで、3号機で格納容器に溶け落ちた燃料は、一部と考えられていました。

また、今回東京電力は、消防車を使った注水が行われた2号機の原子炉内で燃料と水が反応して水素とともに大量の熱が発生し、メルトダウンに拍車をかけたという新たな解析結果をまとめました。
東京電力は、原子炉の水位が下がって燃料がむき出しになるような深刻な事態になった場合、迅速に十分な注水ができなければ、かえってメルトダウンを進めてしまうことを示しているとしています。

専門家「廃炉作業への影響大きい」

東京電力が行った新たな解析結果について、原子炉の解析に詳しいエネルギー総合工学研究所原子力工学センターの内藤正則部長は「今回、東京電力は、ほぼ100%の燃料が圧力容器(原子炉)を突き破って下に落ちたとしているが、大きめの評価で最も深刻なケースとみるべきだと思う」と話しています。

そのうえで、今後予定されている溶け落ちた燃料の取り出し作業については、「圧力容器の下には円筒状のコンクリート製の部分があり、突き破って出てきた燃料がこの筒に収まっていれば、その中で回収すればよいが、今回の解析のように溶け落ちた量が多く、筒の隙間から格納容器の広い範囲に出ているとすれば、取り出す手順や方法が複雑になるおそれがあり、廃炉作業への影響は大きいと思う」と話しています。

http://www3.nhk.or.jp/news/html/20140806/k10013587031000.html


 

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コメント
 
01. 2014年8月08日 07:34:29 : SAkbcU4RQs
決死隊を組んで、命を縮め事に当たった消防署・自衛隊の連中、今頃、単なるパフォーマンス(やってます詐欺)で、逆効果ですなんて言われたら、激怒してるよ。

02. 2014年8月08日 08:08:04 : 4wqrcU2gTs
3号機は10000%核爆発だっていうこともついでにハッキリさせなきゃダメだようー。

03. 2014年8月08日 21:40:19 : G2RUDamXYs
いい追求だと思いました。素晴らしい粘り強さです。敬服。

惜しむらくは、世間的に知られて居なさ過ぎる。あっしらさん、表に出て書籍化する展開とか無いのかなあ?


04. 茶色のうさぎ 2014年8月09日 15:45:45 : qtmOTsgWNIsK2 : 2eEj6TOGmM

重要な投稿と思います。

地震による“配管損傷”が徐々に進行して機能不全!が全ての号機の事故原因と思ってます。

安全審査も地震による原子炉本体の安全性ばかり強調しているのは疑問ですね。

全てのデータ解析までは数年先と思います、これで再稼動なんてとんでもないですね。


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